見出し画像

不安障害になってから思うこと 【地獄は人それぞれ、という話】

精神疾患にかかった人が一度は必ず考えること、
それは「なぜ自分はこんな状態になってしまったのか?
ではないかと思う。

同じストレスを経験しても、まったく動じない人、すぐに立ち直ることができる人がいる。

きっと自分は生まれつき心が弱かったんだ、と思ってもどこか腑に落ちない。

僕の場合、心を病んだ原因ははっきりしているのだけど、本当にしょうもないことだった。

上司に苛烈なパワハラを受けたわけでも、長時間の残業で体が限界を迎えた、というわけでもない。

個人を特定しにくい形で、聞こえるように陰口を言われ続けた」、というだけだ。

その時に僕ができたのは、ただ黙ってそれに耐えることだけだった。

別に直接危害を加えられたわけではないのだから、と思ってやり過ごそうとしていた。

体というのは不思議なもので、自分にとって安全な場所を神経レベルで感じ取るものらしい。

いつの間にか、学校に近づくだけで、知り合いがいそうな場所を通るだけで強烈な不安を感じるようになっていた。

一番酷いときには、人と話しているだけで頭がガンガンしてきて、その場にじっとしているだけで精一杯だった。

もちろん、話の内容なんて全然頭に入ってこない。

今はかなり症状は改善しているが、それでも長時間話していると結構しんどい。

こんなことが続くと、自分は人間ではない何かになってしまったのか?と思ってしまう。

「発達性トラウマ 「生きづらさの正体」」の中で、みきいちたろうさんがこのような表現をしていた。

まさに、壊れたロボットに乗っているように外がどうなっているかが見えないような状態です。自分というロボットを操縦しても、自分が意図すること、外につたわる動作、反応が一致しないのです。

発達性トラウマ 「生きづらさの正体」

まさに、このような感じだと思う。

でも、発達障害(アスペルガー)について知ったことで、少し自分を許せるようになった。

アスペルガーの特性として、
反芻【ネガティブなことを何度も思い出すこと】
がとても強いことがある。

定型発達(発達障害の特性を持たない人)にとっては些細なことでも、アスペルガーは何十倍にも増幅したストレスとして感じてしまう。

これを知って、すとんと腹落ちする感覚があった。

脳の器質異常が原因で、人よりもストレス感受性が高かっただけなんだ、と。

発達障害を便利な言い訳に使うな、という意見もあるかもしれないが、

僕の意見は反対だ。

自分の特性を知ることで、少しでも楽になる人が増えればいいではないか。

それでは、今回はここまで。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?