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夏ドラマ/初恋、ざらりが熱い

わたしは気になるドラマをとりあえず全部録画し、1〜2話観てから視聴を継続するかどうか仕分けを行っています。
2023年夏ドラマの仕分け結果については、前回書きました。

今回は満を持して、積極的に観続けようと思ったお気に入りドラマについて大いに語ろうと思います。


1)「初恋、ざらり」

今期、最も視聴を楽しみにしているドラマです。

昨今の漫画原作のドラマは、人間を深く描いたものが多い気がします。
説得力があるというか、通り一遍の決まり切った人物描写が少ないというか。わたしの知る限り「逃げ恥」が始まりだったような。
読者に支持されないと打ち切られてしまう漫画という媒体の、背水の陣的状況から来る傾向、なのでしょうか。

「初恋、ざらり」は、軽度知的障がいを持つ有紗に、勤め先(クローズ就労)で人生初めての彼氏(岡本さん)が出来る話です。

しみじみと思ったのは
「人ってつけこむ生き物だな」ということと
「外野、まじうるせえ」ということ、
また「人を真に大事に思うこと」について。

「聖者の行進」というドラマでも、知的障がいのある女性に対して性的につけこむ男性の描写があったように思います。
障がいの有無もそうですが、自分より下だと判断すると、人はつけこみます。
つけこもうとする人が必ずいます。

有紗は「下に見てんじゃねえ」とガンを飛ばせないから周囲の男性にスルスルと利用されますが、利用される有紗が悪いんじゃない。利用する奴が100%悪いのです。

あと、どうして外野から首を突っ込んで自分の価値観でかき混ぜようとする人がどこにでも一定数いるのでしょうね。大変リアルですけど。

暇なのか?
いや、暇なのはいい。
暇なのは自由。

でも暇なら、自分が楽しいと思う趣味とかに費やしとけばいいのに。なぜその興味関心が他者に向かってしまうのか。お願いだから放っておいて。

また、わたしは今まで障がいと診断されたことはないけれど、日常生活のあれこれが平均値に満たないことが多く、劣等感を抱えて生きてきました。

だから有紗の気持ちがわかる…なんておこがましいことは言えないけれど、能力の有無や「女の子」カテゴリーとしてではなく、ひとりの人間として尊重され、好きになってもらえること、真に大事に思い思われる嬉しさを爆発させる有紗に、非常に共感しました。

岡本さんなら、下とか上とか守るとか守られるじゃなくて、一緒に歩もうとすると思うの。
ちょっと心配な部分もあるけど、可能な限り有紗に寄り添おうとすると思うの。
優しい2人がどうか外野に惑わされず、今のままでいられますように、と願わずにいられません。

でも原作を読んでいないので、この後の展開は未知数です。
題名の「ざらり」が怖い。あんまり心にやすりを掛けないで。それでもわたしは観続けるけど。

2)「彼女たちの犯罪」

以前から「女の敵は女」って本当?と思っていました。

まだ謎多き状態なのでどうしてこういうことになっているのか不明なのですが、このドラマではどうやら、不義理な男の妻と、男の浮気相手と、男の妻が失踪した際に聴取を行った刑事、3人が結託して何か罪を犯しているらしい。

妻と浮気相手は罵り合うもの、というお決まりシーンって、不思議だなと思っていたのです。
だって妻がいながら、それを隠して浮気をしたのは夫。
その場合、妻にも浮気相手にも嘘をつき、騙し、裏切ったのは偏に夫。
だから女同士が争う必要はなく、責めを負うべきは夫。
状況を正しく把握すれば、自明のことです。

古くは「女は感情的」という認識がまかり通っていたので、論理的に考えることの出来ない女同士が罵り合うのは当然、という描かれ方が多かったのでしょうね。随分バカにされたものです。

どういう経緯で3人が手を結ぶことになったのか、どんな仕掛けが隠されているのか、今後が気になるドラマです。


3)「最高の教師 1年後、わたしは生徒に■された」
4)「湯遊ワンダーランド」

についてはまた、別の機会に。

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