学校のいじめについて、外部に頼ること
こんにちは。
30代フリーランス主婦のひろかです。
元公務員だった経験から、今日は学校で起こる「いじめ」について
大人が何ができるのか、考えていきたいと思います。
私自身が小学生の時にいじめを受けた経験があり、同じように悩んでいる方に対して、今はこんな窓口があるよなど、ご紹介できればと思います(そもそものいじめの防止法などは心理学の専門ではないので、それは他の方にお譲りします…)
0 いじめの実態は…?
文部科学省が毎年実施している全国調査では、令和2年度の全国のいじめの認知件数は51万7千件、毎年少しずつ減少しているとはいえ、小学生に至っては、全国で600万人しかいないのに対して、41万件のいじめが発生している計算になっています。
また、滋賀県大津市が過去に行ったアンケート調査では、「9月にとくに強いいじめにあった」と回答する児童が多く、これから2学期を迎えるにあたって、大人が特に注意深く子どもたちを観察していく必要があります。
では、自分の周りでいじめが起こってしまったときには、発見してしまったときには、どうしたらよいのでしょうか。
「いじめ」は人権侵害であり、時により犯罪です。
でも、一人で解決することは困難です。周囲の支援策を頼り、自分は家でアイス食べてゲームしててくれ…と私はそんなことを思ったりしています。
それでは、そんな頼れる大人を紹介していきたいと思います
1 学校(の先生)に相談する
はい、いきなり普通の答えですね。
でも、これが対策の第一歩なのです。
まずは、学校に知ってもらうことが大切です。
先生方は自分の学校(クラス)の運営責任者ですから、当然子どもたちの様子にとても気を配っています。
ただ、多忙だったり子どもたちが隠すのが上手だったりして、気づいていないというケースもあるかと思います。
ですので、いったんはいつも一緒にいてくれる担任の先生や学年主任の先生(すぐに学年全体のこととして取り上げてくれるメリットがあります)、教頭先生、校長先生など、お話のしやすい先生に相談するのをお勧めします。
ただ、日本の大学の教員養成課程では、いじめや生徒の特性にあった指導などの「生活指導」に関する講義はとても少ないのです。
これが何を意味するかというと、先生方の「いじめ」への対処は、教員になった後の「学校での実践」と「教育委員会などが実施する少ない研修」によって構築されています。
そのため、先生方の持っている手法は「学校の中でのみ通じる」「法的な拘束力のない」「生徒やクラス、学校を守るための」対応になりがちです。
学校だけでは解決が難しい、あるいは長い時間がかかると感じる場合には、2以降の方法もあわせて実施すると良いと思います。
2 教育委員会に相談する
これも1の延長ですね。平成27年の法改正で、各教育委員会では「いじめ防止対策推進条例」を制定することができるようになりました。
現在では多くの教育委員会で、「いじめ防止条例」に基づき「いじめ対策室」や「いじめ相談コーナー」を設置しています。
気軽に相談に行けるところではない…と思っている方が多いと思いますが、私が教育委員会で働いていた時には、意外にふらっといらっしゃる方も多い印象でした。
ただ、「学校には迷惑がかかるから」「学校に相談に行くと(誰かに見られて)保護者の間で噂になるから」という方も多く、いじめの解決には様々な要因が複雑に絡み合っていることを実感しました。
そうした場合には、教育委員会に相談し、教育委員会から学校に状況を説明してもらうという手法が有効だと思います。(この場合、相談に行った事実が漏洩されることはありません)
ただ、教育委員会の職員は学校の先生(が、一時期行政組織に来ている。数年するとまた学校の先生になる)という方も多く、対応方針などは1と同様「学校の中の問題解決」になりがちです。
3 教育相談センターなどに相談する
文部科学省の主導で、全国の教育相談センターに教育に関する相談を受け付ける電話窓口を設けています。
番号は全国統一ですが、電話をかけた場所の位置情報から、適切なセンターに振り分けられる仕組みになっていますので、沖縄の人が北海道の相談を受ける…というようなことはありません。
こちらは、センターによりますが、教育委員会の職員が派遣されていることに加えて、専門の心理士さんなどが配置されていることが多く、また、全国の事例を共有されていますので、事例対応だけを考えれば教育委員会よりも専門的かもしれません。
また、東京都などでは、教育センターの職員だけでなく、児童相談所や警察(青少年健全育成)などの組織も一緒になって対応をしており、学校関係の人だけでなく様々な視点で直接対応をしてくれます。
4 法務省の「子どもの人権110番」を利用する
日本の法律を定め、権利を守る仕事をしている法務省にも、人権を守るための相談窓口があります。子どものいじめは立派な人権侵害でもありますので、こうした窓口に相談することも可能です。
全国にある法務局には、人権相談窓口がありますが、私は時間が許すのであれば、ホームページから問い合わせをすることをお勧めします。
(もちろん、緊急の場合はいきなり電話する、窓口に行く方が良いです)
窓口の方は、人権相談のプロですが、最近は様々な事例があるので「どういう問題で、どうすれば解決できるのか?」を調べたり考えたりするのに時間がかかることがあるそうです。
そのため、いったん状況をメールで問い合わせて、状況を知ってもらったうえで具体的なアクションに進んでもらうことが結局は自身の手間なく問題が解決することになると思います。
法務省という、学校とは全く異なる団体であり、法的な効力がある措置を含めて調査・実行力があるので、学校の力ではどうしようもない事例では活用してみてはいかがでしょうか
5 相談は2学期を前に早めに!
今回は、いじめに関する相談先を紹介してきました。
いじめにあっていてつらい、どうしたらよいかわからない・・という方は、
ぜひ誰かひとりで良いので、信頼できる大人に相談してみてください。
そして、支援を求めてくださいね。
明るく9月が迎えられることを祈っています…
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