2.1 確定申告を知ると何がお得?


はじめに

私の投稿は「現在サラリーマンをしている」という人をメインターゲットに据えて執筆しております。そのため「サラリーマンではない人」には該当しない内容も多いのでご了承ください。

前回の投稿で「"サラリーマンがお金について考える第一歩"は、"確定申告を知る事"です。」と述べた訳ですが、その理由は「税金の仕組みを知れるから」となります。お金のことを考える上で、税金を除外する事は出来ません。正しく言うと、「税金を除外してお金のことを考えることは出来てしまいますが、知らず知らずのうちに"脱税"してしまってましたと成りかねません。お金のことを考えるのであれば、まず税金の仕組みを知りましょう。」となります。

ただ、「脱税してしまわないため」というは「納めるべき税金を正しく納める」という事ですので、「(自分の懐に入る)お金が増える!」という話ではなく、むしろ逆です。「税金の支払いで、自分の懐に入るお金が減る!」となります。。。

ですので、これだけだと「本稿の面白味」が足りないと思うので付け加えると、「税金の仕組みを知ると、"節税"がわかり、正しく節税することが出来るようになります。」が挙げられます。こちらは「(自分の懐に入る)お金が増える!お得!」というお話ですので興味も沸くのではないでしょうか?

「お金のことを考える上での、確定申告を知る事の効果。」は、
 ・知らず知らずのうちに脱税してしまったという事態を防ぐ。
 ・節税が正しく行えるようになる。
と言えると考えています。
では本文へ。

まず結論から

サラリーマンが確定申告を知ると、下記の「お得(節税効果)」が得られると考えております。
 ・「副業状態で起業」で節税効果
 ・「妻が起業」で節税効果
 ・「ふるさと納税」で節税効果
 ・「医療費控除」で節税効果
一般的に言われる「配偶者・扶養控除」「NISA」「住宅ローン控除」「生命保険料控除」は、「サラリーマンが会社から言われて行う年末調整」でも行えますので割愛します。

最初に断っておきますが、私は税金のスペシャリスト(税理士)ではありませんので「これが絶対に正しい」という保証はありません。間違ったことがあっても責任はとれません。ごめんなさい。

確定申告を知る

確定申告の仕組み

個人事業主やフリーランスの人が行う確定申告がわかりやすいので、「個人事業主のラーメン屋さんの、2023年分の確定申告。」を例にして説明させてください。事業の状況が下記だとします。
 ・売上   :900万円
 ・経費   :-500万円
 ・所得   :400万円 (900万円-500万円)
 ・申告の色 :青(白ではない)  
 ・配偶者  :事業を手伝ってくれている。他の仕事はしていない。
        「青色事業専従者給与に関する手続き」は行っている。
        「専従者給与の実際の金額」は、事業の業績に合わせて
        「手続き時に記入した金額の範囲内」としている。

 ・控除   :いわゆる「15種類の所得控除」は下表の通り。 

通常「15種類の所得控除」はもっと対象となるものがあると思いますが、話を簡単にするため、一旦上記としています。

妻は事業(ラーメン屋さん)を手伝ってくれており「青色事業専従者給与に関する手続き」も行っていますが、話を簡単にするため「専従者給与の金額は0円」とします。これを「ケース①」とします。この場合、確定申告で申告する内容は超ざっくり言うと下表の内容となります。

ここまでで既に「(確定申告の)申告の色?」、「15種類の所得控除?」、「青色申告専従者給与?」と知らない単語が出てきて気になった人は、是非グーグル先生に聞いてみてください。このように「キーワード」がわかれば検索できます。

上記内容を基本的に「2024年2月16日から3月15日の間」に国税局(税務署)に申告します。「申告書の作成方法」は色々あり、「有料のサービスを利用する。」や「用紙に手書きする。」等ありますが、私はシンプルに国税庁の下記webサイトから入力するのが一番かと思っています。
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/06_2.htm

「確定申告をやったことが無いという人」には「初耳な単語」がバンバン出てくるかもしれませんが、そんな時はグーグル先生に聞いてみると良いかと。「知りたい事(キーワード)」がわかっていれば、「インターネット検索」はとても便利です。

「時間が無い時は有料のサービスを利用する」も良いですが、最初から有料サービスを利用していると「確定申告の仕組み」がよくわからないままとなってしまう事があります。誰でも「喉元過ぎれば熱さを忘れる」です。まずは正攻法(国税庁のwebサイト)で攻め、自分の力量を知るのが良いかと。

ここでポイントとして以下を挙げさせてください。
上記サイトで行うのは、あくまでも「確定申告書の作成」です。「(国税庁への)提出」ではありません。そのため、「作成しただけで、提出はしない。」が出来ます。勉強のため、時間をつくってやってみましょう。

上記webサイトに上記申告内容を入力すると、「課税所得」と「納めるべき所得税の金額」が画面上に出てきます。そして、この確定申告の内容に基づき「住民税・消費税・社会保険料」が決まります。超ざっくりですが、「その合計金額」が下表の「G」となります。確定申告の時点では、「Gの金額」は画面上には出てきません。確定申告の画面に出てくるのは「所得税のみ」です。

纏めると、「事業の売上(A)」「事業の経費(BとC)」「控除の額(E)」を申告する事で、「課税所得(F)」と「所得金額に紐づいて徴収される所得税・住民税・消費税・社会保険料(以下「税金」という)の金額(G)」が(その場もしくは後日)わかる。税金は後日案内が来るので、それに従って納める。これが「確定申告の基本的な流れ(仕組み)」となります。と、理解しています。間違っていたらごめんなさい。

「色々なケース」と「税金の額」

上記「ケース①」は、話を分かり易くするため「控除が最小限、専従者給与の金額は0円、という非常に勿体ないシンプルな申告内容。」としていました。しかし、実際には対象となる控除はもっと他にもあり、配偶者が事業を手伝ってくれているのであれば専従者給与を「事業の経費」として支払う事が出来ます。その内容により「支払うべき税金の金額」が変わってきます。
ここでは、「確定申告で申告する内容により、税金はどれくらい変わるのか?」を見ていきたいと思います。

[ケース②]
段階を踏みます。「控除の対象となるものとして下記を計上する」「専従者給与は0円」という内容で確定申告をしたとします。

このケースの場合、「課税所得(F)」「税金(G)」「手元に残るお金(H)」は下表となります。

控除のおかげで課税所得が減り、そのため税金が減り、「手元に残るお金(H):345万円。ケース①と比べて(年額)15万円お得!」となりましたね。「物足りない」でしょうか?

[ケース③]
次に、ケース②と比べて「配偶者(妻)に専従者給与を支払う。給与額は月8万円(年間96万円)。」という内容で確定申告をしたとします。この場合、配偶者控除は受けられなくなり、「受けられる控除」は下表となります。

このケースの場合、「配偶者(妻)は、専従者給与という収入を得ている。」となるというのが重要なポイントです。ケース①と②では「自分自身の収入(事業の売上)のみが、世帯の収入。」でしたが、ケース③では「世帯の収入は、自分自身の収入と妻の収入の合計。」となります。
そのためそれらを合わせて表にすると、下表となります。

自分自身の事業(ラーメン屋さん)としては「専従者給与(B)として96万円」を支払いますので、損益は悪くなり、「手元に残るお金(H):261万円」となってしまいました。
しかし、配偶者(妻)が稼いでいる体となり、妻の収支は「手元に残るお金(N):96万円」となります。「15種類の所得控除の1つの基礎控除:48万円」と「給与所得控除:55万円」のいわゆる「103万円の壁」が妻の収入に適用されますので、妻が専従者給与として得るお金が96万円であれば「課税所得(L)は0円です。「世帯として手元に残るお金:357万円。ケース①と比べて(年額)27万円お得!」となりました。「まだ物足りない」でしょうか?

[ケース④]
次に、「妻(配偶者)に専従者給与を支払うとお得(節税効果)が得られそう。なので妻に支払う専従者給与を、月15万円(年間180万円)にする!」というケースを見てみたいと思います。

妻の収入(180万円)がいわゆる「103万円の壁」を超えていますので、妻の収入も課税されることになりました。なんだか面倒くさそうですね。それでも「世帯として手元に残るお金(O)が増えるのであれば」ですが、「ケース③と同じ357万円」ですね。これ以上のお得(節税効果)は得られなそうです。

本投稿のまとめ

サラリーマンにとっての「お金を稼ぐ(増やす)方法」は、基本的に「給与を増やす」ですが、事業を営んでいる場合、下記の通り色々あります。
 1, 売上を増やす
 2, 経費を削減する
 3, 適用できる控除をしっかり理解し適切に申請する
この「3,適用できる控除をしっかり理解し適切に申請する」を行う上で確定申告に対する知識は非常に重要になってきます。
上述の「国税庁のwebサイト」では、「確定申告書類を作成し、課税所得と所得税の額を知る。」という事が出来ます。
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/06_2.htm

そして、「確定申告書類を作成するだけで、提出(確定申告)はしない。」が出来ます。「確定申告を知るため、確定申告書類を作成してみる。」というのはとても勉強になると考えています。
是非、チャレンジしてみて頂けると嬉しいです。

今後

「起業したいという想いを抱えるサラリーマン」に対し、一連の投稿を通じて、「妻名義で起業すると色々お得ですよ。」という事が言いたく執筆していますが、文章にするのって中々難しいですね。。。極力早くそこに到達できるように頑張ります!


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