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専門家集団の限界を超える考え方"IDIC"


多様性の活用

リーダーは自チームの強みとして、専門家であるメンバーたちの「多様性」を挙げることがよくあります。
今の時代、多様性がなぜ重要のか、それは多様性からくる多角的な視点が活かされ、そこに全く新しい組み合わせ(=イノベーションの定義)の可能性が出てくるからです。世の中すべてが因果でつながる複雑系になってしまい、大問題を小問題に分解して解けばよい時代は終わってしまいました。あらゆる角度から世界(=システム)を見る立ち位置が、我々にはどうしても必要なのです。

さて、多様性を活かすには、「違う」ということを恐れたり、嫌ったりしているわけにいきません。違うってなんてすばらしいことだ!と祝福する態度が必要です。とりあえず混ぜればいいというわけではありません。

この多様性を祝福する在り方を我々システムコーチは"IDIC: Infinite Diversity in Infinite Combinations"と呼んで、自身の在り方の中核に据えています。

IDIC

このIDIC, 半世紀以上昔から続くTV番組&ムービー"Star Trek"のオリジナルシリーズの中で生まれた言葉です(Memory Alpha: スタートレックに関するあらゆる情報を網羅した百科事典サイトを作成する共同プロジェクトのサイトより。)
戦争に明け暮れていたバルカン星人を種族の滅亡の危機から救った哲学であるとされています。
現代に重要視され、システムコーチングの中核をなすスタンスIDICが、SFドラマシリーズに端を発していたというのはとても面白いですね。以前YouTubeで、やはりIDICを引き合いに出している講師の動画を見たことがありました。現代でも普遍的に価値のある概念なのです。

IDICシンボル

IDICにはシンボルがあります。バルカン人はこのシンボルのメダルを身に着けていたり、自身の部屋のデザインのモチーフになっていたり、種族の非常に深いところにこの哲学が根付いていることをうかがわせます。映画の世界では、TVに登場して半世紀以上経つ現在でも話の中に出てきます。
半世紀以上トレッキー(Star Trekの熱烈なファン)であり、システムコーチでもある私もしっかりIDICのメダルを持っていて、コーチングの時に身に着けていたりします。写真でご紹介しましょう、こんなものです:

筆者の所有するIDICペンダント

IDICのペンダントの意味

シンボルのデザインはバルカン哲学を表現しています。ペンダントは二つの円、三角形、そして宝石から成っています。
円形の部分と三角形の部分は異なる金属素材と表面仕上げで作られており、これが多角的な物事の見方、多様性を表現しています。そしてその多様性を祝福する我々が手に入れる素晴らしいものを表すのが三角形の頂点にあしらわれた宝石なのです。違いを違うまま受け入れ、祝福している様が現れていますね。

昔、一緒に仕事をしたアメリカ人のファシリテータが"Who is least like me?"を心に、自分の周囲の関係性を見て、自分と最も遠い距離に位置する人と話をしに行きなさい、と言ってくれたことがあります。IDIC的な喜びがそこに見つかるからだったのでしょうね。
もしも、議論で自分と違う意見が出てきたら、ムッとしないで、「違うって素晴らしい! IDICだ」と思ってください。きっとイノベーションへの扉が開きます。


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