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これから着物を入手する方へ【4】

これまで訪問着から飛び小紋まで書きましたが、言葉だけというのも味気ないので、今回は私が持っている着物も交えて書いていきたいと思います。

基本的に書いていることは、前の記事とあまり変わらないので、こんな模様があるんだと、着物の絵柄を楽しんでもらえたらうれしいです。

まず、訪問着です。
持っているものは全て袷着物で、みっつあります。

淡い桜色のものは一般的な訪問着で、古典模様が一面に描かれています。これは、結婚式や華やかなパーティー用としています。

紫紺色のものは、ちょっと背伸びして良いお店に行ったり、お呼ばれしたパーティーに着て行く用です。主賓より目立たないようにするときにとても重宝します。
絵柄は幾何学模様にした唐花草で、絵柄の密度も低く、おしゃれ着としても着用しています。

最後に、朱色のものです。大胆な色使いに牡丹をややデザイン化しているため、主に美術館やウインドウショッピングに行くときに着用します。普段使いはなかなか難しいですが、アート作品やアンティーク巡りをするときには人目置かれたりします。

付下げはひとつで、これも袷着物です。
灰桜系の色生地で、裾には桜が描かれています。ぱっと見付下げには見えないもので、色留袖として着用できるのが良いですし、生地の文様は七宝でおめでたい席にはもってこいのものです。

色無地は銀鼠色と褐色(かちいろ:藍染のなかで最も濃い色)があり、どちらも袷着物です。
色無地は生地そのものに織り込まれた文様が、染められた色が光の加減で浮き上がるのが見ていて楽しい着物です。
銀鼠色は紗綾文様、褐色は唐花草文様です。フォーマルにもなるため縁起物が文様として織り込まれています。シーンによって着用できる色、しなければならない色があるため、私の場合は、淡い色と濃い色のふたつを持っています。



江戸小紋は持っていないため、それに近い伊勢型紙を使用して染めあげた小紋を紹介します。
これは、夏単衣で、着たときに透け感がないため、6月~9月の間でコンサートや観劇に行くときに着用しています。
江戸小紋自体も伊勢型紙を使用して染められたものですが、江戸小紋と呼ばれる文様は定められており、それ以外は小紋となります。しかし、帯次第ではフォーマルな場も行くことができるので重宝しています。

最後に飛び小紋で、これも袷着物です。
ややフォーマルな場にも着て行くことができるのは、このひとつだけです。理由は描かれている絵柄や文様にあります。この文様は雪輪と呼ばれる吉祥文様で、夏以外の季節であればいつでも着用できます。このような吉祥文様であることが、フォーマルな場でも着用できるかのポイントになります。

次の記事では、これらの着物に合わせる帯について書いていきたいと思います。

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