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ADHDとコンサータ~実際の声をご紹介〜


こんにちは、精神科医のはぐりんです。
ご訪問ありがとうございます。

コンサータというお薬をご存知でしょうか?

ASDやADHDの当事者の方はご存知、もしくは聞いたことがあるかと思います。ADHDの3種類あるのうちの1つです。

その中でもコンサータは特殊な薬に該当します。
というのも、第一種向精神薬という部類に分類されており、

厳格な流通管理が義務付けられているからです。
中枢神経刺激薬という部類の薬で、依存性乱用のリスクがあるのです。

具体的にどういった方法で管理するのかと言うと、患者さん毎に同意書をもらい、IDが割り振られ、

イニシャル(匿名)で流通管理システムにパソコンで登録します。そうすることで、他の病院と重複して処方できないシステムになっています。

患者カードが発行され、薬をもらうたびに薬局に提示する必要があります

(ADHDの方の特性上、カードを紛失したり、持参し忘れたりと言った事もしばしば)。

処方できる医師も限られていて、特定の条件を満たした登録医でなければ処方することができません。

一人の患者さんを診察するごとに、隣に置いてあるPCに「処方したコンサータの規格と錠数」をその場で入力します。

前置きが長くなりましたが、
今回はコンサータを実際に服薬されている患者さんの声をご紹介したいと思います。

効果あり

・30代女性 「集中力が全然違う」
仕事(PC関連)のある平日のみ服用し、育児も順調。
・40代女性 「雲泥の差ですね。飲まないと家事とかできない」
就労はできていないが、どうにか自宅では過ごされている。
・10代青年 
服用前は暴力・破壊行為などが顕著で児童相談所に一時保護されるレベルでしたが、服用後の現在は
就労もされている。
・20代女性 「飲まないと日中活動ができなくなり、生活リズムが狂う」

効果なし

・30代女性 「動悸がする。体の負担の割には効果はあまり、、」
・20代男性 「素通り(何も変わらない)、って感じ」

私個人の感覚ですが、ご紹介したように、劇的に効果が出る人と全く変わらない人(もしくは副作用がキツイ人)、の両極端な印象があります。

一般的には7割くらいの方に有効とのことですが、私個人の感覚としてはそこまでは多くない印象もあります。

コンサータについてまとめると、

・そもそも薬物療法自体、余程日常生活で困っている場合にのみ適応となる。
・効果が思うように出ないことも多く、頭痛や動悸などの副作用も少なくない。
・効果には個人差があり、劇的に効果が出る方もいれば、全く変わらない方もいる

最後までお読みいただきありがとうございました。

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