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小説投稿サイトの去り際

 蝉の抜け殻よりも、蝉が落ちている事が多くなってきた今日この頃。最後まで頑張れ、蝉。

 今日は小説投稿サイトを去ってしまった人たちを見送り続けた、少し哀愁が漂うお話です。


表面的なスタンダードな理由

 小説投稿サイトを辞める理由はそれぞれです。
 学生さんなら、学業専念がほとんどでした。あと、就職のタイミングとか。で、最終的に飽きたも多かった。
 病気もありました。
 環境の変化によって多忙になり、辞めていく方も。
 これらは誰にでも起こりうる、とてもスタンダードな理由でした。

掘り下げてみる

 先ほど飽きたと表現しましたが、小説を書く事への情熱を失ったと、言えばいいでしょうか。
 若いエネルギーが爆発的に小説執筆に捧げられ、目標に向かって邁進します。このままの勢いで書籍化した人もいます。
 でも、誰も彼もそうはいかないのです。

  • 自分は才能ないかも

  • ランキングも芳しくない

  • コンテスト、まったくダメ

 読者さんには蝶よ花よと褒め称えられても、大舞台には立てない。
 若い方はそれであっさり辞めていきました。
 見切りが早いのが、学生さん達の特徴です。

長く続けられる人

 では、辞めずに続けられる人はどんな人達か?
 ひとつは趣味と割り切って楽しんでいる人。
書く事が自分のアイデンティティになっているから、お休みしながらも長くサイトで活躍しています。
 もうひとつは、明確な目標があって、それを達成する信念がある人。強靭なメンタルですよ!長く書いていると、文章技術も向上し、年を重ねた味もでます。良い方向に熟成され、書籍化した方々もいます。
 長いだけが良いとは思いませんが、才能あっても最速スピードで駆け上がるのには、タイミングも運も必要ですから。

去り際の美学

 

沢山の小説仲間を見送ってきた私は、今でもお別れの挨拶に落ち込みます。才能豊かな人が、病気で、トラブルで、サイトに絶望して辞めていく時「もう、二度とこの小説は読めないんだ」と、悲しくなります。

 ある日突然、未完の小説を置き去りに、いなくなってしまう方もたくさんいました。

最後に


 私は6年も大好きな小説サイトをお休みして戻った出戻り組です。
 戻った理由は、完結間際でお休みした自作品を完結させる為でした。
 アカウントを取り直して一からの出発でした。6年前のお仲間さんは見当たらず、1ヶ月ほどは、書いても誰も読んでくれないし、淡々と書き進めるだけでした。

  必ず完結させる。自分が書いた唯一の小説だから、未完なんて嫌だ。

 そんな気持ちで書いていました。去る理由も様々でしょう、仕方ない事のほうが多いです。戻ってこれたのはラッキーだっただけ。
 私がいつかサイトを去る時は、完結作品を手に去りたいなって思います。

最後までお付き合い、ありがとうございました^_^

 

 


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