あんまマッサージ師という医療職の特殊性①

 看護師である自分から見て、本当に特殊な資格であると思う。資格の内容だけではなく、その在り方が。
 (あんまマッサージ師への強い思いが原点にもともとあった人は別として)あん摩マッサージ指圧師を生活を成り立たせるための職業として選択する人の判断が理解できない。例えば厚生労働省の職業別の平均年収を見れば、看護師で約500万くらいなのに対してあん摩マッサージ指圧師は300万円台、とても家庭を持って生活を成り立たせることができる額ではない。他にもOT、PT 、ST、臨床検査技師、放射線技師など3年という期間と同等程度のコストで取得できる資格や、柔道整復師、鍼灸師など開業権を持つ西洋医学外の他資格と比較しても低い。そして、知名度が低い。あんまマッサージ師の専門学校に行くと周囲に言った時、周りの病院医療スタッフは、その資格を知らない人が多数だった。知ってても民間資格であると思っている人もいた。さらに、国家資格であるのに関わらす業務独占になっていないということ。看護師の業務は看護師しかできないし、他の医療職も同様なのにも関わらず、あんまマッサージ師の領域だけは、”リラクゼーション業”という職業名目のもとに、実質独占できていない。むしろ法律によって資格を持っている方が規制を受けてしまい、無資格の方が縛りなしで営業できる強みがある状況となっている。はっきり言って、旨みがない・・・そう思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?