モノへの想いと出合い

私は「買いもの」が速い。タッタッタッタと足速に歩いているとき(昔は歩くのが速かった)視界の端に入ったモノに、「ん!」と立ち止まる。そして店に入って店員にマネキンが着ている服を指さし「これください」。
店員さんは「お色違いもございますよ」「試着なさっては?」。
「この色でいいです。サイズもこれでいいです」

友達が店内に入って買いものをしているが私は買いものしないので、商品を見ない。友が買いものを終えるのを待っている。彼女がなかなかレジへ行かない間に、ふと欲しい商品が目に入った。
即レジへ。今日は買いものをする予定ではなかったのに。彼女は結局何も買わなかった。

あまりに買いものが速いので、衝動買いと思われているだろう。でも、ほとんど衝動買いではない。
前から欲しくて探していた。
なかなか出合わなかった。
特に探してはいないけれど、こんなの欲しかった。
これは絶対欲しい。

そしてソレと出合ったから、即買っているのである。

7年弱前に訳あって大阪から石川県に移住した。翌年、また訳あって能登半島から加賀地方へ再移転した。
能登地方では身内と暮らし、加賀地方では独り暮らしに戻った。再移転しての独り暮らしが今年の1月で丸6年。
能登での一番印象深い買いものは3台目のパソコン買い換え。甥から薦められてsufaceのノートパソコンを購入(同時にプリンターも)。
その3台目が一昨年から故障がち。声をかけ励まし礼を述べて何とか使い続けたが、昨年秋ついに死滅した。再移転後は超節約生活の貧乏お婆なので、すぐに買い替えることができない。2か月ほどパソコンなしで暮らした。

必需なものは与えられる。これまでの経験から私はそう確信した。
私に書く能力があるなら、続けなければ勿体ない才能が少しあるなら、手に入る……と信じた。

すると、ある日の新聞に中古商品が広告掲載(富士通ノートパソコン)。
イチキューパーという激安値。その機種は縦組み原稿が打ち込めないと言われ結果的に39,800円になったが、安価なパソコンが手に入った。

再移転後6年弱の間で最もうれしい有り難い買いものだった。

昨年暮れからショッピングがツキまくっている。
数年前に買ったガマグチタイプの大きな黒いデイバックが気に入っているので茶系が欲しいと思っていたら、ある日見つけた。
「こころ旅」で火野正平さんがかぶっている布帽(ワッチキャップというらしい)が欲しいと思い続けていたら、パソコン画面に激安商品広告が表れ沢山の布帽も販売されている。数百円の値。先月から4枚も購入した。
お洒落な指出し手袋も欲しいと思っていたら、いろいろな色・模様が超安価で買える。
普段つけっ放しのカジュアルなピアスも欲しいと思っていたら、18金なのに激安値が選び放題。
リサイクルショップを見つけたいなと思っていたら、ある日道を間違えて引き返そうと思ったとき通りの向こうにリサイクルショップ。

思うと…想い続けていると、いつか出会える。
望みは…願いは、いつか叶う。商品を手に入れたいということに関しても。
それは決して棚ボタではないが。強い意識や心には、大人にもサンタクロースが現れる。

私は映画好きなのでWOWOWに加入しており、TV画面で映画を観ている。
今のテレビが完全故障したら、もっとデカ画面が欲しい。
欲しいものは数限りなくある。お金はあるのに物欲がない人もいる。私はお金がないのに物欲はあり過ぎる。でも、不思議なくらい必需なモノは手に入る。

#買ったわけ

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