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『可及的に、すみやかに』山下 紘加



「掌中」「可及的に、すみやかに」二話収録。

以前読んだ『エラー』『あくてえ』で強烈なインパクトを残してくれた山下紘加さん。
今回も読ませる。

表題作もいいが一話目の「掌中」が凄い。

主人公は引きこもりの息子を持つ主婦の幸子。
魔が差したなんて言葉では形容出来ない程、万引きに溺れていく姿に恐怖すら覚える。

人生に絶対はなく、自分が理想とする未来と現実とのギャップに苦しむ人は数限りなくいるだろう。

こんなはずじゃなかった…、彼女の心で荒れ狂う感情の波が伝染して来て胸が苦しい。

掌中に収めたかったのはきっと別の物だったはずだ。





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sayuri
拙い記事を読んでくださってありがとうございます(*´▽︎`*)

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