5 願い

それ以降、私は里帆と祥吾に対して異様な感情を抱くようになりました。それは同級生である二人の奴隷的立場になりたいというものです。しかし同時にそれが如何におかしく気持ち悪いものであるということも理解していました。 それでも日毎にその感情、欲求は高まってゆくのです。もっと2人のセックスの後始末や股間から出るものを舐め啜りたい、、出来るならば直接、2人のセックスに奉仕したい、、等の狂った妄想が四六時中、頭の中で渦巻いて仕方がないのでした。しかしながら2人にそんな願いを言える訳もなく、来る日も来る日も、そんな妄想をしながらひとり自分で慰める日々が続きました。
そして数ヶ月後、大学二年生となりサークルでも新入生歓迎会が行なわれることになりました。特に当たり障りのない普通の歓迎会だったのですが、終わった後、祥吾が私に2人で飲みに行かないかと誘ってきました。私も快諾し、2人で近くの居酒屋へ行くことになったのです。席に着くと祥吾は「なんか久しぶりだな、笑」と照れくさそうに笑いながら言いました。私も「あぁ、たしかに笑」と笑いながら返しました。祥吾が里帆と付き合っていると知ったあの日以来、祥吾と里帆を避けるように過ごしてきた私は、祥吾に対して謝りました。すると祥悟も、気付いてると思うけど里帆と付き合って、3人の関係を気まずくさせてしまって申し訳ないと謝ってきました。そしてお互い軽く笑いながら乾杯しました。それからは2人で酒を飲みながら語り合いました、まるであの頃に戻ったかのような懐かしい感覚でした。
ひとしきり飲んだあと、店を後にして2人でふらふらと夜の街をぼーっと歩き何気なくベンチに腰掛けました。しばらく私も祥吾も黙っていましたが、祥吾がおもむろに「好きな子いる?」と聞いてきました。私は酔っていたのもあって「実は里帆が好きだったんだ」と返しました。それを聞いた祥吾は少し間を置いて「そうか……ごめん。」と言いました。しばらくまた無言となり、再び祥吾が口を開き「僕でよかったら彼女探しでもなんでも協力するよ」と言ってくれたのです。私はその時、祥吾の優しさに感謝しながらも、前から心の内に秘めていた狂った願いを抑えきれなくなってしまうのです。

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