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悔しさ残る無得点。でも無失点だからOKです?(JFL第25節・Honda FC対ラインメール青森)


まずは試合について

引き分け。90分に渡る死闘の果てに分け合う勝ち点1は、ある意味では敗北よりもしんどいものかもしれない。しかしながら私は、今回の引き分けは吉兆であると見る。ポジティブ思考とかではなく、様々な要素から、私はそうみなした。

当然の話ではあるが、無得点――それもリーグ戦にして15戦ぶりの――を評価するわけではない。だが、それを差っ引いてさえも、6試合ぶりの無失点を評価したいし、1にわかファンとして讃えたいのだ。それほどまでに、ここ数試合の守備は不安だったのだから。失点が尽きなかったのだから。

無論、相手の拙攻と見る向きもあるだろうとは思う。だが、私はそうは思わない。ラインメール青森はキーパーのパントやロングパスを有効に使い、Honda FCを攻め立てていた。中盤でボールを奪えず、幾度となくゴールを背負わされ、ファインセーブや身体を張った守りを強いられていた。無論にわかファンの目線でしかないが、私には彼らの攻めが拙攻とは思わなかった。思えなかった。なにより、この試合のHonda FCは累積警告などでスタメンメンバーを一部欠いていた。その状況でもゼロに抑えられたことを、私は終了時に嬉しく思ったのだ。

一方、攻撃はどうであろうか。スタメン、特にレギュラーFWを欠いた状況。ラインメール青森のMF6人による徹底した守り。正直前半は、点を取れる状況が少なく感じた(それでも序盤にコーナーキックは取れたので、できればそこで先取点が欲しかった)。

だが後半、特に選手を代えてからは状況が変わったように思う。終了が迫って相手も前掛かりになるからか、少しずつ機会を作れるようになっていた、と自分は見る。最後の最後、敵GKの超オーバーラップを突いたあのロングキックと、その後のフリーキックが決まっていればなあというのが、最大の後悔だろうか。でも戦いの姿は見せてくれたので、今回はやはりプラスに評価したい。

個人的には、カウンターはもっと急いでもいいと思うのだけど。後はサイドからの攻撃が読み切られてる感があるので、その時の工夫がちょっと見てみたいです。

時には俯瞰の姿も。それと、デカい箱もいいよね

試合の話だけというのもなんなので、いくつかエコパの感想についても記しておきたい。

エコパに行くのはかれこれ5回目になるだろうか。毎回電車で愛野駅まで行くのだが、やはり歩きでも行けるというのは相当に便利だ。Honda都田サッカー場には望むことのできない近さが、またありがたい。

その一方で、エコパは陸上競技場との共存ゆえに、ピッチが少々遠くなってしまう。ただ、これも普段都田では味わえない俯瞰視点(前列に座るからでは?)が味わえるので、また趣があり、とても良かった。首をめぐらせなくても遠くのゴールが見えるのは、大変にありがたいことだった。
鈴鹿ポイントゲッターズ戦の時もそうだったけど都田、相手のゴールが決まったかどうかわからない時があるのよね。いや、決まってほしくないという想いが、事実を混濁させていたのかもだけど。

そしてなにより。今回のエコパ決戦、Honda FCはなんと1500人近くもの入場者数を獲得した。無料券のプレゼントを実施していた影響もあるかもしれないが、昨年の鈴鹿ポイントゲッターズ戦(コロナの影響で平日夜にリスケされた)よりも多い人数を得られている。

私は、諸事情を勘案してHonda FCが来年エコパを借りる可能性は低いと思っている(某カズ氏がJFLに戻ってくるならともかく)。だが、エコパで試合を観た方の何%かがHonda都田サッカー場に足を運んでくださるのなら、十分な投資になっただろう。素晴らしいことだ。

優勝の行方は

最後に、JFL優勝の行方について記したい。今回の決戦は首位と3位の攻防だったが、一方で2位につけるソニー仙台FCも、下位相手に痛恨の引き分けを喫してしまった。これにより、第25節では上位3チームの勝ち点差は変わらぬままと相成った。

そして、上位3チームの直接対決は未だあと一つが残されている。第28節。ソニー仙台FCとラインメール青森の2位攻防戦が予定されているのだ。Honda FCがほぼほぼ上位戦を終えた状況。この6ポイントマッチの勝敗が、優勝、ひいてはJ3参入争いの行方を決めると言っても過言ではないだろう。無論、Honda FCもこの先の戦を落としてはならないのだが。

そして、今週の高知ユナイテッドSC戦、来週のFCティアモ枚方戦はアウェイである。故に、またしても私は念を飛ばすことしかできない。ともかく残り4戦。Honda FC様におかれては、最後まで頂点目指して戦って欲しいものであります。合掌。

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