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見る僕、見るkitty

僕が机で何かをしているとき、
kittyは窓際にぴんと座って、
鳥や人や車を、
首をきびきび動かしながら、
使命感に駆られるように、
見つめております。
そうして、
満足して、
眠たくなってくると、
身体をごろんとして、
僕のほうを見つめてきます。
今にも閉じてしまいそうな目。
kittyが満足して眠くなろうとも、
外の活動者たちは活動者でございますので、
ちゅんちゅん、
はっはっは、
ぶーんぶーん、
kittyの耳に何かしらの音を届けます。
そうなると、
その音を見届けなくてはならないのがkittyでございます。
ですが、今度は、眠たい。
真正面から向き合うほどの元気はなく、
首だけをぐるんと回して、
活動者たちを見届けます。
柔軟な首。
このとき、
僕が活動者になることは許されておらず、
物音なんか立てようものなら、
大きな目で、
じーと見つめてきます。
目を逸らしたくなるほどの、
力強い一直線。
それでも、
外の活動者が現れるとぐるん。
とうとう眠気に抗えなくなると、
小さなドラゴンのように、
伸ばした腕にあごを乗せ、
目を完全に閉じてしまいます。
活動者が現れようと、
眠るが使命。
kittyが活動者でいると、
なにも捗らない僕でございます。
それもまた良い時間。

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