楪一志(2021)『レゾンデートルの祈り』ドワンゴ

生きることと死ぬこと、その意味たちを描く。合法的に認められた安楽死の要件として、死の前に何度か担当カウンセラー(アシスター)と面談をしなければいけないという設定。

アシスターである主人公が会話の中から安楽死希望者の本心を紐解き、死から守る展開が多くそれ自体はありふれた構成である。しかし、言葉の用い方の綺麗さ、主人公自身の複雑な心情描写、清らかな心の描き方が秀逸であり、一読の価値がある物語となっている。

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