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「PERFECT DAYS」

遅ればせながら「PERFECT DAYS]を観てきた。
このところ父親のこともあってかメンタル不調でとても涙もろい。東京の景色が映った最初のところで涙が出てきた。
ドイツの映画監督が撮ると東京の街はこんなにも美しいのか。わたしの生まれたこの国は捨てたもんじゃないぞ。みんな日本を見捨てるな。
墨田区で働いたことがあるからスカイツリーのある下町がどのあたりだがなんとなくわかった。東京は緑が多い。
役所広司扮するトイレ清掃員の「平山」が仕事の合間や昼休憩に木々に目を細める。そのまなざしに涙する。
吉本ばななが「どんなひとにとっても人生はつらい」と書いていた。それでもやはり「人生」は生きるに値する。わたしはこの映画を観てそう思った。
職場に話の合うひとがいない。プライベートでも会いたいひとがいない。
そうだ、「平山」のように寡黙に仕事をすればいい。わたしはひとと仕事をするのが向いていない。好きじゃない。「平山」のように無口でいればいい。黙って黙って黙って黙って黙っていよう。
「平山」だって「分かるひと」とは話す。わたしもそうしよう。好きなように生きていい。黙って寡黙に小さく小さく生きる。
素晴らしい映画だった。ドイツ人、半端ない。いい映画を作る。

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