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人間 いつかは死ぬ。そして死ぬことを考えれば、生きることが見えてくる



 概 要

 瀬戸内寂聴さんと堀江貴文さんの共著対談集
この本では、死と生について深く考察されています。
仕事やプライドに命を懸けている人々は思い通りにいかないと強烈に落ち込むことがある様ですが、堀江さんはだからといって彼らが死を選ぶ必要はないと感じているようです。堀江さん自身は未来を見据えることよりも、今を一生懸命に生きるスタンスを取っています。堀江さんは先を考えることに意味があるのかを疑問視し、「先のことを考えたら何かいいことがあるんですか?」と問いかけています。
 そして堀江さんは行き当たりばったりで生きることを楽しみ、明日が未知だからこそ面白いと感じています。
 私はこのお二人の本を読むことで、そこから何か 得るものがあればと考えています。

・「死ぬってどういうことですか?」

   敬虔なカトリック信者であった遠藤周作さんも死におびえていたと言
  います。また鎌倉の偉い禅宗のお坊さんがガンになられて重病になっ
  た際、お医者様に向かって「私は僧侶、生死を究めるのが仏教の務め
  です。私はそれを極めて生涯を送ってきたから、死については動揺しな
  い。だから私の病状の本当のことを言ってくれ
」と言ったそうです。さ
  すがご立派な方だと思い、医者が「それじゃあ申し上げます。実はあ
  と一週間のお命です」と伝えたところ、お坊さんは飛び上がって「死に  
  とうない死にとうない」と大騒ぎした
と言います。誰でも死ぬのは嫌だ
  という事でしょう。そして、誰にとっても自分が死ぬことより「愛する
  人に死なれることが一番つらい」
のです。
  
   また、私の様に心が病んでいると「死」そのものより「不安の中」に
  日々を重ねていくことに恐怖を覚えるということもあるでしょう

  今の世の中にはあたかも呼吸する様にハラスメントという形で他人の人
  格を全否定される方もいらっしゃいます
。そういう世の中はまことに生
  き辛いなぁと僕は思います。
  
   さて、堀江さんは「死」に対して「宇宙という人知を超えた観測でき
  ない世界がある。死という現象を怖がる必要はない」と考え、
同時に   
  「何より忙しくして死を考えないようにする」という解決法を実践され
  ているそうです。
  置かれた環境によって多少の違いはあるかもしれませんが、ぜひ参考に
  してみてください。

・「こだわるな。手放せ!」

   他人のことなんてどうでもいい。
  世の中は、わけのわからないルールだらけです他人は他人。みんなそ
  れぞれ自分の好きな色とか好きなスタイルがあります。それは誰かに決
  められたくないでしょう。自分の好きな生き方をするには、相手の自由
  も認めてあげるべきでしょう
。その為には偏見は、邪魔になります。

   堀江さんは、家も捨てたそうです。
  そもそも「持ち家」とは、未来の可能性を固定化してしまうという意味
  で大変 リスキーなことだとおっしゃっています。それは「自社ビルを
  建てる」
という目標を掲げる企業についても同様です。それは幻想にす
  ぎない
のです。

   「手放さないというカッコ悪さ」
  「こだわる」
の先には「手ばなさない」ということもあります。つまり
  既得権既得権益です。長寿の世の中になると利権が増え、いつまでも
  既得権を手放さない・譲らない、という人が多くなります

・「子育てというエンタテインメント」(少子化問題の解決)

   「貧乏人の子沢山」で女性が苦しんでいた状況をみかね、避妊法
  提唱をした人がいます。やたらと子供を産むのではなく、少なく産みな
  さい。セックスするときは気をつけなさい。少なく産んで、ちゃん
  と教育しろ。そういう考えを持っている人もいました。また中国では
  「一人っ子政策」を推進した結果 男女の割合がいびつになったり、二
  人目の子供は戸籍に入れない、いないことにしてしまう
といった問題が
  発生しています。
  
   「貞操」って死語!?
  
また、今や 「貞操」(操)という概念も忘れられつつあります。
  セックスや、結婚離婚に対する考え方が、大きく変化してきているの
  です。では、それを踏まえた少子化の解決方法があるのではないでしょ
  うか。例えばハリウッドのセレブみたいに「養子制度」を流行らせれば
  良い
のです。
  「子育ては自然にすること、できること」
です。要は楽しくてやりがい
  があるから、人は家庭を持ち子供を育てるのです。
  「子育てはエンタテインメント」 本来は楽しむべきもの
なのです。

・「長生きは歯のケアが基本」

    「8020運動」(はちまるにまるうんどう)という運動がありま
  す。これは、80歳になっても20本 自分の歯が残っている様にしよ
  う
という運動です。年2回 歯科医師に通院するだけで、高齢になって
  からの「クォリティ・オブ・ライフ」(生活の質)がものすごく上がり
  ます。

・「生きてるだけでなんとかなるよ」

    日本はたいへん自殺が多い国です。そして、その原因のほとんどは
  経済的なものだと言われており、堀江さんはそれを「(ちっちゃな)プ
  ライドの問題」
だと言いきります。
  今の人達は周りの目を必要以上に気にし過ぎなのです
  ちっちゃなプライドを捨てること他人の評価をあてにせず「自分に自   
  信を持つ」
ことが出来れば死ぬ必要など無い筈です。
  その為に先ず「自分の好きなところから手をつけて、ハマる」努力を
  する)技術
を身に付けましょう。それは、きっと役に立つ筈です。
  (堀江さんは、多少 現場にブラックな状況があったとしても、そこで
  技術を磨くことを推奨しています。)
  そして自信を取り戻した人が、実際の社会で生きていく上で大切なこと
  は「人と直接 話すこと」(人間関係の維持)です。
  

・「今って不景気?好景気?」

   今の景気は、各個人のマインドによって違ってくる「マダラ」な状態  
  です。人は、どれだけ露出するかでその「思想」が力になるかどうかが
  決まります

  まずは仕事の現場で自らのスキルを磨くことが大切です。
  そしてそれでも駄目だ、こんなのやってられない、どうしても嫌だとい
  うことであれば、それなら「辞めれば良い」だけなのです。
 

・「原発 この憂うべきもの」

   電力供給の状況は、経済発展の非常に重要な要因です。
  また福島原発における事故は「人災」でした。そして原子力発電所が既
  に稼働している以上は、これを止めることは技術的に危険なのです。原
  子力発電所を廃棄することは、技術的に非現実的
なのです。
  また現在 太陽光発電や、風力発電地熱発電だけで、全ての電力需要
  をまかなうことは出来ません
。最終的には原子力発電所に頼らざるを得
  ないのです。そういった状況で「原子力発電所を長期に渡って停止」
  れば、将来的に「原子力発電所を運用する要員」への技術承継
  が行えなくなります
。そして、やがて原子力発電所を稼働させる能力
  は、この日本に無くなってしまう
でしょう。

・「戦争 するの?しないの?」

   現在 「もはや戦後ではない。戦前だ!?」と言われています。
  ロシアによるウクライナ侵攻や、ガザ侵攻台湾有事等 最近は妙な空
  気が漂っています。また米国のシンクタンク(戦略国際問題研究所:
  CSIS)によるシミュレーション
は、台湾有事の際 高い確率で日本が巻
  き込まれることを示しています
。だから、我が国はそれを回避すべく努
  力するしかないのです。
   ただし、一つ言えることは、戦争はそのコストにあわないということ
  です。そして堀江さんは「戦争は起こらないだろう」と言っています。
  しかしここで忘れてはならないのは「戦争はちょっとした間違い(きっ
  かけ)から起こるものだ」
ということです。
  そういう意味で我々は台湾有事が発生した際の対応について、検討を重
  ねておく必要があります

・「国家権力に気をつけよう」

   軍部より怖いもの、それは「検察」です。
  検察こそは恐ろしい組織です。検察はその機能を単独で果たすことが
  出来ます。そして、検察は今まで多くの冤罪事件を作りだしてきまし
  た

 まとめ

   ざっとですが、本の内容をまとめてみました。
  後半はかなりやっつけ仕事になりましたが、なかなかに面白い内容でし
  た。最初はこんなネガティブなタイトルの本を読んでまとめるというこ
  とに意味があるのかなと思いましたが、瀬戸内寂聴さんとホリエモンの
  対談ですからね。上辺だけの話に終わってなかったのが、良かったで
  す。
  現時点では粗も目立つので、おいおい見直してブラッシュアップしてい
  くつもりです。ご容赦ください。
  よろしくお願いします。

( 了 )


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