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CLOSER試作インタビュー【Vol.2 古谷真知子さん】

CLOSER FINEMIXを実際に試していただいた料理人の方に率直な感想をお伺いするインタビュー企画の第二弾です。

・CLOSERに興味はあるけど、どんな場面で使えるか具体的な話を知りたい。
・料理人の方々が乳化の技術をどのような思考で活用するか気になる。

という方は、ぜひ最後までお読みください。

料理人の方々からいただいた貴重なご意見は、今後の商品開発にも活用させていただきます。

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今回インタビューにご登場いただくのは、家庭料理コンサルタントの古谷真知子さん。のべ800組以上の親子に料理を教えてきた、食の魅力を“伝える”プロです。そんな古谷さんの目に、『CLOSER FINE MIX』はどのように映ったのか。CLOSERの中の人・川満が伺いました。

インタビュー/川満俊、文・構成/炭田友望


小麦粉を使わない「とろみ」を実現したい

――古谷さんは普段、家庭料理を教えてらっしゃるんですよね。そして、甘いものが大好きだとか。

古谷さん:
そうなんです。食べ歩きはもちろん、自分でもお菓子づくりをします。なので、今回私がCLOSERをお借りしてまずやりたかったのは、糖質オフのレモンクリームを作ることでした。乳化の力を使えば、小麦粉やコーンスターチ不使用で、ペーストよりちょっと緩く、スプレッドよりも柔らかい、マヨネーズ状のものが作れるかな?と。

――試してみて、いかがでしたか?

古谷さん:
それが全然思った通りにならなくて(笑)とろっとした状態ではなく、ただのレモンオイルのようになってしまいました。私が試作した際、溶かしバターとレモン果汁を2:1で配合したんです。ただ、よくよく考えればマヨネーズのとろ~り感の正体は八割が油なので、とろみをつけるならもっと多くの油が必要だったのかもしれません。私のアイデアは、物理的に実現が難しかったのかと思いました。

――あれ?でも、オイルのような液体ではなく、レモンバターのようなものを作られていましたよね?

古谷さん:
あれは、出来上がったレモンオイルっぽいものを冷やしながら、ホイッパーで泡立てて作りました。CLOSERを数分動かし続けても「液状」だったので、このままだと使い道がないなぁと思って。
すごく軽くて美味しかったんですが、レモンバターは既に存在するので、どうせならCLOSERならではの点を加えた新しいものを作りたいですね。

――それを聞いて、あるパティシエさんとのお話を思い出しました。レモンのアイスを作る時、まろやかさを出すためにふつうは乳製品を加えますよね。でもそれだと、レモンの風味が弱まってしまう。そこでCLOSERを使って「レモン果汁(水)とレモンオイル(油)」を乳化することで、アイスのまろやかさを表現できたら…という。

古谷さん:
すごい! レモンの香りはじける、新しいアイスができそうですね。

和食で使ってみたら、おもしろそう

――CLOSERを触ってみて、どんな使い方にいちばん可能性を感じましたか?

古谷さん:
「香りを立たせる」ことですね。1回目にインタビューを受けていたHALさんも仰っていた通り、水道水をCLOSERに使用したところ、カルキ臭さをすごく感じて。塩素は揮発するから、空気と触れることでグワッと臭いが出てしまったんでしょうね。
でも油の方が持っている「香りの成分」をうまく水に溶け込ませることが出来たら、とても香り高いドリンクが生まれそうだな、と。バーテンダーの方がカクテルを作るのなんか、すごくいいと思います。お客様にお出しする最後の仕上げに、CLOSERを使う。
乳化できると聞くと、どうしても「固体化」というか硬さを出す方向で考えてしまいます。ですが、本来は「おいしく何かを召し上がってほしいから」乳化をしているわけで、乳化自体が目的ではありませんよね。香りを立たせられます!というアピールは、アリだと思います。

――ドリンク以外で、香りを活かせそうな分野はありますか?

古谷さん:
「和食」がいいと思いました。銀餡ってありますよね、お出汁のきいた美しい透明の餡。そこに加える柚子やかぼす、三つ葉を、CLOSERを使用することでさらに香らせることができたら面白いかな、と。

――和食! これまでイタリアンやフレンチばかり考えていたので、すごく貴重なご意見です。

古谷さん:
出汁の香りは、お椀をあけた時はふんわり伝わってくる程度だけど、口に入れることでより強くうまみを感じるので、鰹を前面にだしてもいいかもしれません。やりすぎると魚臭くなりそうですが(笑)。

和食はポーションが少ないのも、CLOSER向きだと思うんです。試作したときにご一緒した方がラーメンのスープを作っていて、それなりに美味しくできたんですが、ラーメン一杯にするには足りなくて。和食なら、一回CLOSERを動かせば数人分とれると思います。

ただ乳化するとどうしても濁ってしまうので、和食の場合そこをどうクリアするのかも考えたいですね。既存の和食の枠の中では難しいと思うので、CLOSERを使った“全く新しい答え”に期待したいです。

やっぱり気になる、CLOSERの強度

――CLOSERを使ってみて、気になる点はありましたか?

古谷さん:
どの程度の「とろみ」まで耐えられるか、ですね。 私が「糖質オフのレモンクリーム」を試作した時に油をたくさん入れられなかったのは、「油が多いと乳化しすぎて、肝心のバブルが出なくなる(=壊れるかも)」と心配になったのもあって。
固形物はNGと説明書に書いてありましたが、どのくらい耐えられるんでしょうか?

――硬さはマヨネーズくらいになるとちょっと厳しいですね。詰まりはしないんですけど、うまく回らなくなってしまいます。CLOSERは、多めの水分に少量のオイルを均一に乳化させる方が得意だと思っていただければ

古谷さん:
そういえば、ガスパチョを試作した時に、油を多めに入れると容器の内側にちょっと油が溜まっていました。時々スパチュラでぬぐって、全体を馴染ませる作業が必要でした。
私みたいに油を多く使おうとする方がいるかは分からないけど、説明書に「油は全体の○%まで」と記載があると親切な気がします。

――それは、1回目にインタビューしたHALさんからもご指摘がありました。厨房に一人は色々と試しちゃう「マシンクラッシャー」がいるから、注意事項は強めに書いた方が安全だよ、と。

古谷さん:
わかる気がします(笑)
温度については、どうなんでしょう?熱いのはダメと書いてありましたが。

――公式のお答えとしては、80℃までです。

古谷さん:
熱々で提供したい場合は、工夫が必要そう
ですね。個人的な要望として、ガラス容器になれば用途の幅がもっと広がるのではと思いました。洗いやすいですし、温度の問題もクリアするので、是非検討をお願いします。

(インタビューはここまで)

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【ご協力いただいた料理人】
古谷真知子さん
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