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コペンハーゲン旅日記⑩ mojoe kitchen & bar

指を負傷してテンションが下がったまま、恐怖を胸に中国産の化粧筆の危険性についてベッドで調べているうちに夫との約束の時間がきました。トラブルの数がイベントの数より多かった本日のメインイベントのディナーです。行きたいレストランもあったので、なんだか急に元気がみなぎってきました。

『地球の歩き方』は素晴らしい旅行ガイドで、地図や歴史に関する記載も充実しており海外旅行に行くときは他の選択肢に目もくれず(他の選択肢がない場合も多々ありますが)購入し、教科書と呼んで愛用していますが、紹介しているホテル、レストランについては、最近参考にしないことになっています。理由は比較的高いからです。失敗こそないのですが、コスパ最高!と思うことは案外少なく、たまにはお店がすでにつぶれていたりします。そんなとき、頼るのは己の眼力のみです。

私の眼力による日本での総合の勝率は今までに50%くらいで、1ヵ月前から樽を買えてない酸っぱい生ビールが出てきてしまうお店や、完全なぼったくりのお店などのやばめのお店も当てたりしています。しかし、私の戦績の足を引っ張っているのは過去の自分で、ここ数年急激にいい店を見つけるスキルが上昇しています。年4回ほど外国人と日本全国1週間出張するという業務があるのですが、やっぱりせっかく遠くからきてくれた仕事仲間に喜んでほしいので、上司への報連相も欠かさず、とてもまじめにお店選びをします。当りのお店に行く確率が増えると道端の当りっぽいお店を見つけるのもうまくなってきたような気がします。(ただし、新宿は無理です)

今回も道端にちょうどよくはみ出している素敵なカフェレストランを見つけることができました。

Mojoe Kitchen & Bar

反町駅前で道にはみ出していたお店は行政に怒られていた気がしますが、コペンハーゲンでは歩道を通路として利用したテラス席がなんなら車道かな?というところまで堂々と配置されており、キャンドルや石炭ストーブっぽいものも飾り付けられた素敵空間になってしまったりしています。

おおらかで片付けていいのかはわからないのですが、どこまでが店内でどこまでが公道かわからない店の作りに何か余裕を感じました。

どうやって入ったらいいのかと迷っているとウェイターの女性が話しかけてくれました。混みあっていましたが、なんとか外向きのカウンター席を確保してしまい、通りにならぶテラス席を眺めながら食事を取ることにしました。

食事は聞いていたようにかなり高額で、一品一杯で5000円ちょっと超えてしまうくらいでした。私はトリュフのタリアテッレとビールを注文し、夫はハンバーガーセットとビールを注文し、これでもう1万円です。しかし、コペンハーゲンに来てからまだ、電車代くらいしか使っていなかったため、夜は豪遊しました。

パスタの歴史の授業で習ったタリアテッレ。「きしめん状のパスタでクリームソースによく合う」

テラス席を見学していると、木曜日にもかかわらず、かなり盛り上がっており、花瓶のような容器にスプリッツァーやビールがなみなみと継がれており、北欧はピッチャーもおしゃれなんだなあと思いました。しかも、みんなどんどんお代わりするので、お金持ちだなあと思いました。

前にイギリスに行ったときにカールスバーグを置いているところがとても多かったので、カールスバーグはイギリスのビールと決めつけていたのですが、教科書によるとカールスバーグはデンマークに工場があり、コペンハーゲンから観光に行ける範囲にあるそうです。メニューに載っているビールの数も日本では考えられないほど豊富で10種類ほどあり、工場見学の予習のために2杯ほど飲みました。

タリアテッレはおいしかったですが、一番おいしかったのは夫の皿から失敬したポテトでした。無限とも思えるほどの量が入っていたため、快く分けてもらえました。

こうして長い一日目が終わりました。


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