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連載22:省エネ住宅が梅雨にはカビだらけに!

この連載は、過去全国で起こっている失敗事例をもとに、これから住宅を買う人に向けて「知っておいて頂きたい、考えて頂きたい」知識や必要事項をまとめましたものです。沼津省エネ健康住宅では、ここに書いてあるようなことは決して起こりませんので、ご安心ください。それでは、本記事をお読み下さい。

 暖冷房エネルギーを半分にできるという謳い文句につられて省エネ仕様にした家が、梅雨にはカビだらけになってしまった、という事例があります。こういった住宅は、断ロ部を三重サッシや複層ガラス、木製サッシにしたりすることで高断熱化を図ります。さらに高気密化といって、構造上できる隙間を気密シートで張りめぐらしどで塞ぎます。これらの処理をすれば、隙間から出入りする熱は抑えられます。

 しかし、ここで注意しなければならないのが「換気」と「通風」です。高断熱、高気密の家冬を想定して考えられていますが、他の季節のことも忘れてはいけません。日秋冬の4つの季節がありますが、家づくりでは春・梅雨・夏・秋・冬の5つの季節を想定することが大切です。

 ひとつの季節だけを想定した家づくりをしてしまうと、カビの発生につながりかねません。冬の寒さ対策には高断熱、高気密が大切ですが、湿度の高い日本においてはまず、通風を考えることが第一です。

 間取りを考える際、空気の動線も図面に書き込むとよいでしょう。風は入口と出口があって初めて通るものですから、この2つを確保してください。

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