良い夜

クリスマスの夜も普段と変わらず、
kittyも僕も各々したいことをして、
のんびりと過ごしていたわけですが、
そういや長いこと爪を切っていなかったかな、
ふとそう思いまして、
kittyの爪を確認してみると、
猫も小指と言うのでしょうか、
人間の小指にあたる爪はシャープに尖っておりまして、
これは危ないな、
ということで切ることにいたしました。
とは言いましても、
kittyが起きているときに、
さあ切ろう、
ぱちん、ぱちん、ぱちん、
なんていくわけはございませんので、
睡魔に打ち勝てなくなったところを見計らって切ろう、
と、保留。
その間に、
僕のお気に入りの物語の一つである、
「朗読者」を、
何度も何度も読んだことはありますが、
再び読み始めまして、
kittyが眠たくなるのを待つことにいたしました。
余談にはなりますが、
スマホカバーを「朗読者」の表紙で作りました。
そのくらい好きなんですよね。
しばらくしてからkittyを見ますと、
彼女の言うところの、
foolishなお顔でこちらを見つめておりまして、
よし、切ろうか、
僕は本を閉じました。
foolishなお顔というものは、
眠たいのに眠りに抗って、
彼女や僕を細い目で見つめているお顔でございます。
眠たいならこちらを気にせず寝ちゃって良いのに、おばかねえ
そのようなところからfoolishが来ているのでしょう。
愛情のあるfoolishという形容でございます。
このfoolishなお顔のときには、
自分の爪を切るくらいに簡単に切ることができますから、
安全で、かつ、スピーディーに切り終えることができて、
僕としましては、
可愛らしくもあり、ありがたいfoolishでございます。
大人しく眠らせてよ、
なんてkittyはあちらの世界で感じているかもしれませんが、
kittyの安全のためにも、
少し我慢していただきましょう。
そんなこんなで夜が更けて、
昨夜も仲良く同じ布団を共有して、
ぐっすりお休みとなりました。
良い夜。