「あらかじめ気遣い」は今日も伝わらない
わたしは日頃から、実は精いっぱいの気遣いを心掛けています。
でも、大体気付かれません。
何故かと言うと、厄介事が起こる半歩前の
「あらかじめ気遣い」だからです。
例えば、こんな感じ。
1)効率的な注文方法を事前に熟考する
例えばランチを頼むときは、店員さんがいらっしゃる前にメニューにきっちり目を通し、こんな風にお伝えするのが理想的です。
一方、失敗例はこんな感じ。
…まどろっこしいですね。
店員さんに余計な手間を掛けることのないよう、1回のやり取りで済む最適な注文方法を事前に考えておく、それが「あらかじめ気遣い」なのです。
(ちなみに、お砂糖は卓上に置いてある設定です。そしてタッチパネル注文は考えすぎ人間の救世主。)
2)横断歩道の手前で歩くスピードを調整する
横断歩道では道路交通法上、絶対的に歩行者優先です。
だから歩行者は基本的に、堂々と自分のタイミングで渡って差支えありません。
ただわたしは、渡ろうかなと思ったタイミングで車が来るのが見えたとき、あらかじめ歩くスピードを緩めるか、ちょっと立ち止まってスマホを確認する振りをするなどして「わたし、渡りませんよ」という意志表示をします。
そして車が通り過ぎたあとに、渡ります。
運転手はブレーキを踏むことなく、わたしも大した労力を掛けずに、お互い様子を窺ったりお礼を言ったりすることなくスムーズに通行することが出来ます。
3)電車内でドア付近のポジションを確保する
これは簡単です。
わたし以外の人がドア付近のポジションを確保すると、頑なにその場所から移動しない、いわゆる「お地蔵さん」になってしまう確率が高いからです。
わたしはドアの開閉があったら一度降りて、乗客の乗り降りの妨げにならないようにするタイプなので、結果、お地蔵さんを生み出さないことに貢献できます。
***
このように、わたしの気遣いは誰にも伝わらないやつです。
店員さんにも運転手さんにも乗客の皆さんにも、心遣いに気付かれたり、お礼を言われたりすることはほぼありません。
なんなら不親切、あるいは気が利かない人扱いされることも多々。
でも結果的に少しだけ、誰かの手間やイライラが減っている(と信じたい)。
そうやって世の中が、ほんの少しマシになればいいなと思うのです。
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