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サースペンド高校 10話

エレンはパーセクとライクにボランティア活動が終了した後で、グループ通話でロミーとエマの関係性について話した。元々一軍女子はロミー、エマ、ピテラでヘネシーは一付き人的な存在。一緒にショッピングにも仲良く行っていた。その後ロミーはストライカーと付き合うようになり、彼はロミーの父親ともすぐに打ち解けギリギリな行為まで至っている。ちなみにピテラにも遠距離恋愛の彼氏がいたがまだこの時点でもエマとは関係良好だった。が新チームを作りつつあった、あるときロミーはストライカーに静かなカフェに呼び出されて、いきなり別れ話を切り出して来た。

パーセクとライクとエレンは音声グループ通話をしていた。
パーセク「ロミーってストライカーと付き合ってたのか。」
ライク「これは違う相手が出来たに違いないな。」
エレン「ストライカーはその後違う彼女が出来てすぐ別れたのよ。最近はデートしてる女子くらいはいるみたいだけど。」
パーセク「この時点ではエマとは何も問題ないんだな。」
エレン「そうね。あの後、ロミーのやつ大恋愛したから。恋では苦労してる女の子なのよ。」
パーセク「今のストライカーとの距離感ちょうど良いよな。」
ライク「まだ好きだったりしてね。」
エレン「まさか。」
パーセクとライクはエレンから話の続きを聞く。

ロミーはストライカーとあっさりと別れた。誰がどう見てもそんなことでは泣かないタイプだと思うが、実は失恋したら心の中ではものすごい悲しんでいるタイプだ。
ロミーは歩いて家に帰った。ロミーは自分の部屋ではなくピテラの部屋に行こうとした。
ピテラ母「ちょっとロミー、そんなに急いでどうしたの?危ないわ。」
駆け足でピテラの部屋に向かう。そしてノックをする。
ロミー「入るよ。良い?」
ピテラ「良いよ。」
ロミーはすぐにピテラの部屋に入った。ドアの音が大きく響いた。
ロミー「ピテラ‼︎」
ロミーはピテラに抱きついた。
ピテラ「ロミー…泣いてるの?どうしたのよ?」
ロミーは何も言わずずっと泣いていた。しばらくすると口を開いた。
ロミー「ストライカーにフラれたのよ‼︎」
ピテラ「それは辛かったわね。」
ロミー「あの感じだと他に気になる相手出来たのよ。」
ピテラ「そう思うとムカついて来るわね。だけど本当はそんな簡単に別れたくないよね。」
ピテラは真剣に彼女の話を聞いた。
ピテラ母「ちょっと何の騒ぎ?」
ピテラ「今は入らないで。ちょっとしたパーティーよ。」
ピテラ母「あまり騒がしくしないでよ。」
ピテラ「気をつけるから。」
ピテラはとっさに誤魔化して、ロミーの立場を守った。
ロミー「この前はあんなラブラブだったのに、あれは全て嘘だったわけ?本当に最悪だわ。」
ピテラ「ストライカーとはどうしたいわけ?」
ロミーはしばらく考えた?
ピテラ「このまま顔も合わせたくない?」
ロミー「絶交までは考えないわ。でもしばらくの間はあまり顔見たくない。絶交までは出来ない。」
ピテラ「それなら今後付き合わず友達関係のままが良いわ。ストライカーも絶交なんて望んでないわ。」
ロミー「もう最悪最悪。もう何だよ、あの馬鹿ストライカー‼私、あんな男程度じゃ傷つかないんだから‼︎」
ピテラ「そうよ。ロミーは綺麗なんだから、すぐ良い人出来るわ。ロミーって相変わらずね。恋多き女ね。」
ロミー「それはピテラもでしょ。」
2人はお互いに笑い合った。
次の日、ロミーはストライカーとすれ違うと気まずそうだったが、何もなかったかのように挨拶した。
ロミーは一年の時、吹奏楽の授業をとっていた。ロミーはクラリネットに挑戦していた。他の子達は凄い激安の楽器を使っていたが、ロミーは高い楽器を使っていた。ピテラは音楽系の科目は一年の時は合唱をとっていた。
ロミー「スティーブン、おはよう。」
スティーブン「おはよう。どうした?何か雰囲気違うけど。」
ロミー「大したことじゃないわ。」
パートはスティーブンと一緒だった。
教員「皆、まずは基礎練習からやるよ。」
エレン「最悪、トランペット少しさびたんだけど。」
女子生徒「ちゃんと手入れしないとそうなるよ。」
アメリカの吹奏楽の授業はある程度オーディションがあるが、サースペンド高校では楽器さえ持っていれば初心者でも参加することは可能だ。しかし勉強熱心な生徒は比較的多いのでこの授業をとった生徒は授業以外にたくさんレッスンに参加する。基本的に放課後とかにはレッスンを受けられる。ロミーの場合は自宅でレッスンを受けていた。
スティーブン「お前のクラリネット、ビュッフェ・クラムポンか。良いな。」
ロミー「ママが買ってくれたの。」
スティーブン「俺と放課後このフレーズ練習しないか?」
ロミー「良いよ。」
教員「それではロンロー序曲を演奏します。」
吹奏楽の授業で練習する曲は冬のクリスマスコンサートなどで演奏する。ピテラもクリスマスコンサートで合唱を披露するが、アカペラなどもしたりする。アニスはハープの授業をとっているので、そこでも披露する。
教員「アウフタクトから入って。」
ロミー「スティーブンどこ?」
スティーブン「ここの小節。」
ロミー「ありがとう!」
それぞれの技量が違っても、皆が音楽を享受してることには変わりない。楽しいサウンドがたくさん調和してハーモニーになる。
スティーブン「お前上手くなったな。」
ロミー「そう思う?個人レッスン受けてるのよ。」
個人レッスンを受けていることもあるが、スティーブンの日頃のサポートのおかげも多い。
スティーブン「ここはもっと歌ったほうが良い。」
ロミー「歌いすぎるとかなり遅れるわ。」
スティーブン「大丈夫だ。」
スティーブンは中学でもクラリネットをバンドの授業でしていた。
ロミー「それにしても、ロンロー序曲なんて中々暗い選曲ね。途中明るいシーンもあるけど。」
スティーブン「メアリーとコルチカムのテーマも中々面白い曲だよな。宇宙を表現したり、途中マーチぽくなるのが吹いてて面白いな。」
ロミー「フルートが目立つからピテラに吹いて欲しい曲だったわ。そう言えばピテラどんな合唱曲やってるのかしら?」
その頃ピテラは校内のホールで合唱をしていた。たまにカスタネットやトライアングルを使う不思議なスタイルの合唱もする。ボイスパーカッションも担当したりした。
教員「皆、ここは最後まで伸ばして。トライアングルチームは少し小さめに鳴らして。」
ピテラ「ずっと持ってると重くなるわ。」
授業は終わる。
ピテラ「最近何かいいことでもあった?」
ロミー「私さスティーブンと良い感じなんだよね。もう付き合うのも時間の問題だわ。」
ピテラ「流石モテる女!スティーブンって、あんた男見る目あるね。」
エマ「スティーブンってあまり女の気配ないよね。」
ヘネシー「ああ見えているのよ。」
ロミー「女の気配ないのは私がいるからよ。」
ロミーは自身に満ち溢れていた。
ロミー「この前は二人で練習して、カフェも行ったし脈アリよ。」
ピテラ「そう言えば、うち彼氏と別れた。」
ロミー「いきなりどうして?」
ピテラ「相手が乗り換えたのよ。」 
エマ「次あるわよ。ピテラ頑張れ。」
この時のエマはだいぶロミー達に優しかった。
ロミーとスティーブンは二人きりになった。
ロミー「今度家に行かない?私の部屋案内してあげる。」
スティーブン「それは出来ない。」
ロミー「どうして?」
ロミーはスティーブンとうまくいってると思っていた。
スティーブン「俺男が好きなんだ。」
ロミー「うそ…ゲイなの?」
スティーブン「ストライカーとケンジには話してる。あいつら結構普通の反応だったぞ。」
ロミー「そうか。分かった。」
ロミーはすごい苦しい思いだった。自分の好きになった人がゲイだったなんて思いもしなかった。
ロミー「何でどうして!」
ロミーは思わず叫んでしまった。涙が床に落ちる。
スティーブンは特に何も無かったかのようにストライカーと会った。
ストライカー「このあと、一緒にバスケしないか?」
スティーブン「良いよ。ケンジのやつは?」
ストライカー「小便行ってそのまま帰ってこないんだよ。」
スティーブン「そんなトイレ長いとか珍しいな。」
ストライカー「お前いつもはかってるのか?」
スティーブン「別に。」
ストライカーとスティーブンは誰にも見えない所でキスをした。
ストライカー「これ以上はまずい。」
そう思いながらも、ストライカーはふとロミーのことを思い出した。あの楽しかった日々のことを。
ロミー「スティーブン、あんな奴なんてどうでもいいもん。」
ピテラは別の用事があって一人で泣いていた。
ケンジ「お前何してんだ?」
ロミー「ケンジ。どうしてここに?」
ケンジ「お前の声が聞こえてたからここに来たんだよ。」
ロミー「余計なお世話よ。」
ケンジ「ピテラは今用事があるから俺が聞いてやる。」
ロミー「あんたには関係ないことよ。」
ケンジ「何があったか分からんけど、あまり引きずるなよ。泣いてるなんてお前らしくないんだから。」
ケンジは少し笑顔でロミーを見た。
ロミー「ちょっと待ってよ。」
ケンジの手をつかんだ。
ロミー「私スティーブンにふられたの。」
ケンジ「何だそんなことか?」
ロミー「そんなことってあんたスティーブンのこと知ってたわけ?」
ケンジ「あいつがゲイなのは俺は知ってる。だけど俺達の仲はあいつがゲイだろうと崩れるような仲じゃねーよ。」
ロミー「それなら教えてくれれば良かったのに。」
ケンジ「だちの隠してることなんて平気で話せるわけ無いだろ。プライベートな領域だし。それにしてもストライカーにもふられたからお前には同情するよ。」
ケンジはロミーの後ろでずっと話を聞いていた。
ロミー「アイツのことは本当にどうでもいいわ。」
ケンジ「スティーブンも女泣かせだよな。振ったあとアイツっていつもけろっとしてるんだから。あんなクールなやつだからお前が泣くのも分かるよ。」
ケンジはロミーの肩に手をそえた。
ロミー「ケンジ…ありがとう。」
ケンジ「例を言うほどのことじゃねーよ。俺がそうしたかったから。この後授業だからまたな!」
ロミー「じゃあね。」
去っていくケンジの後ろ姿を見つめる。彼女は彼の頼もしい後ろ姿をずっと見ている。
ロミーはこの日をきっかけにケンジを好きなる。
ピテラ「えっ!今度はケンジのこと好きに?」
ロミー「今度ペアワーク誘うつもりよ。」
ピテラ「どんどんアタックしな。」
ヘネシー「私も彼氏欲しい!そう言えば、エマいないわね。」
ここから大事件が起きる。
ベラ「課題を出します。電池を使わず計算機を動かすのよ。二人のペアで行ってもらいます。」
バズ「アシュ、ペアになる。」
アシュラルド「良いよ。」
男子生徒「ペアになろうぜ。」
女子生徒「あんたとペアなんて嫌よ!」
皆、順調にペアを組んでいく。
ロミーはケンジのもとに行った。
ロミー「ヘイ、ケンジ。うちとペア組もう!」
ケンジ「ロミー。」
エマ「ロミー、ケンジは私とペア組みたいのよ。」
ロミー「エマどうした?あんたどこかで頭でもうったわけ?」
エマ「あんたとペアなんて組みたくないってこと。もしかしてそんなことも分からないのかしら?」
ロミー「あんたの思い込みでしょ。ペアを組むのは私よ。」
エマ「いや、私よ。」
ベラ「そこ何してるの!」
ロミー「私ケンジとペア組みたいのに邪魔してくるんです。」
エマ「既にペア組んでるのに邪魔してるのはロミーの方です。」
ケンジ「そもそも誰ともペア組んでないよ。」
ベラ「それならエマとケンジペア組みなさい。それでロミーはマリとペア組みなさい。」
ロミー「何でエマが!最悪なんだけど!」
マリ「ペアワークよろしくね!」
ロミー「よろしく。」
マリは憧れのロミーとペアを組めると思っていなかったので、かなり舞い上がっていた。自分が3軍から一軍に昇格したと勘違いした。
その日をさかいにロミーとエマの対立は激しくなる。
ロミー「ケンジうちらとご飯行かない?」
エマ「は?私とデートあるんだから邪魔しないで!」
エマはそのうちロミーのように派閥を作る。 
メグ「最近、エマとずっと一緒だからリンも一緒にグループ入らない?テバクルって子もいるし。」
リン「本気で言ってるの?」
リンは渋々とエマのグループに入った。
テバクル「あんたがメグとリンなのね。よろしく。」
ダーク・ウィッチズはロミーがエマと対立したことによってうまれた。
ケンジ「携帯どこだ。」
ロミー「ここよ。」
エマ「何ケンジの携帯取ってるわけ?泥棒なのかしら?」
ロミー「泥棒ならいちいち報告しないでしょ。馬鹿なの?しょうがないよね。妄想癖は一人前なんだから。」
エマ「何ですって。」
ロミーとエマはお互いのネックレスを掴みあった。二人は対立しまくってるので、ケンジは携帯をとってそのまま去った。
それから二人の関係は対立したままだ。

パーセク「うわまじかよドロドロした展開だな。」
ライク「まさかそんなことがあったとは。ここはロミーと結ばれて欲しいけど。」
パーセク「俺はどっちもないな。」
エレン「ロミーって本当に恋多き女なのよね。」
ライク「ケンジって確か大手証券会社の社長の息子なんだよね?」
エレン「そうよ。スポーツも万能で成績も優秀なのよ。おまけに女子にはモテるし。ロミーが惚れるのも時間の問題だったのよ。」
パーセク「それはロミーも虜にするよな。」
ライク「まあお前も何だかんだ人気者だろ?」
パーセク「母さんのおかげだけどな。」
エレン「お母さん有名人?」
ライク「猫のコズミクのことだけどな。」
エレン「あー、あの猫ね。一度会ってみたいわ。」

ケンジは夜中の街を出歩いた。
依頼人「今日、ターゲットをお願いします。」
ケンジ「俺に任せろ!」
何かの依頼を引き受ける。
ターゲット「全くここはどこなんだ?ここは俺の家の近くか。うわっ!」
ターゲットは落とし穴に落ちる。
ターゲット「助けてくれ。」
何も言わず大量の土をかぶせた。
ケンジ「ようこそ、地獄の世界へ。」
ケンジは実は殺し屋の仕事をしていた。


キャラクター紹介
元になったキャラクターを紹介していきます。
(今回新しく登場したキャラクターの解説です)

例:
本作キャラ名:(本編と違う場合元のキャラ名)
(元のキャラの設定説明)

本来なら上記のような形で紹介していきますが、またまた10話では新キャラがいません

なので今回は同性愛について、簡単書いていきたいと思います。

同性愛(Homosexual:ホモセクシャル)とは、同性に対して性的な好意や恋愛対象を持つことで、男性同士の場合ならゲイ(gay)女性同士であればレズビアン(lesbian)と表現されていて

LGBTのうちのLはレズビアンGはゲイを指しています
(BはバイセクシャルTはトランスジェンダーを表しています)

ではなぜゲイやレズビアンになるのでしょうか?

これは原因は明確には解明されていないものの、遺伝子の発現を決定するエピマーク(Emi-mark)が性を制御する際に影響して、出生後”同性愛”のほかトランスジェンダーやバイナリー等、ジェンダー的トラブルをもたらしてしまうというという説があります。

http://emajapan.org/promssm/ssmqaa/qa9

が本人の意思でそうしているという訳ではない、ということはご理解頂きたいと思います!
(本人がわざとそう振る舞ってるわけじゃないです!)

※スティーブンと違い同性愛とは異なるないものの、
アレスもMTFトランスジェンダーのキャラとして登場しています


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