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俳句+自由詩「花々の会話」

2024年3月15日
今日は、暖かく天気も良いですね
秋に風と共に去って行った木の葉たち
地に留まった草木たちは
冬が去る日を待ちながら
寒さに堪えていた 
ポカポカ陽気に目を覚ました花々

✒【花の香を消す恋猫のマーキング】

✒【春の野に千紫万紅風踊る】

✒【春空の陽射し儚く小雨降り】

✒【地に有りて草木も目覚む春陽かな】

✒【春雨や蕾も咲うわらう木々の枝】


眠りから覚めたクロッカスが
「皆さ~ん、お早う御座いま~す」と
ソプラノで挨拶をする

クロッカス

「女神フローラに急かされて開花しましたのよ。
でも、春寒しですわね」

「そうよね。光の春に吹く風冷やかってところね」と
冬の間から咲き続けていたキルタンサス

「晴れても長続きしないわね。又、雨が降るとか」
此れは冬咲きのミニシクラメン

2024年2月📷キルタンサスの花。 原産地が南アフリカとかで寒さには強いです。

「でもね、この季節に降る雨は草木を蘇らせるわ」

「芭蕉の俳句で【春雨やヨモギを伸ばす草の道】って
一句が有るわね」

「そう、蓬も萌えだす時期」
「ウフフ、人間様は蓬の若芽を摘んで
[草餅]を作って召し上がるそうよ」
離れたところで開花している馬酔木アセビが口を挟む

「西洋では蓬はアルテメシアと呼ばれて
昔から魔除け虫除けの聖草だったそうよ」

ヨモギ

「皆さん、楽しそうですね」と蕗の薹が控えめに
 
「あら、貴女!遅かったわね」とは紫のクロッカス

「そうなのよ。
この冬の気温変化に元気を無くした
アネモネさんを励ましてる所に
アポロン様が通りかかりキスすれば忽ち元気を取り戻し」
 
「本当だわ。既に5輪も咲いているわね」
 
桜の木は「私達の蕾は未だ硬くて、
時々、メジロが来て優しく起こしにくるのだけど」と空を見上げます

📷ピンク馬酔木の花とメジロ。
メジロは花の蜜を舐めにたくさん飛んできます。

何処からかピアノ曲が流れて来ました

「メンデルスゾーンの【春の歌】ね」

「素敵、この時期にピッタリの旋律にうっとりよ」
「歌いたくなるわね。
だけど私達、香りは出せるけど . . .
 
「違うわ、私達だって人間様に
話しかけているのだけれど
耳を傾けてくれる人は少しなの」と、
早咲きのスミレが言います。
 
「あら、今度はモーツァルトの【春への憧れ】
「なんて奇麗な声なのでしょう。

 「ねぇ、御存じかしら此の歌曲と
日本の【早春譜】はそっくりなのよ」
 
「勿論、私達は厳しい冬を耐え忍んで
春を待つ身ですもの、
春の歌や曲を聴くと心が浮き立って」
 
「そう!ワクワク気分が蕾を膨らませるの」
 
「本当に、メロディーに合わせて
風とワルツを踊りましょう」
 
「ワルツと言えば此れね」
「ヨハン・シュトラウスの【春の声】でしょう」
「耳を澄ませて、聴こえて来たわ」

ローズマリーの花、此れもメジロが蜜を舐めにきます。

「アンデスのフォルクローレ【花祭り】のメロディーが懐かしいわ」
 
「復活祭には女神フローラが来られてよ
「今年はね、3月31日ですってよ
「今でもイースターハットでパレードするのかしら?

「そうすれば、一斉に私達の活躍する時期に。
楽しみね~
 
「さぁ、其れまでに私達、綺麗に装う準備をしなくちゃね

八重咲ラナンキュラス
蛇の目エリカ
ヒヨドリが大好きなキャベツ、葉先から食べて行きます。