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100年続く家業を「手伝う」のか、「継ぐ」のか。

みどりです。今回は、よつはに変わって、私が担当いたします!

クローバーデンタルでは、「ワーク・ライフバランス(WLB)」の概念に基づいたマネジメントを行なっています。これは、うちの院長の考えかたそのもので、クローバースタッフにも常に伝え続けています。

これがものすごく大事な考え方なんです!私たちの働いてきた時代と違って、仕事は仕事、家庭は家庭と割り切らず、しっかり従業員のプライベートや人生までサポートする壮大なイメージです!私もはじめは受け入れがたかったのですが、今では、大好きな概念です!

さて、先日こんなことがありました。クローバースタッフの一人、Aさんが家業を手伝わなければならないという話が急に浮上してきたのです!えっ!今!?働いて1年半経って、ようやく仕事ができるようになってきた矢先です。。。

そして、その家業とは、「100年続く家族経営の食堂」だそうです。今までは、店主の祖母と嫁(母)の二人で続けてきていたそうですが、母が病に倒れ、祖母一人ではお店を開くことができないので、休業している状態なのです。このコロナ禍で、客足も途絶え、そもそも存続が危ぶまれていたところに、母の病。多くの飲食店の経営維持が厳しい中で、なかなか続けるのは容易なことではありません。。。

しかし、100年も継承してきた食堂。家族のきもちは計り知れず、なんとか続けたいという想いから、白羽の矢が立ったのは、店主の孫であるAさん。びっくりです!

Aさんは、飲食店で働いたこともなければ、家でも食事を作ることもまれ、もちろん、経営などしたことありません。祖母を「手伝う」かたちとなるのは明らかで、本来であれば、Aさんの将来を考えると「継承」も視野に入れなくてはいけません。ただ、家族は、「今」「現状」しか見えていないのは明らかです。。。

やはり周囲は猛反対です!売り上げはあるの?継ぐことになったらどうするの?感情だけで決めていいの?みんな彼女のことを思っての意見ですが、Aさんにとっては、不安ばかりが募ります。さらに、家族にはお客さんが離れる前に早めに開店したほうがいいなどと猶予のない感じです。

通常なら、家庭の事情は、職場は関与せず。もちろん、Aさんの将来のことも、職場では関与せず。ですが、ワーク・ライフバランスの概念は違います。仕事で学んだことを家庭でも生かし、家庭で経験したことを仕事に生かし、相乗効果を目指します!また、仕事の経験を将来にも役立てるようにサポートしていきます!

クローバーデンタルの院長は、数冊の食堂経営の本を購入し、Aさんに渡したそうです。そして、こう伝えました。

「不安で悩んでいるだけでは、将来も見えません。今自分にできることを考え、行うことが大事。もし、お手伝いから食堂を継ぐことになってもいいように、今から、学んでおくことです。私は家族ではないから、家庭の決定を変えることはできないけれど、学ぶことは私にもサポートできます。」

Aさんは、本を抱きながら、泣き崩れたそうです。

その人の人生においては、仕事もプライベートも同じ。一人の人として、関わることがマネジメントの本質だということです。Aさんにとって、どんな選択になろうとも、きっと将来に役立つ出来事になったことに違いないでしょう。

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