拝啓

兄弟という存在は切っても切り離すことのできない
存在だろう。
何処でも違わずそうである。
兄弟という存在が、正しくは年下の兄弟が
長子に与える影響は少なくない。

前置きが少し長くなったが
そんな兄弟間についての話をしようと思う。

僕には年下の兄弟がいる
つまるところ妹だ。
たまに此処にも出てきているため
知っている人も居るかも知れない
あいつは本当に優秀だ。
不出来な僕が際立つ程に優秀だ。
自習もするし、何かをしていても止めて勉強が出来る
そんな模範的な人間だ。
僕はとても捻くれているが、あいつは純粋だ。
人の助言も聞き入れて次に活かす。
対して僕は、
助言が現在の状況の否定として捉えてしまい
直ぐに悲観的になる。そして、心が折れて諦める。
当然、劣等感の塊だ。

ここで衝撃的だった話を一つ
あいつが宿題をしていた。
どうやら、わからない単語が出てきたらしい。
国語の宿題だった。
字面を見れば大体の単語は意味を予測できるだろうが、
意味を聞かれた。
【劣等感】
あいつが聞いてきたのはこの単語だった。
劣等感という意味を知らないのだろう。
よりによって僕に聞いてきた。
もはや意図的だったのではと疑いたくなる。
僕に聞いてきたことも、
意味を知らないのも、
僕の気分を逆撫でする要因にしかならなかった。
なんと愚かしいのだろう。
この頃から更に明確に
差を見せつけられたようで、
あいつと出来るならば話したくない
と思うようになった。

貴方が存在し、良い人でいるほど、僕の影は濃くなります。
貴方が何かを成す度に
僕が一層惨めに見えて仕方がないのです。
どうすれば良いのでしょうか。
差など無かった筈なのに、いつの間にか
埋めることの出来ないほどの溝が、距離ができてしまった。

あいつの方がきっと親にも愛されているのだろう。
そう思うばかりだ。
でもそれも気の所為で
そんなことないのかもしれない。
被害者面したい僕の勝手な被害妄想なのかもしれない。
そう考えると
感じたこと全てが偽物のように思えて仕方がない。

どこまでが本来の気持ちなのだろう。
今では確認する術すら持ち合わせていない。


本来の純粋な感情とは確かめることができない


ここまで読んで頂き感謝する。
では、また。

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