“地味な生き方”を死ぬほど楽しむと決めた日
企業の役員さん、インフルエンサーさん、起業家さん。
さまざまな方とお仕事をさせてもらう機会が増えて、つくづく思うのが、自分って地味な生き方をしているなということ。
上記の方々とお話していると、
「アンチは大好物」
「3億の借金なんてへのかっぱ」
「不満を言う暇があったら、その時間をくれ」
などの言葉を聞くことがあります。
バイタリティというか、気概というか、なんともすごいレベルの方々だなと毎回会うたびに痛感させられています。「すごい」「尊敬する」と感じるのは、こういうところからだろうなと思っています。
昨日、入浴中にそうした方々のことを思い出しながら、自分の生き方について考えていました。
「コレナラデキル」をこつこつと。
私のこれまでを振り返ると、「コレナラデキル」をこつこつと続けている人生だなと思っています。
社会人になって最初の仕事は、菓子メーカーの企画開発部での商品企画。当時は、上司の指示にただただ従うだけで特に何というスキルを身につけるわけでもなく淡々とした日々を過ごしていました。
ここは自分の居場所ではないなと思い、転職を検討。縁あって今の教材出版社に入社。1年目から本の担当を任され、出版するも撃沈。「こんな本が世の中に必要だ」などと豪語していただけで結果が全く伴わず、かなりショックを受けた記憶があります。思いだけでは売れないことを痛感させられ、売上をあげられないことの苦痛を味わう年となりました。
2年目から、売れることと社会にとって意味のあることとを両立させるにはどうすればいいのかを勉強する日々に。ガツガツ系ではない自分には、セミナーやビジネススクールに通うほどの度胸はありませんでした。(笑)そのため、ひとまず本を読もうと思い立ちます。ビジネス書からクリエイティブ関連の書籍などあらゆる本を読みまくりました。次に、一方的に受けるだけならできるかもと思い、ビジネス動画やオンラインのビジネス講座を受け、ビジネスのいろはを学びました。
次の年、ビジネスはわかっても、お客さまのことがよくわかっていないことに気づき、そこからお客さまととことん会って話をすることに。人の話を聞くことは好きなので、いろいろなお客さまのところに出向き、困りごと、日頃気になること、商品サンプルへの意見などあらゆることを聞き、お客さまの考え方やクセなどを体感する日々を送っていました。
そこから、やっと売れる本が作れるようになり、編集者として本を作るのが面白いと思えるようになりました。
本を作る以外にも、自分には何かできることはあるのだろうか。そんな自分を試したい思いもあり、現在は、編集者的な考え方を生かして、企業の役員の方、インフルエンサーの方、個人事業主さんなどビジネスをやられている方々の壁打ち相手になるという仕事をさせていただいています。
結果的に死ぬほど楽しめるかどうか。
正直なところ、社会人3年目くらいまでは、何が楽しくて仕事をしているのか全く分かりませんでした。ただただ、日々の生活を送るため。それが大きな目的でした。
しかし、今は目の前の「コレナラデキル」をやることが死ぬほど楽しいと感じています。大きな影響力を持てなくても、キラキラした人にはなれなくても、誰かの役に立っている。でっかいことはできないかもしれないけれど、主体的にビジネスができている。こう感じられるだけで、幸福感って得られるんだなと実感しています。
個人事業主として活動されている方や、フリーランス、副業をやられている方などとお仕事をさせていただくと、同じような生き方をされている方が多く、みなさんとても自由に、”地味な生き方”を死ぬほど楽しんでいらっしゃいます。
しかし、中には日々の仕事に追われるだけで全く楽しめていない方や、辛い業務を我慢しながらこなされている方なども多くいらっしゃいます。それが一時的なものだったらよいのですが、長い期間続いてしまうと、体を壊したり、精神的に病んでしまったりする方もいらっしゃいます。
そうした方々に大切なのは、その状況を抜けるにはまず何が必要なのかという、そのときの自分にできる小さな目標を考えること。それをこつこつと積み重ねていくことしかないと思っています。
その時々の目標を持って、焦らないこと。
先日、こちらの本を読んで感じたこととして、「アンチは大好物」と言えるかどうかは、その人が育った環境が大きく影響しているのではないかということ。人は生きてきた環境に考え方や性格などが左右される。これは十分ありえる話だと思っています。
今の社会で成功するには、鋼のメンタルを持ち、実力主義の社会で生き抜く力を身につけなければいけない。そのように刷り込まれているようにも思えます。ビジネスのルールやその性質などを理解し、それらに合わせてビジネスを行う必要はあると思います。しかし、みんなが鋼のメンタルを持ち、極限の馬力で常に走り続けなければいけないわけではないと私は思っています。
大切なことは、その時々の目標をもち、焦らずに「コレナラデキル」をやり続けること。その先に、その人ならではの成功の形があるはずです。
女性初となる国連難民高等弁務官を務められた緒方貞子さんは生前、このようなメッセージを送られています。
すごい方々とお会いすると、自分もそうあらねばいけないのかと思ってしまうときがあります。生きてきた環境も性格も考え方もちがう人なのだから、自分に合った生き方をまっとうしてはじめて”幸せ”を感じられるような気がしています。
昨日、お風呂の中で、はたから見ると地味かもしれないけれど、こつこつとできることを積み重ねる、そんな生き方をこれからも死ぬほど楽しもうと決めました。
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