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投資の基本(5)配当利回り、配当金で資産形成をしよう!

投資を始めると必ず耳にする株価指標の1つ。配当利回りについて今回は説明していきます。

配当利回りとは

配当利回りとは、企業が株主還元の1つとして出す1株当たり配当金を株価でわったもの。配当金の単位は%です。配当金は、銀行預金の金利(利息)のようなものです。

配当金は、出す出さないや、年に何回出すかなどは企業によって決められます。無配の企業を除くと、配当を出す企業では半年に1回配当金を出す傾向があります。

計算式

配当利回り = DPS(1株あたり配当金) ÷ その企業の株価

配当利回りの考え方

ここで配当利回りの算出例を出します。

(例)1株当たりの配当金50円、株価1,000円
50円 ÷ 1,000円 = 5%

ここで注意して頂きたいのは配当利回りは常に変化するということです。計算式を見てわかる通り、平日は株価が変動するのでそれによって配当利回りも変動します。

投資の世界では、キャピタルゲイン(値上がり益)とインカムゲイン(利子収入)があります。

キャピタルゲインは、売買をすることで得られる利益です。
インカムゲインは、株を保有していることで得られる利益です。

配当利回りについては、株を保有することで得られるインカムゲインです。

配当利回りの使い方

では、配当利回りの使い方について説明していきます。下記例をご覧下さい

(例)2022/10/28時点
・KDDI(9433)
23/3期 会社計画配当金 135円 株価 4,383.0円

・ソフトバンク(9434)
23/3期 会社計画配当金 86円 株価 1,451.5円


どちらが配当利回りは高いでしょうか?


答えは決まりましたでしょうか?



答えはソフトバンクです。

KDDI
→135円 ÷ 4,383.0円 = 3.01%

ソフトバンク
→86円 ÷ 1451.5円 = 5.92%

それぞれの配当利回りは以上のようになります。


配当金だけで見ると、KDDIは135円、ソフトバンクは86円なのでKDDIの方が良い様に見えますが、配当利回りで見た場合に、ソフトバンクが大きくなります。

下は比較例として、大手の銀行3社の配当利回りを掲載しました。

これを見てわかる通り、銀行預金の金利よりも高くなっています。リスク・リターン(配当利回り)と銀行の金利を比較して投資をする魅力があると言えます。

大手銀行3社

東証プライムの2022年9月時点の加重平均配当利回りは2.38%、東証スタンダードは1.95%となっています。東証プライムの3社は平均と比較して配当利回りは高くなっています。

また、東証プライムと東証スタンダードを比較すると、東証プライムと比較して規模の小さい企業が上場している東証スタンダードの加重平均配当利回りは低くなっています。

注意点

配当利回りは以上のように投資金額に対する利息のようなものを示す指標ですがいくつか注意点があります。

  1. 会社計画配当金は変わる可能性がある

  2. 無配の企業もある

(1)会社計画配当金は変わる可能性がある

基本的に、配当金を出す企業は、期初に配当金の出す金額を提示します。しかし、業績の状況などによって配当金の金額が変化(減配、無配、増配)することがあります。

下記は大平洋金属(5541)の例ですが、23/3期の年間配当金は期初時点で1株当たり50円でしたが、2022年10月28日に0円の無配になっています。

太平洋金属(5541)の公表資料

(2)無配の企業もある

配当金は必ず出さなければならないものではないので、無配の企業も存在します。無敗の企業の多くは新興企業や業績悪化している企業です。

新興企業の場合、株主還元として配当金よりも企業の業績そのものの成長が重要であるため、設備投資などに投資する傾向にあります。


2022年8月8日公表のメルカリの決算短信を抜粋


以上、配当利回りの説明でした。
投資をする際には配当利回りも大切になりますので確認してみてください!




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