フローからストックへ。コミュニティ活性化を担うプラットフォームづくりの秘訣とは?【朝渋Slack化計画】
こんにちは!パン好き人事ことたかおです。
今日は今年の4月に入会し、現在は運営にもちょこっと関わらせていただいている #朝渋 のコミュニティにおける、Slackを使ったコミュニケーション施策について書いてみようと思います。
・コミュニティづくりに興味がある!
・コミュニティでSlackを使いたい!
・ツール導入したいけどいろいろ心配だ
・朝渋に興味があるけど入会する勇気がない
・たかおが朝渋で何をしているのかが気になる(?)
といった方におすすめの記事です。
※ちなみに運営note第1弾はうらたくさんによる記事!ここからバトンを貰って2記事目になります。
# 朝渋とは何か(あるいは朝渋との出会いについて)
朝渋とは、「日本最大級オンライン朝活コミュニティ」として全国で活動しているコミュニティのことです。
もともとリアルイベント(渋谷で行われていた著者イベント)に参加していましたが、4月に朝渋KNOCK3期に参加したことをきっかけに、朝渋に本格的にジョインしていくことになりました。
※KNOCKって何?という方に、参加記録をご参考までに。参加者としての記録と、バディとしての記録をどちらも置いておきます
参加するなかで、朝渋のミッションである「早起きをきっかけに、人生を自分で選択できる人を増やす」に共感し、
・4月~ KNOCK参加
・6月~ KNOCKバディ(伴走するサポートメンバー)参画
・9月~ キャンパスコース運営
と、関わり方を変えながら、コミュニティに参画しているところです。
現在は、10月から新しくリニューアルした朝渋の「キャンパスコース」の立ち上げ運営に関わらせていただいています。
# 10月に行われた大幅リニューアルとは?
朝渋は2020年10月に大幅なリニューアルを行いました。それにより、
・朝渋アカデミーコース
(著者イベント前後の学びと振り返りを含めた、学習に振り切ったコース)
・朝渋キャンパスコース
(上記のみならず、朝活コミュニティのなかでの活動を含んだコース)
という2コースにリニューアルしました。
※リニューアルについては以下の記事を参照してください!
# リニューアルに伴うSlack移行はなぜ起こったのか
リニューアルに伴い、これまでFacebookで行われていたコミュニケーションをSlackに移行するということになりました。
<これまでの課題>
・フロー情報で、情報が溜まっていかない(検索性が低く、流れていってしまったら最後、見たい情報を見つけられない)
・情報構造が作りにくい(Facebookリニューアルによりますます情報構造が作りづらくなっていた)
・「コミュニケーション」というよりは「投稿」(単発の意見や感想の表明が中心で、ディスカッションなどが起こりにくい)
・投稿のハードルが高い(ことが、自発的な発議を起こりにくくしていた)
・活動のやり取りがメッセンジャーで行われており、新規に部活動や何らかの取り組みに参加しづらい
Slackのような「ストックを前提とした」「ツリーで会話が起こりやすい」「情報は基本オープンな」プラットフォームを使うことで、
・情報が溜まっていく→後追いが可能!
・目的に応じて部屋を分ける→情報が入り乱れない!
・チャンネルを立てやすい→新しいことを始めやすく!
・チャンネルがオープン→気軽に活動に参加できるように!
といった環境づくりを行おう!ということになりました。
# Slack移行の上で気をつけたこと
とはいえ、ツールの導入は簡単なものではありません。特に朝渋のような多様性のある(職種縛りや年齢縛りなどがない)コミュニティにおけるハードルはそれなりにあったように思います。
そこで、以下のような着眼点から、運営チームで対応していきました。
## その①:ユーザビリティを下げないために
まずはグラウンドルールを作成しました。朝渋Slack上においては、「チャンネルの番号の振り方」や「部活動を創設した際のTODO」、「チャンネルが多くなったときの対応」など、迷いそうな項目について事前にガイドラインを提示することで、Slack上のUXが悪化しないような工夫を行いました。
例えば、Slackのチャンネルの番号についてだと、
・00_:はじめに読んでほしいもの
・01_:運営からの告知系
・02_:仲間を探す系
・03_:雑談系
・04_:部活系(生徒会室+部室)
(・99_:運営用の作業部屋)
といったように、「運営側も管理しやすく」「新しく利用する上でも即座にわかる」ような情報構造にこだわりました。
また、Slackの基本思想である「チャンネルの入退会は自由」「通知のON/OFFの設定」「Slackアプリの導入推奨」などについては、入会いただいたときにアナウンスをするようにしています。
## その②:あなた誰?問題を解決するために
これまで私もいろいろなSlackコミュニティに参加してきましたが、「自己紹介流れちゃう問題(あるいは「あなた誰?問題」)」に複数回直面してきました。「そこにいる人が何者か」「何ができる/したい人なのか」がわからないと、コミュニケーションの取りようがない。そこで、私たちは
・Slackに自己紹介スレッドを作り、入会時に投稿してもらう
という、コミュニティであれば通常行うフローだけではなく、
・名簿的に「Profiee Teams」というサービスを使う(「人となりを深く知る」ことについては、プラットフォームを分ける)
という選択をしています(この経緯などについては、きっとその担当の人がいつか書いてくれるはず…←他力本願)。
※Profiee Teamsについて知りたい方はこちら↓
## その③:とはいえいつでもSlackを開くわけではないよね問題を解決するために
わたしは、朝渋のコミュニティのとてもいいところは、「おはようをメンバーと共有する」という即時性(リアルタイム性)にあると思っています。
となると、「起きた瞬間に使えるツールである」ことはめちゃくちゃ大事。そうなったときに、ユーザのタイプによっては「起き抜けにSlackなんて開かないよ!」という現象が想定されました(少なくとも私はそうだった)。
そのため、リアルタイムなやり取りについては、利用者同士で相談のうえ、一部の活動(少人数チーム内でおはようやおやすみをチャットするもの)については「Facebookとの併用」も可とすることにしました。
本来の目的は「Slackに移行すること」ではなく、「朝の早起きを行う・励まし合う・それを通じたやり取りを行う」ことで自分の人生を経営できるようになること。そのために最適な手段についてはグループメンバー同士で決めてもらう、という形式を取ることにしました(結果として、チームによってはSlackを使っているところもあるし、それでうまく運用できているようなのでひと安心…)。
イベントも、リマインド性の観点から一部をFacebookのイベントとして建てることもOKにしており、「闇雲にSlackに一元化させない」というスタンスを取っています。
# 大変だった点は?~Slack運用に関わる2つの思想~
個人的には、Slackへの移行やチャンネル作成、グラウンドルールの作成などについては想像も出来、かつ、そこまで大変ではなかったように感じました。
が、(強いて言えば…という感じではありますが、)大変だ!と感じたのは、「Slack運用に関する思想をどこに着地させるか」という点でした。
というのも…そもそも、という話になりますが、こういったツールを導入するときに、思想は主に2つあるように思います。
①自律自走ベース
基本的には本人のキャッチアップを前提とする形式。自律自走がゴールであり、そのため、(必要最低限のルールや情報は提示するものの)わからないことについてはまず自分で調べ、それから人に助けを求めることを求める。厳格にルールは作らず、メンバーのモチベーションや行動に任せる。モチベーションの高い人の行動を邪魔せず、自由な発展を良しとする。
②サポートベース
基本的には「教え、導く」という前提を持つ。リテラシに高低があるなかで、こぼれ落ちてしまう、離脱可能性のあるメンバーのフォローを行い、また、一定のルールのなかで、何か違った動きが発生した際には、都度ルールへの組み込みなどを検討する。活性化などについても、何らかの仕組みを作り、一定の盛り上がりが発生するように運営側が工夫する。
この2つのスタンスのなかでも、
・①に寄り過ぎると、一部のメンバーのアクティブ率を下げてしまうリスクにつながり
・②に寄り過ぎると、自由な活動に枠をはめることになり、モチベーションの高い人を萎えさせてしまう可能性をはらむ
という構造となっているように思います。要は「基本スタンスは決めた上で、バランスを取る」というのが大切なのだと思います。
ちなみに、今回の朝渋リニューアルの場合、
・基本的には①のスタンスを取りつつ(朝渋自体の運営方針が自律自走に近い)、
・そのことが先に挙げたようなリスクにならないようなサポートを行う
というスタンスを取ることに着地しました。
私は正直、情報構造もきれいにしたいし、取りこぼす人が出ないようにしたい方なので、②のスタンスを取りがちなのですが、
今回はコミュニティの特性上、あるいは運営メンバーの思想としても①に近いスタンスを取ることが多かったため、結果としては①を基本思想としています(これは個人的には大きな挑戦でした…が、案外うまくいくもんなのか、というのは大きな学びにもなりました)。
# ドキドキのSlack移行。実際には…!?
準備期間は約1ヶ月。準備にこだわってきたとはいえ、Slackのチャンネルとルールを作り、整備した「だけ」の状態で100名近くの人を招待し、受け入れるのはとてもドキドキしました。
(事実、Slackを使ったことがあるメンバーは半数以下だったこともあり、相当ドキドキしました…)。
現在、移行して約1ヶ月が経過しますが、現状としては、
・アクティブユーザ数:93/96
・移行率:93.9%
・パブリックチャンネル利用率:90%
・部活数:アクティブな部活は10個程度→21個に!(約2倍!)
という感じで、特に移行についてはスムーズに行き、アクティブユーザ数も多いことから、一旦成功と考えて良いのではないかと考えています。
成功要因はいくつかあると思っているのですが、
・サポートチームを中心として、使い慣れていないメンバーのフォローをしてくれたこと
・運営メンバー以外にも、職場などでSlackを使い慣れているメンバーがいろいろな機能を紹介してくれたり、準備してくれたこと
(スタンプを作ってくれたり、質問ツールのCollaを導入してくれたりなど、運営にも協力的なメンバーがたくさんいます…!なんて素敵なコミュニティ←惚気)
といったところがあったのかな、と思っています。
# 今後起こり得ること、あるいは今後の方針
このように、熱狂を生んだ(心象風景)Slack移行は無事に終わりました。
プラットフォームはあくまで「熱量ある人やメンバーが活動しやすくするツール」であり、プラットフォームづくりや整備の目的もまた、「活動促進の最大化」にあります。そのため、その整備はイシューではなくなりつつあり、一旦その役目を終えつつあると認識しています。
ただ、移行期の熱狂が終わり、ここから更に盛り上がるか、あるいは一定の温度感に収束していくか…という分岐点がもうすぐ訪れるはずです。
・より活動を活性化しやすい取り組み
・より相互理解を促進する方法の検討(特に別プラットフォームであるProfiee Teamsの活用)
・マンネリにならないための仕掛け
・情報が大量になった際の情報の格納方法(特にSlackの無料プラン場合、10,000メッセージを越えると情報が順次消えていくため)
などについては、検討していく必要があるのだろうな、と思っています。
いずれにせよ、これからも運営するメンバーの一員として、より心地よく人が交われる場作りをしていきたいと思います。
みんなにとって居心地良く、楽しいときも困ったときも寄り添えて、元気をもらって帰れるような、そんなコミュニティになっていくといいな、と思っています。
運営のみんな、これからもどうぞよろしくお願いします(写真はこの前一部メンバーで撮ったやつしかなかった…)。
そして何より、朝渋メンバーの皆様、一緒にたくさん楽しんで、朝の時間を有意義に過ごしていきましょう!
# 最後に(告知など)
上記にも記載したので繰り返しになってしまいますが、 #朝渋 は現在「早起きをして人生を豊かにしたい!」メンバーを大募集しています。現在「朝渋KNOCK」「朝渋アカデミーコース」「朝渋キャンパスコース」という3つのプランがあり、どれも参加者募集中です!一緒に朝活しませんか!
①朝渋KNOCK
1ヶ月がっつり早起きにコミットして生活習慣を変えていくコース!
\現在11月スタートの講座も募集中です!/
②朝渋アカデミーコース
③朝渋キャンパスコース
P.S.朝渋メンバーの方へ(うらたくさんより再掲)
毎週、ローテーションで運営に関わるメンバーがnoteを投稿していく予定です。これをやる意図としては、運営だけではなくコミュニティに関わる人全員でコミュニティを作っていきたいなということ。そのためには思想や情報の共有が必須だと考えています。なかなか直接会ったり1:1でお話できる機会も限られている中で、こうやって少しずつ頭の中をオープンにしていったり、逆に書いてある内容に対して感想を頂いたりしながら相互理解を深めていければと思います。ガチャガチャでしゃばることが多くなるかと思いますが、これかもよろしくお願いしますっ!🌅
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以上!個人としても、コミュニティづくりなどについて少しずつ勉強・実践しているので、「仲間になりたい!」「話をしたい!」などの方は是非以下からご連絡くださいませ(ちなみに本業は人事です。マーケター歴もそれなりにあります。謎ですね…)(もっとちなむとTwitterは人事・マーケティング・キャリア・パン・恋愛・人間観察などについて書いてます!)。
さて!次回こそ!Twitter道場卒業論文を書こうと思います…!(割とずっと書く書く詐欺)
UXコンサル、BtoBマーケ、人事を経てコミュニケーションマネージャー(広報、マーケ、採用広報、組織開発)なう。 書くこと:パン偏愛、可愛いもの布教、働くこと、生きること、1日1考、新サービス考察、旅行、読書録、銭湯、恋愛。 頂いたサポートは、もれなくパンの研究に使われます。