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カオールンの歩み(薫視点)

お医者様に息子を診て貰い、オデコにたんこぶが出来ている程度で 他は大丈夫のようだ。
 しかし先程の息子の興奮気味な事と言ったら あれは何だったんだろうか。 と考えてしまったワール様。
 「私が悩んでも 解らないものは解らない。そのうち何があったのかカオールンが教えてくれるでしょう。」とティータイムにするのであった。

 (カオールン視点)

 3歳になった頃、胸の所に何やら違和感を覚えた頃。お母さまの執務室へ行くと言ってメイドに執務室まで案内してもらった。ノックをして返事が来たらドアを開けると言う作法は周りの皆がやっているから解っている。
 僕も意気揚々とノックをしてお母さまから返事があったからドアを開けようとドアを押したまでは良かったのだが。僕の力で開けるものと思い力強く押したら、お母さまの部屋の方からドアが開けられて僕は勢い余ってコロコロっと転げてしまった。
 その際、オデコをゴチンとカーペットが敷いて居たとは言えぶつけてしまった。ちょっと赤くなっちゃって「イテテ」と思った時に 頭の中にぐるぐると記憶のようなものが色々思い出される。
 僕は本当は転生?いや女神さまの手違いで別の人生を経験して戻って来たんだと言う事実。
 駆け寄って来たお母さまを見て興奮したのは言うまでもなく。とても美人な人だ。
 金髪でブルーの瞳。
 あれ?僕は金髪に緑の瞳。僕の瞳って父上似?
 色々考えたって今は解らないから 追々学んで行こうと思った。

 ここの人生でもオレはオレだ。と

 ここでの人生はどんなものにしようか。
 オレには腹違いの兄姉が居るそうだ。 第一王妃様が産んだ 第一王子様と第一王女様。
 二人ともオレより年上の美人な人だと言う。
 さすがに中身46年生きたオッサンとは誰も思ってないから 何をしても怒られない見た目で羽目を外すのは如何なものかと思い 色々自重はしている。
 
 あまり我儘を言わない なんだったら色々出来ちゃう不気味な3歳児って見られてたらどうしようとか思わない。なんなら、日本には無かった魔法なんておとぎ話に出てくるような現象がここにはある。異世界系の漫画とか大好きだったオレには興味しかない‼
 これからの目標みたいなのが出来た。
 とりあえず文字を覚えて 算術はきっとトップレベルだろう。
 魔法を勉強して極めてやる。剣術も習って魔法剣士とか憧れるなぁ~
 賢者になるのも悪くない。 色んな知識を蓄えて 学校行っても首席で卒業して
 将来冒険者になるんだ‼

 国王とかには興味ないから 兄貴に丸投げしてやる。
 多分 王侯貴族になるから帝王学みたいなのは学ぶことにはなるが
 まぁ程よく手を抜いて 魔法や剣術、なんだったら錬金術みたいなこともやってみたい。
 やりたいことだらけである。

 3歳の時点で遊びはあまりせず 図書館に籠りっきりである。
 お母さまに心配されない程度に お母さまの所にも顔を出して
 他は 図書館の奥深くで勉強三昧だ。家庭教師も4歳になったら着けてもらおうか
 いや、兄貴たちと同じように5歳になったら着けてもらうことにしよう。

 3歳から4歳の間で独学でどれだけ学べるか。
 城内の図書館は全部で3か所。国王の執務室の近くにある図書室は政に関わる資料などがある処。
 お母さまたちの執務室の近くにある図書室は女性が好む本等がある。また幼児が見るための絵本などもそこにある。
 あとは城から出てすぐ見えてくる館一つが図書館と言う大きな処。そこには幼少期から大学期に使う教科書や問題集みたいなものまで沢山のものがある。
 僕の今の勉強スペースはもっぱらそこになっているが。奥深く誰も来ないであろう暗い部屋を一つ借りた形にしてそこで夜遅くまで勉学に励んでいる。

 オレは昔から本を読むのが好きだ。楽しい。知識は裏切らない、努力は裏切らないと知って居るからだ。

 こんな生活をして周りは不思議に思ってるかもしれないけど オレはお構いなしに色々やる。
 色んな実績は追々出していく形にして。
 周りに変な目で見られてもお構いなしなオレは 貪欲に知識を求めた。
 時には今使ってる図書館に足りない知識の資料を国王の執務室近くの図書室に漁りに行くくらいに…

 
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さて。これから色々やらかしていくであろう 貪欲カオールンのその後を書きつつ。
 良い所で ツクヨにバトンタッチしたいと思います。

 カオールン一人称はオレ。
 僕の頃は何も思い出してない頃の呼び方。
 思い出すと オレに切り替わる。

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