見出し画像

11.5億円のシリーズA(1st close)資金調達で躍進!代表岩佐の情熱が生むUnlockな未来



【プロフィール】
岩佐 晃也(いわさ こうや)
Cloudbase株式会社 代表取締役

10歳からプログラミングを始め、特にセキュリティ領域に関心を持つ。 学生時代から様々なサービスを開発し、京都大学工学部情報学科在籍時にCloudbase株式会社(旧: Levetty株式会社)を創業。2年間で6回のピボットを経て、クラウドセキュリティ領域に至り、 Cloudbase事業を始める。 2023年にはForbes 30 Under 30 Asia、Forbes 30 Under 30 Japanに選出される。

日本のセキュリティ市場を牽引するためにとったCloudbaseの革新的アプローチとは。

ー まず最初に、Cloudbase株式会社(以下、Cloudbase)の事業概要について簡単にご説明をお願いします。

近年日本企業では、クラウド化・DX化が急激に進んでいます。しかし、そのセキュリティ対策は改善の余地が多くあるという状況です。Cloudbaseではそのような日本企業に対し、AWS、Microsoft Azure、Google Cloudなどのパブリッククラウドに着目した、セキュリティ製品「Cloudbase」を提供しています。

オンプレミスからクラウドに移行した企業は、様々なセキュリティリスクに晒されています。例えば、設定ミスにより何百万件もの顧客情報がいきなり公開されるなどの情報漏洩が起きてしまう可能性があるのです。クラウド化により、オンプレミスの時のようにはネットワークを物理的に遮断できなくなっており、社内でクラウドシステムの運用の難易度が高まっている中で、我々はそれらの安全性をチェックするサービスを企業に提供しています。

ー クラウド化が加速するこの時代、その運用を守る製品が必要とされているのですね。 現在Cloudbaseはどのような状況なのでしょうか?

2022年8月のシードラウンドから約1年半経ち、お客様である企業の抱えるクラウドセキュリティにおける課題を解決し、価値を提供できるようになりました。これからはより多くの企業に製品を使ってもらうために、スケールするための体制を整えるフェーズに入ったと感じています。「クラウドセキュリティといえばCloudbase」と認識され日本の市場シェアを獲得するために、シリーズAを実施した次第です。現在は、スズキ株式会社、出光興産株式会社をはじめとした日本を代表する企業に、Cloudbaseの製品を導入いただいています。

ー 日本のクラウドセキュリティ市場について教えてください。

主流なセキュリティ製品のほとんどは、海外製品で占められています。それらを提供する会社は大資本でアメリカを主軸に事業を展開しており、日本にも進出を始めています。しかしクラウドセキュリティの領域では、リスクを検知するだけではなくリスクに対処するところまでできなければ意味がありません。セキュリティに詳しい人材が少ない日本企業にとって、リスクに対処する段階まで達するには、日本語で手厚くサポートを受けられる日本企業向けの製品でないとかなり難しいと思います。

もしCloudbaseが何もしなければ、海外製品が日本のセキュリティ市場でのシェアを拡大していくでしょう。すると多くの日本企業では、海外製品を導入したはいいもののリスク検知後の改善方法がわからず放っておく、例えるなら”健康診断を受けただけで治療しないまま”という状態になりかねません。現在進出中の海外製品を日本企業が導入する前に、これからセキュリティ対策を進めるまさにこのタイミングで、日本企業に「Cloudbase」をご検討いただきたいです。

ー 海外の製品が進出を始める中でなんとしてでも今、日本の市場シェアを拡大することが重要なのですね。

その通りです。一般的なスタートアップであればまずエンジニアを多く採用し、プロダクトを一旦完成させた後にビジネスサイドを増やして事業を拡大していきます。それに対しCloudbaseでは、プロダクト、ビジネスチームの立ち上げを同時に推進していく必要があると考えています。

ー なぜプロダクト、ビジネスのチーム立ち上げが同時に必要なのでしょうか?

我々が提供するプロダクトの価値を最大化して、お客様である企業に使っていただくためです。プロダクトの効果が十分に実証されるかは、企業がどのようにプロダクトを活用するかに左右されます。そのためセールス担当は、個々の顧客のニーズに合わせてプロダクトの提案をし、活用法を入念に検討する重要な役割を担っています。

僕はエンジニア出身ということもあり、プロダクトこそが重要で、良いものは自分で見極めて選べばいいと思っていました。しかし実際は、そんなに単純ではありませんでした。大企業であればあるほど多くのユーザーがいて、既存の運用フローやルールなど会社ごとの様々な制約があります。すなわち、仮にプロダクトが良かったとしてもスムーズに導入いただけるとは限らないのです。


信頼で成り立つスタートアップと投資家の連携。

ー この度はシリーズA(1st close)の資金調達の完了、おめでとうございます。 投資家との最初の出会いについて、詳しく教えていただけますか?

今回の資金調達では11.5億円の資金が集まりましたが、リード投資家であるDNX Ventures(以下、DNX)を中心にお話しをさせて頂きます。

DNXのManaging Partnerである倉林さんは、我々がシードの段階(2022年3月頃)から支援してくださっています。2022年の3月頃に、Arena HoldingsのJack Sykesさんから紹介いただきました。シードの資金調達の際に初めて話し、”起業家ファースト”の精神に衝撃を受けました。全ての質問や話が起業家に寄り添ったものだったからです。投資家は資金を提供する側なので高圧的な人物像をイメージされがちですが、倉林さんは全くそうではありませんでした。

ー 会話の中で印象的だった言葉はありますか?

「投資はCloudbaseという会社にしているが、これは岩佐さんや創業者の皆さんという人自体に投資しているのだ」と言ってくれたことです。私たちを一個人として評価し応援していただけることは、とてもありがたいです。何があっても最後は起業家、経営者の私たちの意思決定を尊重してくれる姿勢にも感銘を受けています。

ー スタートアップにとって投資家の存在はとても大きいですね。

投資家は起業家にとって、結婚相手を選ぶくらい大事だと言われています。起業から上場まで10年程度、一度も降りることなく同じ船に乗るわけです。すごく調子がいいときも、苦しいときも、晴れた日も嵐の日も、一緒に同じ目標に向かって船を漕いでいきます。僕は倉林さんとなら、どんなにつらく苦しい日々でも乗り越えていけるなって、そう思っています(笑)。

ー どのような支援をいただいているのでしょうか?

週に1度、Investment VPの新田さんと資金調達に向けてミーティングを行なってきました。我々がCSを立ち上げる際、わざわざオフィスまで出向いてくださって、何十枚にも及ぶ資料の準備、これからの事業開拓に向け必要な手順や方法の提示など、とても協力的に動いてくださいました。投資家は、私たちに対して指示だけ出して実践はしないということもできますが、新田さんからは有益なアドバイスを頂いており、必要に応じてサポートをしてくれています。

ー 投資家はどのような考えで投資するのでしょうか?

倉林さんは、日本においてもアメリカのようなスタートアップが生まれやすい環境にしていきたいそうです。日本と比べてアメリカのスタートアップの環境は、リスクテイクが奨励されているほか、投資家が多く存在しています。

倉林さんはこの考えのもと、たとえ事業がうまく軌道に乗っていない会社にも、以前投資した会社なら追加出資をして支援しています。仮にM&Aで安く買われることになっても、投資家を信頼できるという評判は、巡り巡っていい起業家が集まることにつながります。「一発当ててやるぞ」などのマインドではなく、未来の起業家のためにこのような投資をしてくださっているのです。

ー 岩佐さんはストックオプション(以下、SO)に対してこだわりがあると伺いました。

今回のシリーズAでは、SO(Cloudbaseの社員が持てる株の割合)を一般的な値より高い20%で投資家の方々と合意できました。これは例えば、3000億円で上場したらCloudbaseの社員が600億円分もの株を持っていることになります。SOが高いことで、社員のモチベーションに繋がったり、優秀な人材をさらに確保することに繋がります。投資家にとっては自分のシェアが薄まってしまうことを意味しますが、それでも20%で合意してくださったのはCloudbaseの社員がより良い成果を出すと期待してくれているおかげです。

そうしてCloudbaseで得た知見やお金を、社員が次の世代のスタートアップへの支援へと使っていくことが理想だと考えています。Cloudbaseが大きな会社になるのはもちろんですが、付随して、スタートアップのエコシステムが強固になっていってほしいです。この流れを作ることで、倉林さんの言うアメリカのようなスタートアップが生まれやすい環境に日本も近づくと思います。


11.5億円の資金調達のその先へ、Cloudbaseのこれから。

ー 今回得た資金は、どのような目的で使っていく予定ですか?

よりプロフェッショナルな組織を作っていくために、人材採用・組織への投資が大きい資金使途になります。まだ黎明期のクラウドセキュリティの市場で「クラウドセキュリティはCloudbase」と認知されることを実現したいと考えています。シェアNo.1を目指すには、堅固な組織、エンジニア・ビジネスコーポレートにおける一流の人材が必要です。

ー スタートアップ企業にとって、資金調達が持つ影響や、組織の持つ社会的な使命についてどのように考えていますか?

これだけの大きなお金を預かるということに責任があると考えています。11.5億円をより明るく大きな未来に転換することが、投資家、クライアント、メンバーに対する一番の責務です。また上場を目指しているので、その時期が近づくほど社会的な責任も伴っていきます。Cloudbaseがあったから、これだけの価値が生まれた、ということが1つでも多くなっていったら嬉しいです。これは資本主義の中で儲かる企業としての社会的な使命でもあるし、僕の生きる意味でもあります。

ー Cloudbaseとしてどのような未来を作りたいですか? またこの時、メンバーやクライアント、そして社会はどのような状態になっていることが理想ですか?

Cloudbaseの製品を導入した日本企業が、安心してクラウドを利用できる環境を整備したいです。これが実現すると、企業はクラウドを活用して新たに高品質なサービスを開発したり、リリースサイクルを早めたりできるようになります。これからますます日本企業が勢い付いていくことに、Cloudbaseとして貢献したいです。

また、Cloudbaseに関わるメンバー全員が、Cloudbaseにきて良かったと思える存在になっているといいですね。投資家、企業、社員など関わる人たちみんなにプラスを届け続けたいです。

ー 導入先の企業がUnlockして、羽を広げていけると素敵ですね。 それでは最後に、入社を考えている人に一言お願いします!

Cloudbaseを新しいチャレンジの選択肢の一つとして考えてくれている方がいるなら、もういますぐ一緒にやりましょうと言いたいです。Cloudbaseは、前例のない素敵なスタートアップを目指しています。日本では、「スタートアップは大企業を越えられない」、「1000億円で上場したら御の字」などと言われることがありますが、私たちはそのような枠にとらわれたくないと思っています。Cloudbaseのバリューの一つとして、「Unlock: 無意識の制約から自分自身を解き放て」というものがあります。前提や常識を疑い固定概念も可能性も”Unlock”していきたいです。

決まった業務をこなすのではなく、課題を考えて解決するなど新しいことにチャレンジをしていきたい人はCloudbaseに向いていると思います。このような考えをお持ちでかつ興味がある方は、一緒に明日からやりましょう、というか今日からやりましょう!Cloudbaseは、世の中にインパクトや価値を生み出せるのであれば、誰が言ったかにかかわらず全力で取り組む会社です。“俺がCloudbaseの未来変えてやるよ”くらいの強いマインドで(笑)ぜひご連絡ください。

ー ありがとうございます。この記事を読んで少しでもCloudbaseが気になった方は、Cloudbaseの採用情報からぜひお問合せください!


編集:Rena Hasegawa

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?