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シリーズ:テニス肘を克服しよう!Vol.2肘を痛めない打ち方

 今回はテニス肘対策シリーズの第2回、テニスのスイングと肘への負担について解説していきます!

 前回の記事では、「肘の痛みは外側が痛むタイプと内側が痛むタイプの2種類ある」ということ、「痛みの正体は筋肉の付着部のトラブル」ということを解説しました。まだ読んでいない方はよかったらこちらの記事もぜひ読んでみて下さい!
https://note.com/clever_cosmos724/n/n3534f1241a58

肘を痛めるスイングの特徴

 私はテニスの現場で肘の痛みについて相談を受けたらまず、その人の打点の位置を確認します。そこで非常に多いのが、画像1のように打点が遅れているケースです。

画像1打点が遅れている例

「打点を前に!」というアドバイス自体はテニスをしていれば一度は聞いたことがある定番フレーズだと思いますが、そもそもどういう事か私の考えを述べていきたいと思います。

「打点を前に!」で肘を痛めない

 肘へのストレスを減らすという意味では、(身体)→(肘)→(打点)の位置関係がポイントになると考えています。先ほどの画像1は極端に再現した例ですが、打点が遅れて打球方向に対して肘の位置が身体より後ろになっています。ここからボールを飛ばすには肘から先で力を出すしかなく、どうしても肘周りの小さい筋肉たちに無理を強いることになってしまいます。

 理想は、画像2のように身体の前に肘、そのさらに前が打点という位置関係です。こうすることで、下半身を含めて身体を大きく使って打つ事ができるようになります。

画像2 打点を前に取っている例

 連続写真で比べてみると、打点を前に取っているスイングと打点が遅れているスイングの差は、一目瞭然かと思います。
 画像3のように打点を前で取ることができると、下半身を中心に身体を大きく使ってスイングできているのに対し、打点が遅れている画像4では、下半身の動きが乏しく、肘から先の動きが中心のスイング(いわゆる手打ち)となっているのが分かります。

画像3 打点を前にして身体を大きく使ったスイング
画像4 打点が遅れた、いわゆる手打ちのスイング
引用)岩本紗由美 テニスの肩・肘障害,日本アスレティックトレーニング学会誌4(2):127-135,2019

 画像3のように身体を大きく使って打つポイントは、打点を前に取ること以外にもいくつかあるのですが、それらについては話が逸れてしまいそうなのでまた改めて紹介したいと思います。今回のテーマであるテニスのスイングと肘への負担という点に限って言えば、肘に負担をかけずに打つためには身体を大きく使って打つことが必要で、それにはまず打点を前にする事が一番大事だということを分かって頂ければOKです。

 全3回のテニス肘対策シリーズは次回でラストです!最後は肘を痛めてしまった時に使えるケアの方法を紹介します!

 最後まで読んで頂いてありがとうございました!この記事が少しでも皆さんのテニスライフの役に立つものであれば幸いです。

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