私は車を運転するのが好き。

私は車を運転するのが好き。
皆さんは好きですか?

車って「動く小部屋」ですよね。
服が適当でも、眉毛描いてなくても
何となく乗れてしまうんですよね。

私が免許を持っていなかった頃の
主な移動手段は自転車でした。

自転車で走ると、正面からモロに風を受けます。
前髪を上げ、おでこを出すのがスゴく嫌だったので、自転車で街中を走るのが苦手でした。

徒歩や自転車は、自分むきだし感が強すぎて…
そこへくると、車はすごい気楽に乗れるのです。
すごくありがたいのです。


しかも運転するのって、
ハンドル回したり、ブレーキアクセルをすーっと踏んだり、それを組み合わせる一連の動作が楽しいんですよ。

初めは戸惑うことも多いですが、
毎日乗っていれば慣れてくるもので。

スピードに気をつけながら、
上手いこと車の流れに乗れていると、
群れの中を泳ぐ魚みたいな気分になることありませんか?
(これがめっちゃ気持ちいい!)

ドライブしながら
音楽を聴いたり、デートするのも楽しい。

車って単なる移動手段じゃなくて、
いろんな時間の楽しみ方ができる
ステキなやつなんです。

私はずっと運転が好きで、
なぜか運転技術にかけても、何の根拠もない自信を持っていました。

二十代の後半で、
ぼんやりと憧れていた
タクシードライバーに転職しました。

ふわふわと曖昧だった夢が
ある時「よし、やろう!」になり、
タクシー会社に電話したら
そこからは早かったんです。

働き始めて一年間は
毎日ひたすら走り続けて
身体の声を無視してがんばり、

(給料こんなにもらえるん!?)
とびっくりしたりして。

早朝、深夜の時間帯も
ビクビクしながら運転。
道を知らなかったり間違えたりして、
怒られたり呆れられたり。

車をこすったり、ぶつけてしまったり
何と脱輪や、あわや逆走まで
根拠のない自信は打ち砕かれました。

安全運転が第一だと肝に銘じました。

女性ドライバーは、私の住んでいる場所ではまだまだ珍しい存在です。

喜ばれたり、たま〜にあからさまに
イヤな顔をされたりします。

目的地まで大回りで走行してしまった時に
「女の人やから分からんよな」と言われ傷つきました。

乗ってきたお客さんが
「女の人や!よかった!」と
とても嬉しそうな様子だと、有り難い反面プレッシャーを感じたりします。

降りていくお客さんが
「ほんまに運転うまいな」と
一声かけてくれると、誇らしい気持ちと自意識ではち切れそうになります。

その後、
(男性ドライバーには、運転が上手なんてわざわざ言わないのでは?)
などと捻くれた事を考えモヤモヤしたり…

自分自身の中にも偏見があり、
それが仕事に対する過剰なプライドとせめぎ合って葛藤していました。

その葛藤は、仕事を続けていく中で
「私はやりたい仕事をやるんだ」
「私は自分にできる事をやるだけだ」
という思いを軸として持つことで、
あまり気にならなくなったような感じがします。
気にする必要はなかったのかもしれないです。

タクシードライバーとして働き始めて
五年が経ちました。

まだまだ分からないことだらけですが、
今はそんなに稼げていませんが、
毎日なんやかんやありますが、
私はこの仕事が好きです。

だから自分の好きなやり方で
だれかの役に立てるように、身体と心を大切にしつつ働きます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?