藤岡陽子(2016)『手のひらの音符』新潮文庫

なにをするまでもなく、ふとそこに与えられているような繋がりというものがあったみたい。その繋がりに、幸運にも振り回されて生きる人の、果てしなく幸運な物語のようだ。

帰る場所とか、馴染みの深い面々とか、感動の再会とか、きっとつらく悲しい日々の中で育った人にも少しは与えられている福音を描くのか。今そこで普通に働いているあの人の過去は、どんなだったろうか。

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