見出し画像

JFL・運命の最終節(入れ替え戦、起きるのかい? 起きないのかい? どっちなんだい!?)


入れ替え戦線異常アリ

大変なことになった。前回JFL戦線を述べた時とは、全く違う展開が訪れてしまった。

この時点ではソニー仙台FCがそうやすやすと負けることはないと思い込んでいた。道中引き分けが続いた時期もあったとはいえ、比較的安定感抜群のチームだったからだ。
ところがどっこい、蓋を開ければラインメール青森とFCマルヤス岡崎に連敗である。前者は逆転2位が懸かっているので決死の戦いになることは予想していたが、後者の勝利は少々想定外だった(FCマルヤス岡崎が油断ならぬチームになっているのは事実だが)。

そして恐ろしいことに、レイラック滋賀がその間の2試合で勝ち点4、ラインメール青森が勝ち点6を積み上げたのである。結果、レイラック滋賀がソニー仙台FCを得失点差で逆転。2位に滑り込んだのだ。

順位表は公式サイトより借用。怒られたら自前で用意します

ここで、改めてJFLとJ3の参入/退会条件を整理する。本来J3最下位チームとJFL優勝チームの間で発生するはずだった自動入れ替えは、J3ライセンスを持たない(持つ気もないと言われている)Honda FCの優勝によって、すでに可能性は潰えた。
残された入れ替えの可能性は、JFL2位とJ3最下位の間で発生する入れ替え戦のみである。多くは省略するが、すでにJ3最下位はギラヴァンツ北九州に確定している。つまり11/26(日)の最終節、どこが2位に滑り込むかで、すべて(継続審議結果はともかく)が決まるのだ。

じゃあどうなると入れ替え戦が起きるんだよ

JFL最終節は、11/26(日)の13時から、全7試合が同時に行われる。つまるところ、試合の前後によって生まれる、恣意的な順位操作は発生し得ない状況だ。
その上でまず、入れ替え戦が発生する条件を整理しよう。まず簡潔に記すと、以下になることだ(継続審議云々は考慮しないものとする)。

①レイラック滋賀、もしくはラインメール青森が2位を確保する→入れ替え戦発生
②ソニー仙台FC、もしくはブリオベッカ浦安が2位を確保する→入れ替え戦なし

続いて、最終戦の相手と、それぞれの場合の結果について記していく(チーム名は略称とする)。

    相  手  勝 利  敗 北  分 け
滋 賀 三  重   46   43   44
ソニー 枚  方   46   43   44
青 森 鈴  鹿   45   42   43
浦 安 マルヤス   45   42   43

ここに来て面白いのは、直接対決が一つもないことだ。それぞれがそれぞれ、他会場の結果に左右される。自力要素など、ほとんどないに等しい。

ソニー仙台FCはレイラック滋賀が引き分け以下にならない限りは大差での勝利が必須だし、ラインメール青森やブリオベッカ浦安が逆転するには、勝利の上でレイラック滋賀とソニー仙台FCが引き分け以下でないとならない。
万が一全チームが同勝ち点ともなれば、後は得失点差の勝負である。すなわち、負けるにしても失点は抑えねばならないのだ。最後の最後に来てまさに混沌。地力と執念の差が運命を分かつことになってしまった。混戦を極めた今季のJFL、その象徴となるのやもしれない。だが、この混沌をくぐり抜けてさえも。未だ入れ替え戦の可能性は揺蕩っているのだ。そう。先程から一旦脇においている「継続審議」が最後の壁になる可能性が存在するのだ。

継続審議ってどういうこったよ

「継続審議」。より正確には「J3ライセンス継続審議」とは。要するに「ライセンスを出してJ3参入を認めるにはちょっと足りない。足切りするほどじゃないけど」ということである。
そもそもライセンスってなんだよ、って話まですると記事が長くなりすぎるので割愛するが、Jリーグ公式サイトによると以下が大きな理由となる。

クラブライセンス制度導入の目的は大きく分けて「サッカーの競技水準や施設的水準の持続的な向上」「クラブの経営安定化、財務能力・信頼性の向上」に集約されます。サッカーがより魅力的で、観客やパートナーなどのステークホルダーに信頼されるスポーツを目指すことが示されています。

https://aboutj.jleague.jp/corporate/aboutj/licence/
Jリーグ公式サイト

要するに

  • 選手や観客にいい環境を与えられるか?

  • 経営を無理していないか?

の2点が最重要であるとみなしていいだろう。

では、J3参入最終候補に躍り出たレイラック滋賀とラインメール青森はなぜに継続審議なのか。これは調べたところ以下だった。

レイラック滋賀→スタジアムの照明照度不足
ラインメール青森→ホームゲーム入場者数平均2000人(努力目標)に対する不足

つまるところこの2チームは最終節で2位に飛び込み、その上で上記した部分に対して結果、もしくはJリーグ側に通じるような努力を見せねば、来年1からやり直しとなってしまう。なんとも無情な話ではあるが、Jリーグは興行である。安直にはいかないのだ。

シュレディンガーの入れ替え戦

結局のところまとめると、本当に「入れ替え戦、起きるのかい? 起きないのかい? どっちなんだい!?」である。某きんに君のネタかよ! と言われそうであるが、最終節の結果と継続審議の顛末が決まらない限りはマジでそうなんだから仕方がない。

残念ながらギラヴァンツ北九州のサポーターは震えて眠らざるを得ないだろうし、レイラック滋賀やラインメール青森のサポーターは天にも届かんばかりの祈りを捧げていることだろう。
高みの見物となってしまったHonda FCのにわかファンには、残念ながら推し量ることしかできない(無論推量なので的外れかもしれない)心境である。

ともかく。運命の最終節になにが起こるか。11/26(日)13時、JFLから目が離せない!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?