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【子連れWDW】親子三世代珍道中#1ゆうは何しにアメリカへ?

「もう行けれんことないか?」

じいちゃんはあの日以来すっかり弱気になっている。

あの日とは「9.11」のこと。

世界の商業・金融・文化がすべて集まった街にそびえたつ2本のタワーが崩れ落ちたのだから、仕方ない。

2001年10月。

半年以上も前から計画していたこの旅行、はたして行くべきかやめるべきか?

とうちゃんは、まだ決めかねていた。

【登場人物】
じいちゃん  いつもおだやかなニコニコ百姓。
ばあちゃん  おしゃべり大好きな給食おばさん。
とうちゃん  note執筆者「せとぐる」。自称旅行プランナー。
かあちゃん  ピアノ・書道・バドミントンと趣味のデパート。
ゆう     長男。明るくておしゃべり。クレヨンしんちゃん大好き。
ぺー     次男。にっこり・おっとりのいやし系。食欲は野獣。  


どうせなら三世代でWDWへ行きたい

はじめてフロリダのウォルト・ディズニー・ワールドに行ったのは、5年前の新婚旅行。

なにも知らないまま行ったフロリダには、日本人のスケールでは測ることができない「魔法の王国」があった。

帰ってきからもずっと夢が覚めることはなく、「ああ また行きたい」と思うばかり。

入社15周年記念にとることができる休暇を利用しディズニーワールドに行こうと考えたのは、何も特別なことでなく自然な流れだった。

欲が出たのは旅行の半年前。

「どうせならじいちゃん・ばあちゃんも連れてアメリカに行かん?」

とうちゃんの思いつきに、かあちゃんも快諾。

こうして2度目のWDW旅行は、子どもたちも含めて親子三世代6人の珍道中になった。

旅行中止の危機!世界的な大惨事

「あの日のこと」の詳細は、ここでは書くまい。

直後は当然、旅行なんて考えられなかった。

「もう旅行はやめた」

とうちゃんは、そう決意した。
かあちゃんも、そう決意した。

じいちゃんが冒頭のように弱音を吐くのは、当然のことだったのだ。

アメリカが私たちを呼び寄せた

アメリカの人々は強かった。

必死で日常を取り戻そうとしていた。

全米の空港をストップさせる緊急事態があったにもかかわらず、彼らは再び飛行機を空にあげている。

「やっぱりアメリカに行こう」

自分勝手な解釈だが『暴力には屈しない』というアメリカからのメッセージに、応えようと思ったのだ。

「こんな時に本当にアメリカに行くの?」

職場・親戚・友人がそろって口にする言葉。

世の中の人々の感情を逆なでしているのではないかという自己嫌悪に襲われる。

自分に都合のいい解釈を繰り返し、それらの言葉をやんわり受け流す毎日を過ごす。

「もう行くって決めたんだ」

ほとんど意固地になりかけている。

このタイミングを逃すと、三世代6人でアメリカに行くことなどできないだろう。

とうちゃんは、アメリカ行きを決意した。

子連れ海外旅行は心配だらけ

人生2度目の海外旅行にしては、ハードルを上げすぎた。

英語もろくにしゃべることができないのに、子ども二人と両親を引き連れて行こうというのである。

飛行機は?食事は?病気は?

4歳と2歳の子どもたちが、一週間を超える旅行に耐えられるのか?

もはや出たとこ勝負。ほとんど博打だ。

さいわい子どもたちはニュースの内容も知らず、毎日ウキウキしている。

さて、あとは留守を義母にお願いし、一週間分の新聞を停めるだけ。

私たち家族は、渡航の実感がないまま、前泊するため両親の家に向かった。

続き👇♯2

#一度は行きたいあの場所



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