庭師になるまで01 木が枯れる
2019年の4月に自宅が竣工し、その年の8月から自らの手による庭づくりを始めた。
庭を通して自然と関わりを持つことで、自分が学んだこと、変わったことを振り返ってみたいと思う。
最初は庭師さんに依頼
竣工時は、友人の設計士経由で庭師さんが入り、ウッドデッキやフェンスの要望を伝えてその他はおまかせで依頼した。
【提案内容】
アプローチ
・樹脂枕木
中高木
・アオダモ
・イヌシデ
・ジューンベリー
灌木(低木)
・コデマリ(複数本)
・アベリア(複数本)
グランドカバー
・クリーピングタイム
・ヒメイワダレソウ
「うーん、もっといろいろ植えたい」
これがその時の本音。
当時、設計士からの勧めで荻野寿也さんの本を読んでいたのでその影響もあった。
しかし、予算の制約もあり足りない分は自分で植えることに。
なにより、本で度々取り上げられていた”山採りアオダモ”が提案に上がっていたのが嬉しく気持ちが高揚した。
(この気持ちの裏にはある問題が潜んでいるので別の機会に…)
木の様子がおかしい
竣工後、しばらくするとある問題に気づく。
それは、5月になっても、6月になっても、7月になっても…
「アオダモが芽吹かない…!」
庭師さんからは、木が眠っているだけかもしれないから様子みるように言われた。
表皮を引っ搔いてみると緑色なので、たしかに枯れてはいない様子。
しかし、いくら待っても芽が動く気配はなく、徐々に枝枯れが進行し、結局一度たりとも緑の葉っぱを見ることなく完全に枯れてしまった。
これにはショックを受けたが、何かしらの対応はしてくれるだろうと設計士に相談すると…
「あそこの造園屋さんは枯れ保証ないんだ」と、
「……え?」
1本数万円もする木を植えて、説明の通りにたっぷり水をあげていたのに、一度も葉っぱを見ずにお終い?
今の世の中でそんな商売成り立つの…?
というのが、当時抱いた感情。笑
その後、植え替え対応してくれましたが。
植え替えればすべて良し?
こうして枯れたアオダモはエゴノキに植え替えられた。
対応してもらい一件落着。
当時の僕はそのような気持ちだったと思う。
…でも、何かが引っかかる。
そもそもアオダモはなぜ枯れたのか。
枯れても保証で植え替えさえすればいいのか。
この引っかかりが、庭からの学びを得ていく中で徐々に大きくなり、少し大袈裟に言えば僕の人生を変えていくことになる。
次回は、”庭づくり開始”。
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