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ミスティック・リバーのネタバレすぎ備忘録

2003年 138分 アメリカ サスペンス/ドラマ
監督は我らのお師匠 クリント・イーストウッド


予告編


主演の3人

ショーン・ペン(当時43)
ティム・ロビンス(当時45)
ケビン・ベーコン(当時45)

役作りなのかちょっと年上に見えますショーン・ペン
みんな大好きティム・ロビンス
我らのケビン・ベーコン


脇を固めるキャストも豪華です。
あのモーフィアス(ローレンス・フィッシュバーン)やマーシャ・ゲイ・ハーデン、ローラ・リニーなどなどです。


ざっくりあらすじ(役名不使用🙏)

ある日ボストン近郊の町の歩道で、3人の少年が遊んでいた。
乾いてないセメントに名前を彫っていく3人。
ティムが彫りかけたとき、警察を名乗る男に止められる。
3人を近くに呼び寄せ、なんて悪い子らだと叱り、家の場所を1人ずつ聞いていき、母親に話すと言って一番家が離れていたティムを車に乗せていく。

ティムはそのまま、森の中の穴蔵でその男と高齢の男2人に監禁され性的暴行を受けた。5日目に自力でそこから森を駆け抜け脱することができたが、4日間11歳の少年に耐え難い悪夢が続いた。

それから25年、ショーンは娘の為犯罪家業から足を洗い雑貨店を経営、ケビンは州警察の刑事、ティムは妻経由の仕事で子供と静かに暮らしていた。あの少年時代の出来事からはそれぞれ接点もなく。

ある日ショーンの長女が行方知れずとなる。匿名の電話があり、警察も動く。
そしてその日のうちに発見された時には長女は銃弾を受け、殴りつけられ、茂みに落ちて亡くなっていた。

その事件を担当しに来たのは、ケビンとモーフィアス。
2人の捜査に追いつけ追い越せでショーンも独自にかつて犯罪家業をともにしていたファミリーに操作させていた。

ショーンは怒りや寂しさなどその時の感情をティムに聞いてもらい涙を流した。
ティムはその後妻に、ショーンとまた友達になれたと話した。

長女には隠していた彼氏がいた。
2人は駆け落ちするつもりだった。
勿論第一容疑者となる彼氏。そしてショーンは彼を嫌っていた。かつて現在行方不明の彼の父親といざこざがあったからだ。蛙の子は蛙という思いから、嫌っていた。
しかし青年はただ心の底から彼女を愛していただけだった。

またティムは殺される少し前の長女を見ていた。バーでお酒を飲んでいる時に同じ店に友達といた彼女はそれは楽しい時を過ごしていたのだ。ティムとは軽い会釈をしただけだ。
だがティムはその後前身を血で染めて帰宅した。
驚く妻にティムは強盗に遭ったと話した。そして反撃どころか、彼を殺してしまったかもしれないと、後悔の念をにじませつつ少しパニックになっていた。
妻はひとまず彼を落ち着かせた。

しかし妻は後日ショーンの長女が亡くなった事を知ってから、次第に夫のティムが殺したのではないかという疑念を持ってしまう。
警察のケビンたちもティムのアリバイの嘘や、手の傷などに疑いを深める中、ティムの車が郊外に乗り捨てられていてトランクに大量の血液が残っていたため、彼を署に連れていき、尋問を行った。
しかし車は盗難に遭っていたため、その後のことをティムの責任にする事はできず逮捕には至らなかった。

ティムの妻は疑念を払拭しきれず、1人悩んでいた。帰宅した時、暗がりで吸血鬼の映画を観ていたティム。
話し出すと彼はとても混乱していた。妻が自分を疑っているとわかっていた。
自分は吸血鬼だと。違う自分が出てくるんだと言って苦しんだ。誰にも言わなかった少年時代の出来事を苦しみながら妻に話した。
彼はずっとPTSDに苦しんでいたのだ。

ティムの胸が血塗れだったのは、あの日バーを出て、車の中で少年を性的暴行していた男を見つけてしまい、そいつをかつての自分の記憶と重ねながら一心不乱に殴りつけたからだった。少年に逃げろと叫んだ時もかつての自分を重ね、自分の名を叫んだ。殴りながらずっと叫んでいた。

長女殺害に使われた銃が、長女の彼氏の父親が昔犯罪に使ったものと同じであることが判明する。彼氏は連行されたが父親の銃のことについてシラを切った。
彼の家には毎月お金が振り込まれていた。
それはどこかにいる父親が振り込んでいると青年は話した。

警察を出た後青年は急いで家に戻り銃の隠し場所を探る。あるはずの銃がそこになかった。青年はその瞬間、誰よりも早く真相に気付く。
自分の耳の聞こえない弟が使ったのだと。
友達と2人で帰宅した弟に問い詰めた。確信に変わり2人をボコボコにしていたが、鼻を折られた友達はあの銃を兄に向け構えた。
万事休すとなったその時、ケビンたちが部屋に入ってきた。
彼らも証拠を精査していた時、子供の声の通報のテープを聞き直すと、犯人もしくは被害者を知る人物しか知り得ない事をうっかり漏らしていたと気付いたからだ。

なんとか銃を押さえ、やっと長女殺しの犯人を逮捕することができた。

その数時間前のことだ。ティムの妻はショーンの家にいき、ショーンに胸の内を打ち明けていた。あの日夫が血塗れで帰ってきたこと、強盗を殺したかもしれないと言っていたのに新聞にも載らない事、そしてショーンの長女はティムが殺したと…

ショーンは犯罪家業を共にしたファミリーを使わせ、ティムをある店に連れてきた。ティムはたくさんお酒を飲まされ吐き気をもよおした。
店の裏で吐けと言われ、川のそばで吐いているとショーン達も出てきた。
そこでショーンに問い詰められた。
なぜ長女を殺したのかを。
ティムは違うと言っても聞いてはもらえなかった。
そこに流れる川に、かつて自分と親しくしていた裏切り者を殺して流したとショーンは告げた。
長女の彼氏の父親だ。行方不明ではなくショーンによってとっくに殺されていたのだ。月々のお金はショーンが送っていた。
長女を殺していないとティムが否定する事は少しも許してもらえなかった。
そして殺したと認めさえすれば、家に返すと言った。
ティムはショーンに、妻に謝りたいと、幼い子供と3人であらためて暮らしていきたいと言った。
そして、ショーンの何度となく繰り返される要求をのみ、長女を殺したのは自分だと言った。
当然何故かを聞くショーンに、少年時代のあの経験が自分を苦しめることを話した。そしてショーンは手にしていたナイフを深くティムの腹に刺した。何度も刺した。
地面に倒れたティムはショーンの目を見て「まだ死にたくない」と言った。
ショーンの仲間は「まだ口が動いてるぞ」と言って、銃をショーンに手渡した。
「わかってる」と言って受け取ったショーンは、ティムを撃ち殺した。

朝方、自宅前で1人歩道に座るショーンの前にケビンが現れた。
やっと長女殺しの犯人を逮捕したと告げた。
ショーンは驚きを抑えながら詳細を聞いていく。
少年2人が銃を突きつけ脅すフリをしていただけだったが弾みで撃ってしまった事。逃げていく長女を見て追いかけてしまった事。ティムが話していた殺したかもしれないという強盗(性犯罪者)の死体が出てきたこと等を話すうちに、ケビンも確信していた。

そしてティムはどこだとショーンに問う。ティムの家族にも送金をしていくのか?と。

ショーンは道真ん中にフラフラと立ち、ティムと会ったのはあれが最後だと言って、少年時代ティムが車で連れ去られて行った方向を指差した。


ケビンが車に乗って去ろうとした時、電話が鳴った。
これまでにも何度かかけてきては無言を貫いていた家を出ていったケビンの妻だ。ケビンはその時妻に自分が悪かったと謝った。するとずっと無言を貫いていた妻も、私もだと言って謝り、家に帰るとケビンに言った。

部屋で佇み自責の念をにじませていたショーン。
その後ろから彼を優しくショーンの妻が包んだ。
ショーンの罪もない男を殺してしまったという後悔を聞いて、耳元で囁いた。
「ずっと私たちの子供に話をしていたのよ」と。
「パパは強い、子供達のためならどんな事でもする、そしてそれは間違っていない、パパはこの街のキングだ」と。
前妻との子供だった長女を失い意気消沈するショーンに自分が産んだ私達の子供もいるのよと告げているように。
ショーンは妻が気づいていたのか聞くと、妻はティムの妻から聞いたと話した。
ショーンに話した内容も全て。
そして夫であるティムを疑うような妻だと責め、ショーンを抱きしめてさらに色々語りかけ自信を持たせた。

その日町で子供達がパレードに出る。
観衆でごった返す歩道に、キョロキョロしながらやつれた様子でティムの妻が現れた。
目を止めると目の前に幸せそうに赤ちゃんを抱く女性と隣で寄り添う夫のケビンがいた。向かいの歩道に目をやるとそこにはショーンファミリーがいた。
自信に満ちあふれた立ち姿で微笑むショーンの妻と目が合う。
まるで捕食者に睨まれた被食者のように目を背けパレード中の子供の姿に子供の名前を連呼しながら去っていった。

ショーンがパレードを見る妻の横に現れ、今度はケビンとショーンの目が合った。
ケビンはゆっくり自分の手を銃に見立てて、ショーンに向けた。
それを見たショーンは肩をすくめてみせた。


良かったところ

  • やはりなんと言っても演技力ではないでしょうか。監督インタビューで、クリントは、「彼らは3人で集まって脚本を繰り返し読み、徹底的に研究をした。私は準備に没頭していたので、彼らは自分たちだけで脚本の読み合わせや研究をした。多くの俳優はそんなことはしない」と言っていました。(下記にインタビュー記事貼っておきます)ショーンは主演男優賞を、ティムは助演男優賞を獲ったのがその探究心の成功ぶりを証明しています。3人だけでなく2人の女優もいい意味で身震いします。


感想=ティムが可哀想すぎる!!!愚痴らせてください!!!

  • 少年時代の地獄のような悲惨な経験からずっとPTSDを患いながらも、結婚し、可愛い男の子のパパにもなっていたのに、その少年時代のせいで、精神的に不安定になり、妻にさえ上手に説明できなかった。完全に解離性同一症だったと思います。 そしてそのせいで妻に犯人確定され告げ口され、、、

  • ティム妻よ、なんでショーンに言うかなあ!どうなるか想像つかんか!?

  • ティム妻よ、そもそも夫が血塗れで人殺したかもしれんー言うてんのに結局ごにょごにょなってチューっておかしくないか!?

  • ショーン妻さあ、夫が無実の人殺したー言うてんのに、自信つけるように囁いて結局ごにょごにょなってセックスっておかしくないか!?なんとなく前妻との子供の長女ばっかり気にかける夫に不満抱いてたよね!?絶対やっと自分たちの子供だけの王様になってくれるとかちょっとは思ってるよね!?そもそもショーン殺されるって気付いてたなら止めよーよ!!!!!

  • ショーンさあ、いくらティム妻が言ってきたからってさあ、証拠もなしに、酔わせて吐かせて否定する猶予さえ与えず嘘ついて嘘吐かせて殺すってさあ、結局あんたただのチンピラやん!

  • しかもショーンさあ、後悔の念にかられてたん一瞬やん。なにを妻に抱かれて自信取り戻しとんねん!

  • 弟さあ、まだ子供かなんか知らんけど兄貴が心から愛する女性を軽はずみに殺しといてさあ、よくしれーっと引き続き喋れないふりして弱い弟演じてんね!

  • ケビンさあ、なに真相は闇の中へってしてくれてんの。なんでショーンを守るの。娘殺されて可哀想なのはわかるよ、けど性的虐待を受けてた少年を助けただけの過去に悲惨な経験をさせられ傷付き続けてきたティムを殺してもない罪を着せて殺した極悪人だぞ。それとも何、仕送りを2家族にする方がムショに送るより残されたものの為になるとでも?まあ確かに、ティム妻弱すぎるし、彼氏の母親絵に描いた嫌な母親だけどな!くっそー!

  • ショーン&ケビンさあ、最後のあれ何!?手を銃に見立ててパキュン👉みたいなやつ。でショーンもそれを受けてザ外国人って感じの肩すくめポーズ🤷


最後に

。。。ふう。大変失礼致しました。
まあ要するにずっとずっと始まりから終わりまでずっとあははと気軽に観れない映画だと思いました。どうか救われてほしいと思うのに、いつまでもあの地獄の経験に足を引っ張られ続ける。
あの始めのクソジジイ達には性的欲求を満たしたただの4日間で、捕まることもなく、あの感じだと、それまでもあれからも次々に少年たちは餌食になってたのでしょう。少年にとっては人生そのものを破壊されてしまう、普通なら戦わなくていいものとずっと対峙しながら生きていかなければいけない、本当に恐ろしい犯罪ですよ。
つい最近小児性愛者についての様々な意見を Xで目にしました。
実際実行した内容を晒したものや、それを期待して待つ人々、もっとエスカレートしてほしいと要求する人、実際行動に移さなければ趣味嗜好を持つのは自由だろって人。思ってる以上にこういう方々への賛同者が多かったです。
もちろんダメ派の方が多い印象でしたが。

この映画はそのところの私の考えを後押しします。
そもそも子供を性的に見ることに嫌悪しか湧きませんよ。行動に移さないからと言ってそんなの趣味嗜好の部類には入りません。ただの凶悪犯罪思想の持ち主ですよ。



。。。。。。。。。という映画でした。大変失礼致しました。そしてこんなところまで頑張って読んでいただきとてもとても嬉しいです、ありがとうございました。
あなたに幸あれ!





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