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世界7不思議?謎の失恋5連敗


どうも、くらうんです。

愛を捧げた者だけに、愛は返ってくる…。まさにギブ&テイクの精神!


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忘れもしない2008年、25歳のとき!ぼくは、ほぼ鉄板で付き合えるというシチュエーションでまさかの5連敗を喫しました。今考えても、何だったのか…。

まさに世界7不思議の1つともいえる、5種5様の失恋談をご紹介!読み切りの短編コラムで一気に書き進めましょう!

ただ単純に失恋談をしても仕方ないので、そこから得た教訓も挿入します。この経験がほんのちょっぴりでも、誰かの心に刺さってお役に立てれば、ぼくはようやく成仏できますw

では、早速書いていきますよ。まずはこの方から…。


1人目:ケイちゃん(22歳、ショップ店員)

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大阪は心斎橋。彼女は、若者で賑わうアメ村のショップ店員だった。艶のいい黒髪ロングに、大きな黒目が印象的なケイちゃん。細身でアメカジのファッションが当時のぼくにどストライクだった。

彼女との出会いは、友人からの紹介だった。こちらからではなく、ケイちゃんの方が出会いを探しているということで、ぼくに声が掛かったわけだ。

ぼくは、予め彼女の好きなタイプを友人伝いにすべて聞いていた。その友人も、ケイちゃんのタイプをある程度聞いた上でぼくを指名してくれたわけだが、もっといろいろ入念に聞き、服装も好きな系統に合わせて準備万端!


【Memo】先に相手のタイプが分かる場合は、情報を仕入れるが吉!好きになってもらうには、相手のタイプになるのが一番シンプル!単純だけど意外としてない人が多い…。


初デートは、堀江のお洒落なカフェでランチ、その後海遊館に行って雑貨屋を巡ったあと、カジュアルなイタリアンを食べて軽くドライブ。お互いに話も合うし、意気投合したって感じ?そりゃ、手応えしかなかったわけ!

デートは完全にスケジューリングしてたけど、相手に選択肢を持たせるため、さりげなく断って帰れる間を随所に作ってたわけ。それでも、「次はどこに行こっか?」と食いついてきた。


【Memo】気合い入れ過ぎて、予定を縛りすぎるとダメ。帰る間を与えるくらいの余裕を見せるといい。それでも食いついてきたら、脈ありのサインとして察知できるしねぇ。


♀「今日はありがとう(*^▽^*)すごく楽しかったよ、また遊んでね♪」

内容は社交辞令。ここでテンション上げると痛い目に遭う。そんなの基本中の基本だ。冷静かつ丁寧な返信。そこからは、ケイちゃんの返事の頻度やタイミングに合わせて、ストレスにならない程度に2週間は連絡を取り合った。その甲斐あってか、ケイちゃんから電話が掛かってくることもあった。この状態は、ぼくの中では70点。さらに手応えを感じていた。


【Memo】この段階では、好きな気持ちは抑えること。相手への配慮なく、メールを連打したり、しつこくフォローしたりは逆効果!相手のペースに合わせて、とにかく毎日1通でも自然と連絡し合う習慣を作り上げよう!


そして、毎日連絡し合う仲になり、2回目のデートも快諾。この時点で、少なくとも嫌われてはなく、Like(好き)かLove(愛)かの境界線だと悟る。まさに、友達以上恋人未満の関係だ。案外、この時が一番楽しい💛

この2回目のデートでは、お酒を解禁。本町をぶらりして、粋な居酒屋の後に、行きつけのバーへ。もちろん、帰りの時間も手段も準備済。安心して飲んでもらえる考慮はしていたわけだ。この日、ぼくはLove(愛)を匂わせる雰囲気で応対した。ケイちゃんもそれに乗じ、

♀「あたし、くらうんと居たら安心するし、そばに居てくれると嬉しい💛」

お酒の力もあるだろうが、控え目に言って85点!ここで一気に畳みかけるべきだったのか…。ただ、ぼくはケイちゃんとは順序を守りたかったし、自分の中で3回目のデートで告白すると決めていた。ぼくは酔い覚ましに手巻きタバコをくゆらせ、ふーっと煙を出し切ると帰路についた。


【Memo】何回目のデートで告白が妥当か?これは人や状況によりけりで一概に言えないが、4回目以降はNG!勝ち戦もタイミングを逸して友情になってしまうことあり…。


それからも順調で、出会って1ヶ月が経った土曜の夜。ぼくはケイちゃんをドライブに誘い、六甲山の夜景スポットへ。そう、3回目のデートだ。弾む会話がおもむろに途絶え、敢えて間を作るぼく…。そして、少なからず意識している彼女…。ぼくは空っぽの缶コーヒをすすり、話し始めた。

出会った時から気になり始め、連絡を取り合う中で気持ちが大きくなったこと。2回目のデートで再会し好きになったこと。絶対に笑顔を絶やさず幸せにするから付き合ってほしいと。終始、真面目なトーンで伝えた。

♀「えっ?嬉しい、本当に?あたしも、くらうんのこと好きだよ💛」

涙交じりにそう答える彼女。

♂「ほんと?よかった、嬉しいわ!これからよろしくね!」

勝ちを確信するぼく。

♀「…え?付き合うってこと?一晩だけ考えさせてほしい…。」

ふゎっっっ!!!どゆこと?好きなんでしょ?何を考えるの?全く意味が分からないまま、一晩返事を待つことになった…。


イヤな気しかしなかった…。そして、彼女からそのメールは送られてきた。

♀「くらうん!大好きなんだよ。でも、あたしはやっぱり付き合えない…。もう、これ以上会うのもやめにしよう。本当に楽しかったし、今でも大好きだよ💛好きって言ってくれてありがとう(*´▽`*)」

そして、音信不通。番号も変えられたとさ…。 


……こうして、ぼくの魔の2008年が始まった。この理不尽な振られ方。世の中に『好き≠付き合う』という方程式があることを初めて知った。

実は男だったとか、のっぴきならない事情があったのか?もう、消化不良過ぎて胸くそ悪かった。ただ、これは5連敗の1敗目にしか過ぎなかった…。


【1敗目で得た教訓】
・恋愛は告白の結果を聞くまで分からない。
・自分の常識の物差しで測れない魔物が確かに存在した。
・『好き=付き合う』とは限らない。
・キレイごとはイイから、行けそうならその時行っとけ!



2人目:アヤネちゃん(27歳、ネイルサロン経営)

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スッとした目鼻立ちに、上品なブロンドヘア。決して下品ではないタイトスーツを着こなすお姉さん。初対面の京都/河原町でぼくは思わず息を吞んだ。

♀「あっ、くらうんくんね。アヤネだよ、よろしくね💛」

♂「アヤネちゃん、どうも!アヤ姉って感じ~💛」

♀「もう、やめてよ。さっ、しょうもないこといっとらんと行くで~♪」

彼女とは、当時流行りのメル友サイトで知り合った。お互い特に意識せず気張らず、連絡取りたい時に取りあう仲のいい友達のような関係だった。たまたま京都に用があり、夕方以降フリーだったので会うことになったのだ。

想像以上にキレイなお姉さんでテンションが上がったのを今でも覚えている。彼女の行きつけの居酒屋ではんなりと~。

♀「おい、大将!生2つな!はよ持ってきてやぁ~!」

そう。見かけとは裏腹にサバサバして男前な性格だった。そんなギャップもなんか可愛く思えて、お酒のピッチは上がっていく。まるで男友達と飲んでいるかのようだった。その後バーで少し飲んでから別れ、小走りで終電に飛び乗った。


【Memo】サバサバした男前な子には、豪快で男前な対応を。こんな子に、キザな言葉や落ち着いた対応は逆効果!相手のノリやテンションに合わせられると裾野が広がる。


♀「今日は楽しかったわ。今度、あたしが神戸行くから飲もー💛」

家までもうちょっとの交差点でアヤネちゃんからのメール。うん、こういう子は分かりやすくてイイ。社交辞令なく、YES/NOがはっきりしている。NOならおそらくメールすら来なかったであろう。つまり、次回を示唆するこのメールの文面は…YESだ。


【Memo】初対面で遊んだ後のメール返答は超重要!まぁ、ほとんどが社交辞令と思うべきだが、相手と内容によっては少なくとも脈ありかどうかの判断はつく。今回のように次回を示唆する内容は期待度高!


♂「ぜひ!エエ店紹介するわ。土曜は割とヒマ。例えば来週も(*´▽`*)笑」

流れに乗って、次のデートを決める気のぼく。ケータイ片手に、家の周りを意味もなくぶらぶら。すると、しっかり期待通りの返信。

♀「おっけー!ほな、来週土曜の18時半に三宮駅前のパイ山集合で!」

…というわけで、あっさりと2回目のデートに漕ぎつけたわけである。


それ以降、毎週土曜に飲みに行く仲になった。お互い意識はしているものの、踏み込まないという妙な大人の遠慮がそこにはあった。このままじゃ、本当の姉貴になってしまう…。そこで、7回目のデートでぼくはアクションを起こすことにした。


【Memo】前にも言ったけど、告白まであまり引っ張りすぎると、灯り始めた愛情も友情に変わって手遅れになるからご注意を!そういう意味では、今回はダメな例。だけど、この時はその妙な駆け引きを楽しんでたな~。


その日は神戸にアヤネちゃんを呼び、遊覧船でディナー、その後神戸の夜景を一望できるバーに…。思えば、まともにデートらしいことをするのは初めてだった。

♀「えっ、どうしたのくらうん?なんかロマンチックやん💛」

今日も居酒屋と思って来たのだろう。ぼくはデートをしっかりリード。

♂「いやぁ、アヤネとこんなデートがしてみたかってん…。」

恥ずかしそうにうつむき加減でつぶやくぼく。手口がやらしい…。(笑)


そして、時間も良い頃合いになり、静かな防波堤で夜景を眺めつつ愛を告げた。時が止まる。そして、夜景の逆光を受けた彼女は、今まで見たことのない乙女の顔をしていた。可愛い…。こうなると歯止めが効かない、気持ちがたかぶる僕。

♀「もう、びっくりするわ。でも、年上やで?ほんまええの?」

♂「当たり前やん。大事にするよ💛」

…ということで、無事付き合うことになったぼくたち。ケイちゃんでやられた後だけに喜びもひとしおだ。お互い次の日が仕事だったので、駅に向かい電車を待つ。その間、にやけながら手をつないで離さなかった。結果的に、その手つなぎが最初で最後になるとも知らず…。


電車が到着、隣同士に座るぼくたち。告白がびっくりしただの、ドキドキしただの余韻に浸りながら幸せな時間を過ごす。そして、どんな話からか唐突に彼女からこう尋ねられた。

♀「くらうんってぇ~、何歳まで生きたいってあるん?」

ん?よく意図が分からなかったが、漠然と長生きよりも濃い人生を送りたいという意味でぼくはこう答えた。特に深い意味はない…。

♂「何歳とかないけど、30代で燃え尽きるくらい楽しみたいかな。」

その瞬間、戦慄が走る。ぼくは一生あの光景は忘れないだろう。彼女はおもむろに席を立ち、ぼくの膝をバッと掴んでこう言い放った。

♀「はぁ?あっそうですか!!それは立派や!!男前やな!!!」

それは怒鳴り。乗客の目線が一気に集まったのを今でも覚えている。そして、そのまま彼女は隣の車両に消えていった…。ぼくは呆気にとられ、何が起こったのか理解するのに30秒はかかった。


そこから追いかけるも見つけることができず、そのまま終了…。連絡先も変えられて全てが謎のまま。交際期間:約1時間。一体、何がダメだったの?「長生きします、命大事です。」って言えばよかったわけ?

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命を粗末にする系のトラウマでもあったのか?まぁ、それにしても、最後の最後まで男前で豪快な美女でした。これにて2連敗確定!(泣)


【2敗目で得た教訓】
・付き合った日は、お家へ帰るまで油断するな。
・男勝りの女性は、あたりがだいぶ強いぞ。
・たった一言で関係が崩れ去ることもある。
・いのちだいじに。



3人目:ミナミちゃん(22歳、看護師)

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なぜか昔から、医療系に強かった。いや、個人的に好きになるタイプが医療系に偏ってただけなのか…。とにかく縁なるものを感じていた。

いつものメル友サイトで知り合った彼女も、例に漏れず看護師だった。東大阪の瓢箪(ひょうたん)山に住んでおり、勤務先の病院もまたその近くだった。生駒山を超えれば奈良県。大阪と言えど、東の最果てだ。

♀「ミナミも、くらうんと仲良くしたい💛よろしくね(*´▽`*)💛」

絵文字、顔文字を多用。男のツボをついてくる言い回し。ぼくは当初から小悪魔的なイメージを持っていた。だが、ノリがよくて波長も合う。何より、やり取りしていて楽しい!ぼくは、小悪魔要素を頭の片隅に置きつつも、ミナミちゃんと連絡を取り合った。そして、2週間後に会うことになったのである。


【Memo】マッチングアプリなど、オンラインで出会った場合、2週間以内に会ったほうがイイ!この期間が数カ月単位になると、どうしてもバーチャル恋愛になってしまう。お互いに妄想が膨らみハードルを上げ、会った時のギャップで絶望する場合が多い。これだけは間違いない!


ぼくは車を走らせ、近鉄奈良線/瓢箪山駅まで向かった。駅前のタクシーロータリーで手を振る彼女。

♀「おーーい、くらう~ん!こっちこっち~💛」

屈託のない笑顔でお出迎え。少しギャルの入ったメイクとファッション。だがどこか田舎の素朴が残っていた。細身で背は150前半といったところか。当時のぼくのタイプそのものだった。ハンドルを握る手に力が入る。


【Memo】初対面で緊張するという方は、待合せ時間より10分以上先に行こう。待たれる側ではなく、待つ側になることで主導権を握るイメージ。その間に心の準備もできるし、これだけで随分楽になれる。さらに言えば、待合せ場所からほんの少し離れた場所で待機すること。ピンポイントの場所で待っていたら、先に相手から覗かれて詮索されるやも。この2点は大事!


彼女をピックアップした後は、事前調査していたカフェバーへ。そこから4時間は話し込んでいたか。少し天然も入っていて、素朴に可愛い一面が垣間見れた。思っていたような小悪魔的なしたたかさは感じられない。とにかく、話が途切れることなくお互いに楽しんだ。

そして、その日は病院の当直らしく、夕方には瓢箪山駅で解散した。

♀「今日はありがと!すごく楽しかった💛ねー、次はいつ会える?」

♂「おっけー!来週土曜またくるよ💛」

あれ?控え目に言って手応え80%超!?そんなバカなことを考えつつ、高速道路を爆走して帰った。


【Memo】去り際に次回会う話になったら、具体的に空いてる日を伝えておくこと。上記のようにざっくり「来週土曜」だけでもイイ。会いたいという意思表示をする効果がある。もちろん、向こうの都合もあるが、細かな日程は後で調整するとして、まずは意思表示を!


一週間後、ぼくはまた瓢箪山に向かっていた。友人には「おまえまた、ひょっこりひょうたん島行くのか?(笑)」といじられる始末…。この日ミナミちゃんは、昼勤だったらしく夕方から会うことになっていた。

♀「くらう~ん、今日はミナミ、ミナミに行きたいな💛あっ!ポッ///」

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出典:.livedoor news googirlより

これはやばい!めちゃめちゃ萌えたのを今でも覚えている。その後、友人にはダブナンといじられた。(笑)(麻雀知らない方、ごめんなさい…w)

…ということで、瓢箪山から急きょミナミ(難波)へ向かった。車を停めて二人で街をぶらり。彼女はぼくの腕にピタッとくっつき、その姿はカップルそのもの。最高に幸せな時間を過ごしたわけだ。

残念ながら次の日は早番ということで、再び瓢箪山へ。彼女の住むアパートの目の前までやってきた。

♀「ミナミ、ずーっとくらうんと一緒にいたい、来週また会えるよね?💛」

別れ際、ぼくはたまらず彼女を抱きしめ、耳元で来週また来ると囁いた。名残惜しすぎるが、来週また会える!そして、ちゃんと告白しよう!ようやく2連敗の失恋続きから脱却できると心躍らせていた。


次の日、ぼくは友人とカフェでお茶をしながら、昨夜の一部始終を語った。もらっていた写メも見せ「めちゃ可愛いやん。羨ましい!」と言われ、気分も最高潮!ぼくはどっぷりとミナミちゃんを好きになっていた。

そして、友人が今晩告白してきたらどうかと急かしてきた。確かにそうだ。一週間も待つ理由がない。テンションも昂っていたぼくは、ミナミちゃんにメールすることにした。

♂「昨日はありがと💛ミナミ、今日お仕事終わったら会えない?」

そうメールを作り、その場で送信。友人とドキドキ返信を待っていたわけだ。すると、すぐに返信があった!

「MAILER-DAEMON_このアドレスは存在しません。」

えっ・・・・・・・・・・・・・?????

頭が真っ白になり、慌てて電話も掛けたが番号も変わっている…。昨日の今日だぞ?友人もいたたまれない顔でこちらを見てくる…。いや、これは何かの間違いだ。もしかしたら、携帯電話を落として止めたのかもしれない。何か事故に巻き込まれたのか?とにかく何かアクシデントが起きたに違いない。


その後、1週間が経過。依然彼女から連絡はなく、アドレスも番号も変わってしまったまま…。

友人「ひょうたん島まで様子見にいこ!俺も一緒に行けばストーカーちゃうし」

おお、持つべきものは友。もぬけの殻になったぼくは、友人の車に乗って瓢箪山へ向かった。彼女のアパート前を通ると、確かに彼女の部屋に明かりは灯っていた。

♂「普通におるやん…。」

すると、何というタイミング。彼女が洗濯物を取り込もうとベランダに出てきたではないか。

友人には下がってもらい、ミナミ!?と声を掛けた。すると、ハッとした顔をして素早く部屋に戻っていった…。

これがすべてだ。これが答えだ…。

これ以上は、本当にストーカーになるからやめよう。帰り道、友人が美味しい焼き肉を奢ってくれた。ありがたい!でもこんなに、味のしない焼肉は初めてだ。何というか、理由の分からない一方的な失恋に疲れてきた…。

この3連敗目は、ぼくの中でかなりダメージが大きかった。でも諦めない!この負の連鎖を断ち切るまでは…。


【3敗目で得た教訓】
・小悪魔はまだカワイイ、魔女が存在した。
・理由なき失恋は、理由を考えるだけムダ。
・付き合うまで、付き合えると思うな。
・持つべきものは友。



4人目:ユウちゃん(24歳、雑貨店勤務)

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負の連鎖とは恐ろしいもの。悪いことが続くときはとことん続く。ちょうどぼくは、そんな真っただ中にいた。そして、これを断ち切る方法はただ一つ。自分の力で成功をつかみ取ること。

そう信じて次に出会うは、ユウちゃん。岡山市内の雑貨店勤務の24歳。友人の紹介で知り合った子だ。まずは、メールと電話からスタート。相手のペースに合わせて1週間連絡を取り合う。


【Memo】メールや電話で入る場合も初めが肝心。まずは1週間を目安に、毎日自然に連絡を取り合う仲になることを目指そう。そのためには、相手のペースや連絡頻度をいち早く察知して合わせること。相手に寄り添うことが大事!


♀「なんか毎晩、電話してるよね。けっこー、楽しみかも💛」

習慣が安心を生み、安心が親しみを生む。なかなか良い反応だ。彼女も彼氏と別れて傷心中のようで、疑似恋愛は自然と進んでいく…。そして、ちょうど開始2週間にあたる土曜日に初デートすることになった。


【Memo】疑似恋愛はハマりすぎに注意!2週間を目安に一度会う事を強くオススメしたい。今回のようなお互い傷心中の場合は特に!疑似恋愛を拗らせると、お互いの想像が膨らみ、初対面で肩を落とすことになるぞ!


山陽自動車道をおよそ2時間。岡山のカフェエリア、問屋町で会うことになった。何軒かお洒落なカフェを知っていたので、その中からお気に入りをチョイス。雑貨屋に勤める彼女、気に入らないわけがない。

♀「くらうん、初めまして!問屋町、久しぶりだしココすごい好き💛」

黒髪ロングに大きな瞳。フェミニンなワンピースに、うるさすぎない花柄のパンプス。お洒落な着こなしにセンスが光る。これは想像以上だ。

♂「おぉ、めっちゃお洒落やん💛ちょっと、びっくりだわ!」

♀「えっ?そんなことないよ~。でも、ありがと💛」

少しはにかむ彼女もまた可愛い。1件目のカフェで、2時間は他愛もない話をしていたか。会話も途切れることなく、楽しい時間を過ごした。


【Memo】良いと思ったら、素直に褒めてあげよう。さり気なくサラッと言えれば一番だが、不器用になっても構わない。褒められてイヤな気になる人はいないから。ただし、あからさまに狙った感が出ないように注意!


その後、雑貨屋を巡り、ダイニングカフェでイタリアン。初めてとは思えないほど打ち解けていたのを覚えている。これも、会うまで毎日電話をしていた賜物か…。

帰り際、肩が触れ合う距離で歩きながら、彼女はこう呟いた。

♀「今日は楽しかった。ねぇ、今度は神戸に行くから案内してほしいな💛」

♂「遠いのに大丈夫?うん、ぜひ案内させてよ~💛」

なんと。控え目に言って90点!ぼくは、次のデートを約束して帰路についた。毎度、ここまでの掴みはOKなのだが…。


そこから1ヶ月。習慣化したメールや電話も継続し、すでに半分付き合っているような雰囲気…。でも、まだ油断できないことは痛いほど知っている。

そして、ある晩の電話で恋愛話になり、さりげなく失恋3連敗の話をした。彼女は少し間をおいてこう呟いた。

♀「…その連敗。あたしが、断ち切ってあげたいな💛」

♂「えっ???」

初対面から感じていたが、なかなか積極的で思ったことを口にするタイプだった。もうこれは鉄板演出だよな?

♂「ほんとに?ユウちゃん実は…。」

少し勇み足か。ただ、タイミングを逸してまさかのNGだけは避けたかった。これに対し彼女は、ぼくの切り出しに被せるかのように、

♀「くらうん、待って。その続きは来週神戸に行くから直接聞かせて💛」

なるほど…。こうして、ぼくらは告白前提のデートをすることになった。


ついに、その日がやってきた。トアウエストエリアで、古着や雑貨屋を巡り、とっておきのカフェで小休止。お互い付き合うことを意識してか、前回以上に距離が近い。

そしてどちらからだったか、気づけば手をつないで歩いていた。

♂「夜景の見えるレストランを予約してるから~」

♀「えっ?すごくイイ!素敵~💛」

さすがに今回ばかりは、決めちゃってイイですか?いやぁ、長かった。ぼくは、彼女の手を取りレストランへ。大人の贅沢な時間がゆったりと流れる。そして、食後にイルミネーションのある公園へ移動。

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おぉ!ぼくですら、感激する絶景が広がっていた。(上記イメージ)

彼女とベンチに座り、無言でただイルミネーションを見つめる。そろそろ、告白タイムだ。ちゃんと気持ちを伝えなきゃ!そして、彼女の横顔を見る。

…あれ?斜め下を見つめ、少し膨れているの???

♂「ゆうちゃん、イルミネーション…。キレイやね…?」

様子のおかしい彼女にジャブを打つ。すると、とんでもない言葉が返ってきた…。

♀「ううん、キレくない…。悪いけど、もう帰るわね。」


ふぁぁ~~!!!もうイヤだ!!

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出たよ、この理不尽な結末!どっからどう見ても、イルミネーションすごくキレイでしょ!だいたい、キレくないイルミネーションって何?本当についさっきまでウットリしてたやん、この数分で何があってん???


その後、仕切り直して気持ちを伝えようとするも、全く聞く耳持たずに帰るの一点張り。それ以上何も語られることなく、彼女は去っていった…。もう追う気にもなれず、そのまま終了。

ほんとに、イルミネーションを見る直前まではご機嫌だった彼女。今回も理由が全く見当がつかない。誰か失敗しないキレイなイルミネーションを知っている方は教えてください。これが4連敗目の真相です…。


【4敗目で得た教訓】
・清純派が清純と思うな。
中途半端な遠距離恋愛はやめとけ。
・付き合うまで、付き合えると思うな。
・キレイなイルミネーションを選べ。



5人目:レナちゃん(25歳、ヘアメイク)

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ここまで謎の失恋が続くと、さずがに女性不信になってくる。一度は確かに腕の中にいた子猫たちは、気づけばするりと抜け出し闇の中。それでも、ぼくは出会いを求め続けた。

やけくそになってないかって?いや、決してそうではない。ただ、2008年というこの年を”失恋の年”で終わらせたくない。彼女と笑顔で年を越したい。願うは、まさに有終の美。

ただ、それ以降はいい出会いもなく、11月の半ばを迎えていた。このまま2008年は終わっていくのかと思っていた時、意外な形で歯車が回り始めた。


♀「あれ?もしかしてくらうん?ひさしぶり~!」

♂「えっ?レナちゃん?」

たまたま、三宮駅前の道端で再会を果たしたのはレナちゃん。5歳から中学生まで仲良しだった幼馴染だ。高校以降は全く接点がなくなり、約10年の歳月が経っていた。

♂「久々すぎ!ちょっとカフェで積もる話でもどう?」

♀「ほんとびっくりだよね。うん、そうしよう~。」

この時のぼくは、あくまで幼馴染として誘っただけ。その後の展開など、この時はまだ知る由もなかった…。


【Memo】幼馴染は話が早い。同じ思い出を共有しているというのが大きい。幼馴染を狙えという訳ではないが、もし気になる子がいるなら誘ってみるといい。間違いなく初見の相手よりは、誘いに乗ってもらえるハードルが低く、何より話も盛り上がるだろう。


お洒落なニット帽にモノトーンのワンピース。大きなリボンがアクセントのパンプスが際立つ。雰囲気は深田恭子。そう、彼女は昔からマドンナ的存在で、かなりモテていた。ぼくは幼馴染ということもあり、女性として意識することはなかったのだが、こうやって10年ぶりに再会して客観視すると確かに可愛い…。

思い出話から近況報告まで…。気づけばあっという間に2時間が経っていた。さすが幼馴染!と言ったところか。10年のブランクはすっかり埋まり、ディナーまで行くことになった。行きつけのクラシカルカルボナーラが、その日は一段と旨かった。

♀「くらうん、今日はありがとう。せっかく再会したし改めてヨロシク!」

♂「ほんと改めてヨロシク!あっ、番号とアド聞いてなかったな~」

ひょんとした再会から気づけば12時。ぼくらは番号とアドを交換して帰路についたのだった。


【Memo】番号、アド(今はlineか~)の交換は意外と忘れがち。相手のそれを知らない場合は、忘れないうちに聞いておこう。ぼくは昔、めちゃくちゃ仲良くなったのに番号を聞きそびれ、終了したことが何度かあったな…。


「う~ん。あいつイイ女になってたな…。」

帰り道、ぼくは自問自答していた。幼馴染だけれど25歳で再会した今、ぼくは明らかにそれまでとは違う感情が芽生えていた。


それからぼくと彼女は、1日1回は連絡をする仲に。そして、家が近いのもあり何かと頻繁に会うようになっていった。

そんなある夜、近所の公園でブランコをボーっと漕ぎながら彼女が呟いた。

♀「そういえば、くらうんって小学~中学は誰が好きだったの?」

よくある同級生の会話だ。

♂「えっ、そんなの今さら知ってどうすんねん。」

♀「だってぇ、気になるやん。あたし、ずーっとそれが知りたくて…」

夜風が少し火照った頬をくすぐった。まじか…。

♂「それって…。そうゆうこと?うそやん~。」

♀「…うん💛そうゆうこと。昔ね昔~。」

ぼくの頭が考える間もなく、ぼくの口がこう返していた。

♂「レナちゃん、今からでも遅くないかな?」

しばらく俯く彼女。そして、笑顔でこう答えた。

♀「うん、まずは友達以上恋人未満からスタートしよ💛」

気づけば、付合い前提の付合いをすることに。個人的には完全に付合いを始めたかったのだが、再会して間もないため2人でゆっくり進んでいきたいとのこと。いずれにしても土壇場の12月に半カップルになったわけである!


【Memo】同級生、幼馴染で”誰好きだったトーク”は面白い。これ過去のこととはいえ、今回のぼくのように今に繋がる可能性もアリ!当時、自分に好意を持ってくれてた人を紹介してもらうなど出会いが広がるかもよ?


それからというもの、友達以上恋人未満と言いつつ実質はカップルだった。本当に楽しかったし、4連敗後の廃れた心はすっかり愛で満たされていた。

ぼくはレナちゃんが本当に好きだった。幼馴染かつ、このタイミングでの再会を考えると運命だったのではと思うほど。彼女もまた、ぼくに好意を寄せてくれていた。

今思えばこの12月は、ほぼ毎日会っていた。休日には水族館、映画にダーツ。クリスマスは泊まりでUSJに行ったり…。


そして、年末の12/28。近所のカフェでお茶をしていると、彼女は急に気分が悪いと言い出し、大事を取って帰らせた。当初、風邪でも引いたかと思っていたが、これが思わぬ展開に!

12/30の夜中だったか。突然、彼女から電話があった。ほとんど涙で声が聞こえない。そんな中、確かにこんな言葉が飛び出した。

♀「く…らうん…。あのね…。赤ちゃんができた…。もう。だめ。。。」

♂「…えっ???」

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そう。28日の体調不良はつわり。元カレの子を妊娠していたことが発覚した…。そこから3時間は話しただろうか。彼女の意志は固かった。結論、その子を産むと決心し、元カレが認知するならヨリを戻すことに。

ぼくは優しくなだめ、受け入れる他なかったが、まさかこんな悲劇で彼女を失うことになろうとは…。気づけばぼくは1人で年を越していた。


既に妊娠が分かっていたから、友達以上恋人未満と言い出したのか?そもそも付き合う気はなかったのか?色々と勘繰ったりもしてしまったが、最終的にそんなことはどうでもよかった。

彼女が幸せに、そしてこの1ヶ月の思い出が色褪せなければそれでいい…。それほど、彼女への想いは強かったのだ。それは儚く淡い12月の夢であった…。


【5敗目で得た教訓】
・幼馴染は初めのハードルが低い。
・友達以上恋人未満とかやめとけ。

・本当に好きならすべてを受入れろ。
・元カレの子とか…やめとけや!(本音)



最後に

こうして、2008年は5連敗という衝撃の結果で幕を閉じた。今思えば、たくさん学びもあったし、何よりこうしてネタとして物書きができたので良かったかなーと。

ちなみに、確か2009年は彼女もできてイイ年になったな。人生山あり谷あり。やまぬ雨などないということ。

まだまだ、色んなお話しがあるのでそれは別の機会に…。最後までお読みいただき、ありがとうございました~。

それでは、今日も愛とともにあらんことを。 by.くらうん



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