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Xで発信を始めた理由

私が「不登校の親」を経験したのは約15年前。
娘が中学入学後1ヶ月で不登校になった時から3年間の間。

当時、不登校の子がどのくらいいたのかはわからないが、中学3年間、同じ学校の不登校の子の親御さんにお会いしたことはなかった。

その後、娘が進学した通信制の高校に同じ中学の子が数人おり、入学式で親御さんと「不登校だったんですね。高校は楽しんでくれるといいですね」みたいな会話をした記憶がある。


私の不登校に対する初動はそれはそれはヒステリックな鬼ババだった。
今でも申し訳なかったと思っている。

心療内科や精神科で働き、親子関係の難しさや大切さを頭では理解していたはずなのに…。

「お腹痛い…」って小さな声で言ってる子をベッドから引きずり下ろして、玄関から突き飛ばして「学校いけ!」って叫んだこと忘れない。
最低なことした。本当に本当にダメな親。

自分の感情は全くコントロールできず、「学校に行かないなんて!この子の人生どうなるの?!」と自分の固定観念にとらわれていた。


ほんと。不登校の親を経験して、私は大きな資産を手に入れたと思う。

「不登校」とは何? 学校で何が?
娘の気持ち。娘の人生。私と娘の人生は違う。
私は私自身の不安と心配と孤独に負けない。
私の人生。私以外の人の人生。

たくさんの本を読み、たくさん考えた。
たくさん泣いた。少しずつ笑った。


15年がたった今でもSNSの中には当時の私のように思い悩む親御さんがたくさんいることに驚いた。
実際の友達の相談に乗ることもあるが、不登校の子と親への支援なんて無いに等しい。

「あれから15年たっているのに?」「どんどん不登校は増えてるのに?」
今もどこかで孤独に悩んでいる親子がいると思うと悲しくなった。


とはいえ、私は専門家でもない。ただの経験者。
私が発信したところで何か役に立つのか?

だがしかし。
親子の信頼関係は人生を左右することの事例を病棟で見てきた。
不登校をきっかけに親子の信頼関係が崩れてしまうことも起こりうる。
それは親の人生にも、子の人生にも影響を及ぼす。

高齢になり子の手助けが必要なとき、子の心は遠く離れている親子はたくさんいた。入院しようと亡くなろうと…である。
「そういう気持ちになっても仕方のない親子関係」をたくさん見てきた。

うーーむ……。

ま。

いろいろ考えていても私の発信なんて誰も見ないかもしれないし。
とりあえずやってみよーーっと。

もし、私の発信で「あ。この人もこんな失敗してるけど頑張ってきたんだな」って思ってもらえればいい。
たった1人だけでも気持ちが少しラクになってもらえたらいい。

そんな気持ちで発信を始めた。


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