学級崩壊に思うこと


「学級崩壊」という言葉はほとんどの人が知っているだろう



私も教員になる前からその言葉は知っていた


昨年度(R3年度)教員一年目、あるクラスが学級崩壊状態だと言われていた

一年生のクラスで、とにかく特別な支援が必要な(発達障害の性質をもつ)児童が多いようだった

まだ小学一年生の発達段階に達していない児童がひとつのクラスに集中してしまったことが原因のようだった

各々が自分の好きなことをして、担任の話に聞く耳をもっていなかった
ただこれは担任の教師との関係性というよりも言葉を理解していない様子だった

学級崩壊というより…なんというだろう
適切な表現が見つからないが学級崩壊ではなかった




しかし今年(R4年度)そのクラスとは別に2学級が崩壊をおこした


さらになんとそのうちの1クラスは私が昨年度担任をもった学年だったのだ



私もずっとその学級を見ているわけではないので、聞いた話になるが

・授業中の発言はなし
・教師の話は聞かない
・突然ゲラゲラと笑い声がおこる
・当たり前のように立ち歩く児童がいる
・静かな子達は隠れて絵を描いて遊んでいる
・学校にもってきてはいけない物をもってきて、それを没収された児童がいると10人ほどの児童が「窃盗罪だけどそんなことして大丈夫?」と担任を脅す
・担任が女子児童の着替えを覗いたとの児童からの訴え


話を聞くだけでも、頭が痛くなるような気がした

担任はベテランの男性の教師
きっちりかっちり、超がつくほどの真面目な教員で他の教員からの信頼も厚い

話を聞くとその担任の先生の日々の児童らとの戦いに疲弊しているようだった
他の教員からは「毎日欠かさず勤務しているだけでもすごいよ」なんて言葉も聞こえてきた


その話を聞いて私の率直な感想は



「そんな子達じゃないんだけどな…」


昨年度担任をして、一年目だったこともあり、2ヶ月ほどで学年の児童全員の顔と名前を覚えた
少し背伸びして生意気なことを言うような子も多かったが、学習に対してとても意欲的で、学校生活をより楽しみたいという児童ばかりだった

そんな子達だったからこそ、私は教員一年目でも毎日を本当に楽しめたし、日々あの子達が楽しんで勉強できるにはどんなものを準備しようかと、土日の出勤も勤務時間外労働も苦ではなかった(間違った働き方ということは重々承知の上)


それが今では担任をどうやって困らせてやろうかと完全に間違えた方向に力を使ったいるらしい


他の教員からは

「良い子ってのは存在しないんだよ 
 みんな良い一面と悪い一面をもっている
 去年はその良い一面がたくさん出て、今年はそうじゃないだけ
 担任だけじゃなくてクラスも変わる、心も大人に近づくから反抗もしたくなる
 あそこまで担任とぶつかるのは良いことではないけど発達段階の一つだからそこ
 まで落ち込まないで」

そう慰められた


当然私もその通りだと思った

ただ私にはわかる

あの子達は人のことを攻撃しようとか、困らせようとか、そこに楽しさを見出すような子達ではないはずだ


もうすぐで来年度の人事が発表になるので、どの教員も誰があの学級をもつのかヒヤヒヤしている


「ぜひ私にやらせてください
 あの子達の良いところを誰よりも知っているし、あの子達がどんなに悪いことを
しても叱った後に2倍褒めてあげたい」


そう声を大にして言いたいが、あそこまで荒れている学級に私のような若手があてられることはないだろう


何もできないがあの子達がこれからどう変わっていくのか、これからも見守っていきたい


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