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【乳化LABO開催レポート】乳化日本酒カクテルを深掘りする

こんにちは!
OKUTECの川満です。

7月25日に「乳化日本酒カクテルを深掘りする」をテーマに乳化LABOを開催しました!
今回のゲストは日本酒の販売・プロモーション活動に努める料理研究家ももたそさんこと松原ももさん。

今回の企画のためにご用意したのは日本随一の酒どころ、灘の日本酒たち。

スーパーやコンビニでも気軽に手に入る日本酒が、乳化の力でどんなカクテルに仕上がるのか、始まる前から興奮が隠しきれません…!


5種類の乳化日本酒ドリンクを一挙大公開!

試作①「 沢の鶴 米だけの酒」

試作1種類目はシンプルな組み合わせ。

創業300周年を超える歴史ある酒蔵のパック酒。
お手頃な価格な純米酒として広く愛されている銘品です。

豊かなお米の旨みを楽しめる沢の鶴には、シンプルにこめ油を乳化させてみます。

日本酒130mlにこめ油30mlの比率。
まずは油分を多めに加えて、日本酒に油分を加えたらなにが起きるのか、わかりやすく感じてみます。

とろりと濁った日本酒

オイルを加えるとアルコールの刺激がマスキングされ、酒質がかなりまろやかに感じられます。
多量の油を加えていますがそれほど重たさは感じませんでした。

「今の状態だと苦味と旨みはしっかりとあるけど、酸味と甘味が足りない。蜂蜜を少量加えて甘みと少しの酸を足してあげると全体のバランスが整うはず」(ももたそさん)

とのご意見をいただき蜂蜜を追加することで、狙い通り味のバランスがばっちり整いました!ももたそさんの感覚おそるべし…
日本酒が苦手な方でも楽しめる、まろやかで飲み心地のよい一杯に仕上がりました。

その後、15度くらいまで冷やしてみるとさらに口当たりがシルキーに!
温度帯によっても味わいが大きく変わるのでまだまだ研究の余地がありますね。

試作② 「白鶴 うまくち原酒 」

試作2種類目は白鶴酒造さんのお酒。

レトロな缶がかわいらしい旨口の原酒です。
19%のアルコールとふくやかな酒質がどう変化するか、まずはこめ油を10:1の比率で乳化させてみます。

まろやかさは足されましたが、アルコール感はそれほど丸くならず…
ももたそさんのアドバイスで氷を足してロックで飲んでみると、甘みがいっきに広がり、アルコール感も丸くなりました。不思議すぎる…

こちらはお料理のベースに使ってもおいしそう、ということで鰹出汁を1:1の比率で追加してみると、すごく上品な出汁割りに。
冬の寒い日に乳化出汁割り、めちゃくちゃアリです!!

さらにさらに、この乳化出汁割りにももたそさんが仕込んでくださったミントオイルを乳化。

ミント×鰹出汁のイメージが全く湧かなかったのですが、少量のオイルで香りがグッと爽やかになって絶妙な美味しさ…!
「出汁割りにオイルを足す」なんて一度も考えたことがありませんでしたが、新しいカテゴリーが生まれる予感がしました。

試作③黒松 剣菱

続いて登場したのが剣菱酒造の「黒松 剣菱」。
豊かなお米の旨みをベースに、ほのかな熟成のニュアンスも感じるお酒に合わせたのは、先ほども登場したミントオイルです。

黒松のどっしりとした旨み、濃厚な飲み口がミントで爽やかな印象に。熟成香とミントの華やかな香りがバチっと合わさって鼻に抜けていきます。これはおいしい…

「油脂は苦味を隠して旨みを補強してくれる。ミントは最後に残る苦味を隠して爽やかにしてくれる」(ももたそさん)

剣菱のように力強いお酒とミントオイルの相性は抜群!それ以外でもミントが合わないお酒はほぼないとのことでした。

今回は黒松をご用意しましたが、長期の熟成を経た剣菱の瑞祥というお酒だとさらにおいしくなるんだそうです。さらに上があるとは恐るべし…

また、こちらは単体で飲んでも美味しいですが、料理や焼き菓子とのペアリングでさらに真価を発揮するそう。ぜひ試してみたいですね〜

試作④鬼ごろし

続いてのお酒はパック酒の定番「鬼ごろし」です。
実は日本全国に同名の酒があるそうです。今回は灘の酒蔵である日本盛さんの商品をご用意。

鬼ころしに合わせるのはジンとミントオイル。
すっきり淡麗な鬼ころしを、爽やかなカクテルに仕上げていきます。

鬼ころし10:ジン0.5:ミントオイル数滴
の比率でCLOSERで乳化。30秒ほどで完成します。

加えたのは微量ですが味の変化は…?

日本酒の旨みはそのままに、香りに複雑さがぐっとプラスされてとてもおいしい!驚くほどに華やかな印象になりました。
飲み込んだ後もミントの爽やかな香りが余韻に続きます。至福…

数滴のみのオイルでここまで香りに影響を与えられるのはちょっと衝撃的でした。スープやソースなど、料理にもそのまま応用できると思います!

ミントオイル以外に、バジルオイルやカルダモンオイルなども相性がいいとのこと。
香りが豊かな華やか系(カプロンエチルさん系)の日本酒には柑橘の皮を漬け込んだオイルを、バナナやメロン系の香り(酢酸イソアミル系)のものにはココナッツやパクチーのオイルを加えるとより一層香りが引き立つそうです!全部試してみたい!!

試作⑤黒松 剣菱のチョコレートカクテル

本日2度目の登場、黒松剣菱。
酒質の強いこのお酒を、チョコレートカクテルに仕立ててみます。

まずはCLOSERの得意技、お湯2:チョコ1の比率で乳化させて、チョコレートベースを作っていきます。
今回はカカオ分95%のチョコレートを使用しました。

出来上がったベースを、ベース1:剣菱4の比率で再度乳化。
なめらかな日本酒チョコレートドリンクを作っていきます。

日本酒とチョコレートの相性はいかに

まずはあたたかい状態で飲んでみます。
チョコレートの豊かな風味は前面に感じつつ、剣菱ならではの熟成香やお米の旨みはしっかりと活きていて、かなりおいしいです…

チョコレートに甘みはほとんど含まれていないため「大人のチョコレートドリンク」といった上品な仕上がり。これは非常にいいですね!

氷を入れて冷たい状態でもすっきりおいしく飲めますが、剣菱の味わいを強調したい場合はあたたかい方が良さそうです。どちらもおいしい。

ここにさらにミントオイルを足して乳化させてみました。

見た目は変わらない写真たち…

ミントを足してもかなりおいしいです。
爽やかな風味がプラスされながら、剣菱の風味はまったく邪魔されていません。
ももたそさん曰く、ここに白胡椒を足してあげるとグッと味が引き締まってさらに美味しくなるとのことです。どこからその無限のアイデアが出てくるんだ…

乳化LABOを終えて

今回の乳化LABOでは乳化日本酒カクテルの可能性を深掘りしてみました。
いやぁ、おもしろかった…。

乳化の力で日本酒をより多くの人に楽しんでもらえるのでは!?という仮説から始まった今回の企画。
日本酒が苦手だと感じる理由の一つが「アルコール感の強さ」です。


特にお手頃価格のパック酒には苦手意識を持たれている方もいらっしゃるかもしれません。

今回の乳化LABOを通して、「油脂を加えることでアルコールの刺激や後味の苦味を軽減し、まろやかでスムースな味わいに変化させられる」ことが体感できました。

ミントオイルやチョコレートベースなどを活用すると、これまでにない日本酒の楽しみ方がまだまだ見つかりそうですね!

今後もCLOSERの体験イベントを不定期で開催していく予定ですので、興味がある方は公式Twitterをフォローいただければ幸いです!


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