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ギャン泣きする赤ちゃんとあがり症

あがり症になると、スピーチやプレゼンという言葉を耳にしただけでドキドキしたりして嫌悪感や不安感情が強くなります。
これらはスピーチやプレゼンという言葉に脳が反応したために起こる現象で、条件反射といいます。

条件反射はパブロフの犬で有名ですが、私たちの日常もたぶんに条件づけられた反射に満ちています。
たとえば、梅干しやレモンという言葉で口腔内に唾がじんわりわいてくるというのも条件反射で、言葉(刺激)にたいする反応ですね。

また、先日Youtubeで、ギャン泣きする赤ちゃんにパンを与え、パンをもらえた赤ちゃんは泣きやみ、食べ終えてさらに欲しくなると再びギャン泣きをしてパンをもらう、その繰り返しを周りの大人たちは可笑しそうに見守るという映像を見ました。

一見、微笑ましい光景ですが、実はこのとき赤ちゃんは、「泣けばパンがもらえる」という学習をしているのですね。
もちろん言葉が話せるようになるに従って、言葉で自分の要求を伝えることを学習していくと思いますが、両親の対応によっては、泣いてあるいは暴れて要求を通す、という行動の獲得につながることもありえます。

上記のように私たちはさまざまなことを学習によって身につけますが、実はあがり症も同じなのです。
人前で話す度にドキドキし声や身体が震える、その繰り返しの学習がやがて、スピーチやプレゼンなどの言葉だけで不快になり、身体や感情が反応するようになってしまいます。

新田が最初のスピーチからドキドキせずに話すことにこだわる理由もここにあり、すべては条件づけ、記憶の上書きに依るためです。

ドキドキしながらどれほど場数を踏んでも、あがり症が克服できることは(ほぼ)ありません。
「ほぼ」の理由は、自己肯定感など認知の偏りがなければ、場数であがり症にさよならできる人もごく少数いるためです。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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