朔の読書感想文 その1
初投稿になります
本を読むことは私の中でずっとしてきた自然なことで、月に平均5、6冊は読む、今の時代にしたら読む方ではあるとは思うが、いつも読んだだけで、特に発信するわけでもなく、終わってしまうのは勿体無いなと思い始めてみることにしました。
ただ自分はとんでもない飽き性で習慣化するまでに時間をかけてしまう性格の上に、SNSが盛んになっている今ですら投稿をしたことがない人間なので、これだけのことに緊張してしまう、、
自分語りはこれくらいにして、今日はW.G.ゼーバルトのアウステルリッツについて書こうと思います。
内容説明
全米批評家協会賞ほか、多数受賞の最高傑作
建築史家の主人公が語る暴力と権力の歴史
建築史家のアウステルリッツは、帝国主義の遺物の駅舎、要塞、病院、監獄を巡り、〈私〉に暴力と権力の歴史を語る。解説:多和田葉子
ウェールズの建築史家アウステルリッツは、帝国主義の遺物である駅舎、裁判所、要塞、病院、監獄の建物に興味をひかれ、ヨーロッパ諸都市を巡っている。そして、彼の話の聞き手であり、本書の語り手である〈私〉にむかって、博識を開陳する。それは近代における暴力と権力の歴史とも重なり合っていく。
歴史との対峙は、まぎれもなくアウステルリッツ自身の身にも起こっていた。彼は自分でもしかとわからない理由から、どこにいても、だれといても心の安らぎを得られなかった。彼も実は、戦禍により幼くして名前と故郷と言語を喪失した存在なのだ。自らの過去を探す旅を続けるアウステルリッツ。建物や風景を目にした瞬間に、フラッシュバックのようによみがえる、封印され、忘却された記憶……それは個人と歴史の深みへと降りていく旅だった……。
多くの写真を挿み、小説とも、エッセイとも、旅行記とも、回想録ともつかない、独自の世界が創造される。全米批評家協会賞、ハイネ賞、ブレーメン文学賞など多数受賞、「二十世紀が遺した最後の偉大な作家」による最高傑作。
多和田葉子氏の解説「異言語のメランコリー」を巻末に収録。
白水社Webサイト
ツイッターで見かけて気になり購入した本で
今まで2回読んでいるが、全てをわかった気にさせてくれない本です
とにかく文字量が多く、本好きにしかおすすめできない本で、家の中でまったり読む本というより、地下鉄や図書館など外で読むのが適してる本のように思う。
難しいの一言に尽きる、、
アウステルリッツと作者との会話を通して話が進んでいく、
夏目漱石の『こころ』に似ている。
写真がたくさん使われているが、その写真について明確な説明もなく、日常の刹那的な記憶を写しているかのような写真で誰かの記憶を見ているような気持ちになる。
ただ堅苦しい、難解そうな文章の中にところどころ光、色がさすような素敵なものがある本です。何回も読むことによってその時の心情や環境で理解度や心に残る文章が変わる本だろうと思います
次は来年のこの時期にまた読んでみようと思います。
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