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家計管理までの道のり〜今はFPだけど、、、

人生の中で「もっと早くやっておけば良かった」と思うことは沢山ある。

その中で一番はなんといっても『家計管理』だ。

私は普段「家計を透明化すべき」なんてエラそうに言っているけど、実は昔の私は全く出来ていなかった。

なんともお恥ずかしい限り。

その若気の至りを告白して、私を反面教師としてもらいたいと思う。



借金生活

結婚当時はバブルで景気が良かったし、ぼんやりと「なんとかなるだろう」と全て夫に任せきっていた。

そしてすぐにバブル崩壊→借金生活に突入した。

それなのに夫婦で家計について話し合うことは一度もなかった。

夫は家計の内情を決して教えてくれなかった。
私は不安で「やばそうだな〜」と思いながらも現実逃避していた。

なぜそうなっていたか。

おそらく夫の心理は(聞いたことはないけど)
自分が稼いでいるんだから、とやかく言われたくない。
すぐに巻き返してなんとかするんだから黙っていろ。
こんな感じじゃないかな〜。

少しでもお金の話をしようとすると、険悪になった。

30年前の夫は若くて短気だった。

今ではカドが取れて丸くなり、呑気でいつもヘラヘラしている。
人間は変わるものだ。

私は結婚退職していた。
派遣でアルバイトはしていたが、大した収入ではなかった。

そもそも一体どのくらい借金があるのか、生活は大丈夫なのか、知らされていないのでわからない。

どうしたら良いのか、『考えても答えは出ないので考えない』という、今思えば恐ろしい事をしていた、、、よく平気で生活していたもんだと思う。

お金について触れぬまま日々の生活は続いた。

私は喧嘩になるのが嫌で常に逃げていたのだ。

そして子供が産まれた。
冷静に家計状況を考えていたら、子供を持つなんて無理と思っただろうが、現実逃避していて何も考えていなかった。

でも結果的にこの子が、我が家の運気を上げて行ってくれたように思う。

子育ては忙しい。
次々にイベントがあり、親としての責任はとても重い。

それが子供じみていた我々夫婦を、成長させていったと思う。

子育てにはお金がかかる。
お金の話を全くしないわけにはいかない。

でもこの時になってもまだ、『全てをテーブルの上に乗せて、家計についてじっくり話し合う』という、するべきことをしていなかった。

どういうわけか、何とかなった。
まさに綱渡り。
ラッキーなことに10年で借金は完済できた。

お金の勉強


私がお金の勉強を始めたのはこの後だ。

子供を中学受験塾に送っていった帰り道、ふと考えたのが『お金のルール』についてだった。

「ずっとお金に悩まされてきたけど、そういえば交通ルールみたいに『お金のルール』もあって、それを知らずに事故ってるんじゃないか」
と思った。

これはあながち間違った考えではない。

もちろん知識があることと、お金があることは別問題だ。

でも家計簿の付け方までで勉強が止まっていると、小さなお金の扱いは出来ても大きなお金を動かす時(マイホーム購入など)に失敗する危険がある。

長く生きていると好むと好まざるに関わらず、必ず『大きめのお金をどうするか』という判断をする場面に出くわす。

あのスーパーは卵が安いとか、大根がセールだとか、小さいお金ばかりを見ていると、ゼロがいっぱい付いている大金は、何がなんだか訳が分からなくなる。

そんな時『専門家』と言われる人から、「大丈夫ですよ!」と言われれば、「そうなのかな」と鵜呑みにしてしまう事はあるだろう。

そして『専門家』を信じて事故ってしまうのだ。

実際には詐欺師に狙われたら、プロの金融マンでも騙されてしまうそうだ。

だから知識さえあれば絶対に大丈夫というわけではない。

でも勉強して、お金の事をちゃんと考えるようになると、不思議とお金の流れが良くなってきた。

昔のように出たとこ勝負みたいなお金との付き合い方ではなく、落ち着いて冷静に向き合えるようになった。

夫婦で話し合って決める流れになった。(成長!涙)

この頃から我が家の『家計管理』は、私がやっている。
本人の提案で、夫にはお小遣い制度が導入された。

15年かかって、我が家もついに『透明性の高い家計管理』ができるようになった。


それぞれの家計管理


「もっと早くやっておけば良かった事」と始めに書いたが、こうやって思い返してみると、全てが必然的に起こっている事のように思える。

夫婦の形は100組いれば百通り。
それぞれ違う。

『家計管理』の方法もそうだ。
それぞれ自分たち、自分に合った方法を見つけていくべきだ。

私の場合、もし若い時に無理やり『透明化』なんてしようとしていたら、結婚生活が破綻していたかも。
何の知識もない私が、家計を破綻させていた可能性もある。

でも『怖いから考えない』とか『お金については触れない』なんていうのは、全くもって論外だ。

当時は自分のことを深く見つめる事をしなかった。
『価値観』なんて考えたこともなかった。

だからお金のことも考えられなかったんだと思う。
自分のことが分からないと、生き方も人に流されやすくなる。

ゆらゆらと小川で漂う笹舟のよう。

人生は船旅のようなものだ。

私たちはそれぞれ自分の船の船長で、結婚すれば二人で一隻の船を操縦していく。

お金は船の燃料だ。
燃料のことを何も考えずに航海に出たら、普通は難破してしまう。
私はたまたま島に漂着して燃料を補給できたようなもの。
ラッキーだっただけで、本当に恐ろしい。。。

自分たちは大体どっちの方向を目指して進んでいるのか、それには燃料はどのくらい必要なのか。

答えは自分の中にしか無い。
だから自分を見つめて答えを出していくしかない。

目的地の変更はいつでもできる。

そのために最も大切な燃料(お金)の計画。

夫婦の話し合いは必須だろう。

若い時はお金の話をするなんて嫌だと思っていた。
まだ子供のままで、自立出来ていなかった。

家庭は二人で運営していくもの。
家事・子育て・家計管理。
最初から出来る夫婦もいれば、我が家のように15年かかる夫婦もいる。
それぞれのペースで生きていくしかない。

人間はずっと同じではない。
時間とともに、良くも悪くも変化する。
我が家もまだまだ変化していくだろう。

誰の元にも、『今の未来予想図とは全く違う思いも寄らない未来』が待っているかもしれない。

ぜひ素晴らしい未来を想像して、それを自分のもとに引き寄せていってほしいと思う。

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