《記事小説》小川未明読書感想文通 6通目


私は手紙セットにこだわりがある。

たくさんたくさん便箋を書くから、なじみのお店があって、そこで便箋をいっぱい買うのだ。

海ちゃんが便箋一枚の手紙を私に送ってきていたとき、私は返信で便箋を二十枚も送った。

私としては、これで手紙が途切れるなら文通なんてしなくていいやって、傲慢に思っていたのよね。

でも、海ちゃんは律義に手紙を送ってくれて、私はとってもうれしかったの。



小川未明の私は姉さんを思い出すを読みました。

小説ではなく詩でした。散文詩というものみたいでした。

だれかを花にたとえるというのは、とてもきれいで魅力的なことだと思います。花にたとえられて嫌がるひとというのは、あまりいなさそうです。

この詩をよんでいる私は、紫陽花を思い出しているので、姉さんが好きな花というよりも、この季節になにかあったのではないかと思いました。

姉さんと紫陽花をみたのかな。
紫陽花が咲くころに姉さんとなにかあったのかな。

短い詩なのに、いろいろなことを考えさせてくれました。

ショコさんは、どんなお花でも似合いそうですね。
僕は向日葵がいちばん似合うと友人に言われました。
それ以来、向日葵が好きです。



私はお花なら、なんでも好き。
枯れることで限りある命があると教えてくれるのが好き。
儚いものほど、きれいなのね、きっと。

海ちゃんは向日葵に似ているのね。
なんだか、わかる気がするわ。
そのお友だちと私も仲良くなれそうね。

海ちゃんは私をどんな花でも似合いそうっていうけど、ちょっとだけ寂しかったわね。どういうふうな花なのか、少し知りたかったわ。

雑草と呼ばれているお花にたとえられても、私はうれしいのにね。

それだけ、私がミステリアスってことかしら。
おかしいわね。普通にしているだけなのに。

けど、海ちゃんがお花をほとんど知らないかもしれないわね。
だから、どんな花でも似合うかもって、ごまかしているのかも。

うーん。よくよく考えてみれば、私も海ちゃんをよくわかっていないわね。
でも、面倒な私と文通してくれるってことは、いい人なのはわかってるわ。

ちょっと海ちゃんから送られた手紙を読み返そうかしら。
海ちゃんみたいに素直な感想を書きたいわね。私はどうしてもひねくれてしまうもの。



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