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乳化で広がる、カカオの世界/チョコレートドリンクメーカー CLOSER FINEMIX

カカオドリンクメーカー CLOSER FINEMIXとは

CLOSER FINEMIXは特許取得の乳化技術を活用することで、産地から繋がれてきたカカオの個性を、上質な1杯のドリンクに仕立てるカカオドリンクメーカーです。

新しいテクノロジーで実現したなめらかで心地の良い口当たりは、カカオ愛好家のみなさまにとって、新しいカカオの楽しみ方の選択肢になると考えています。

上質なカカオドリンク作りの鍵を握る「乳化」

カカオドリンクを楽しむ際に、以下のようなことを感じたことはないでしょうか?

◾️どんなに丁寧に作っても、舌の上にざらつき感が残ってしまう。
◾️時間が経つとカカオ分が沈澱し、分離してしまう

ふちに見える油脂分の塊がざらつきの原因

製品により異なりますが、カカオ分86%のチョコレートには約50%の油脂分が含まれています。
カカオドリンク作りの難しさは、【液体】と【カカオバター】が、本来混ざることのない【水】と【油脂】であることに起因すると私たちは考えています。

カカオバターと水を一生懸命かきまぜても…
油脂が浮いてしまい、混ざることはありません

チョコレートが溶けて一見混ざっているように見えるチョコレートドリンクも、実際には液体とカカオバターは混ざっておらず、これがスムースな口当たりを阻害していると考えられます。

そして、既存の技術では難しかった「水」と「カカオバター」を均一に乳化することができるのが、CLOSERの強みです。

特許を取得したCLOSERの乳化技術

CLOSERを使うことでどのような変化が生まれるのか、いくつかの比較画像をご紹介します。

どれも同じレシピで作っており、
①CLOSERで1分間乳化したもの
②ホイッパーを使用して3分間攪拌したもの
の2種類の比較です。


カカオバターの乳化比較

こちらは60度のお湯100mlに、5gのカカオバターを乳化させた実験です。

ホイッパーで3分間攪拌したもの
CLOSERで1分乳化したもの

ホイッパーで攪拌したものは完全に分離している一方で、CLOSERで乳化したものは白濁し、液体と油脂が一体化しているのがわかります。

この乳化の質の違いが、カカオドリンクに仕立てた時の口当たりに大きく影響します。


ハイカカオチョコレートドリンクの乳化比較(肉眼)

続いて、カカオ分86%のクーベルチュールで作ったカカオドリンクの比較です。
どちらも80度のお湯100mlに対して、チョコレートを30g加えてドリンクに仕立てています。

左がホイッパーで3分攪拌、右がCLOSERで1分乳化

同じ材料でドリンクを作っても、乳化の有無で仕上がりは大きく異なります。
ホイッパーで攪拌したものは、一見チョコレートが溶け混んでいるように見えますが、実際には油脂が混ざり切っていません。カップの淵を見ると、油脂の塊がざらっとした質感で残っているのがわかるかと思います。

一方CLOSERで乳化したものはミルクを加えたように明るい色合いになり、ざらつきもなくツヤッとした質感に仕上がります。

ハイカカオチョコレートドリンクの顕微鏡写真比較

水分と油脂の状態をより正確に観察するために、顕微鏡でも比較してみました。

分量はお湯100mlに対してカカオ分72%のチョコレートを10gです。

他社様のチョコレートドリンクメーカーを含む3種のサンプルで検証

CLOSERで乳化したものは、細かな気泡のようなものが均一なバランスで存在しているのがわかります。
これは油脂が細かな粒子に切り分けられ、液体の中に溶け込んだ状態です(水中油滴型の乳化といいます)

乳化作用が低い左の2種のサンプルは、油脂やチョコレートの固形分がまだらに存在しており、ミクロレベルで見ると液体とチョコレートが混ざっていないのがわかります。

乳化技術がカカオドリンクの概念を変える

ここまで見てきたように、「水」と「カカオバター」を均一に乳化させることで、これまでのカカオドリンクの概念が変わると言っても過言ではない、大きな仕上がりの違いを生み出すことができます。

カカオと乳化の関係、興味を持っていただけましたでしょうか…?

CLOSERの使用方法3ステップ

ここからはCLOSERの使用方法をご紹介します。

①お湯を注ぐ

50度~100度まで、チョコレートが溶けるお好みの温度で

②お好みのチョコレートを割り入れて30秒待つ

③ボタンを押して1分待てば完成

仕上がり150mlであれば、およそ1分で完成です


チョコレートが溶けながら乳化されていきます

うまくチョコレートが溶けていない場合はスプーンやスパチュラで混ぜてあげるとスムーズに乳化されます。

一般的なカカオドリンク作りにかかる手間は不要

CLOSERを使用するメリットとして、カカオドリンクにかかる工程を大幅に削減することができます。
チョコレートを細かく刻んだり、焦げ付かないよう鍋の前で攪拌したりなど、手間のかかる作業をすることなく、上質なカカオドリンク体験ができます。

チョコ刻むのけっこう大変ですよね…まな板に油脂分がべったり…

乳化で広がるカカオの可能性

カカオ×乳化技術の組み合わせは純粋なカカオドリンクにとどまらず、さまざまな可能性を広げてくれます。

こちらでご紹介するのはほんの一例なので、カカオ愛好家の皆様と一緒に、どんな活用法があるか考えていきたいです!!

チョコレート×ウォッカで万能チョコレートリキュール

CLOSERの乳化技術は、当然お酒にも応用ができます。

今回は「湯煎で溶かした約40℃のチョコレートを、常温のウォッカに注ぎ込みながらCLOSERで乳化させる」というリキュール作りの方法をご紹介します。

比率はウォッカ100gに対してカカオマスを50g、2:1で乳化させてみました。

ウォッカ100mlをCLOSERで回しているところに、湯煎したカカオマスを流し込んでいきます。

常温の液体にチョコレートを流し込むのはかなり勇気(?)がいるかと思いますが、ダマになることなく、とてもなめらかに乳化することができます。


アルコール度数は30度弱ありますが、丸みがあり、それほどの強さを感じません(危ない)
カカオの味わいがかなり強く、ど直球でチョコレートを感じられる、幸福度の高いお酒に仕上がっていると思います。

カカオマスを使用することで甘みは0の状態なので、こちらをベースにお好みのカクテルに仕上げることも簡単です。

こちらの方法だと、リキュール側は一切加温することなくチョコレートと一体化させられるのでアルコールは飛びません。材料はカカオマスとリキュールのみなので保存性も抜群です(スチームなどを使用すると水分が入ってしまうため保存性が落ちる)

以前実験した際のレポートにより細かい情報を記載しているので、興味がある方はチェックしてみてください!

カカオスイーツ

すでに想像された方もいらっしゃるかもしれませんが、乳化技術はスイーツの世界にも応用が可能です。

特に、乳製品を使わないガナッシュ作りにおいては絶大な力を発揮します。

お湯100mlに対してカカオ分80%のチョコレートを80g乳化させて冷やし、成型しただけのトリュフです。

仕込み5分で、純粋なカカオの風味を生かしたとろけるガナッシュが完成します。乳製品を一切使わずに!!

水との組み合わせ以外にも、
・お好みのジュース(柚子ジュースなんかと合わせると最高…)
・ラムやブランデーなどのリキュール
・日本酒、ワインなど
と合わせてみると、それはそれは楽しいチョコレート体験ができます。

もちろん乳製品と合わせても抜群の口当たりが実現可能です!

手で混ぜたものとCLOSERを使用したものでどのような違いがでるのか、詳細な実験を記事にまとめているのでこちらもぜひ!

乳化で広がるカカオの世界を、一緒に探求しませんか?


CLOSERの乳化技術×カカオの可能性は、まだまだ研究途上の段階です。

無限に広がるカカオ×乳化の世界

私たちはチョコレートの知識がない中で、業界のことを学ばせていただきながら可能性を模索してきました。

今後はチョコレートを愛する皆様と一緒に、このマシンを通してどんな新楽しみ方が実現できるのかを探究していきたいと考えています。

「こんなことできそう!」「こういうことを試して欲しい!」など、CLOSERの活用アイデアがあるかたはぜひお気軽にTwitterからDMをいただければ嬉しいです。


レシピ開発などにご興味がある方も、随時募集しております。
数量に限りはありますが、マシンの貸し出しも可能なので、ぜひ体験してみたいという方はご連絡ください!

年明けに大きなプロジェクトのリリースも予定しております。
乳化の力でチョコレートの楽しみ方を広げられるよう、引き続きよろしくお願いいたします!

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