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第115回歯科医師国家試験の合格率は61.6%。
第107回薬剤師国家試験の合格率は68.02%だったそうです。

私が知る病院では、すでに採用内定していた歯科医師、薬剤師がともに国家試験不合格となり、病院は新たに追加募集をしないといけない。だが、できればやはり新卒者が欲しい。既卒者や中途採用は、一癖も二癖もあるから厄介だなと悩んでいました。

私が受験した第93回医師国家試験は合格率84.1%で、同級生も数多く不合格となり、医師国家試験は単なる通過点として考えていた私にとっても同級生にとっても驚きでした。
合格率から考えると、医師国家試験と歯科医師国家試験、薬剤師国家試験、臨床検査技師国家試験は明らかに別物です。ただし、医師国家試験は合格率を大学別に競っているため、卒業試験が厳しいことから、合格率が高いのだと考えます。

歯学部、薬学部、臨床検査技師学科は国家試験に合格する見込みのない者も卒業させているのではないか?という意見もあります。そこで驚くのは、歯科医師国家試験合格率は、かつては医師国家試験同様に90%前後であったということです。しかし、歯科医師過剰を抑制するため、文科省からは定員削減、厚労省から合格率を下げていると歯学部教授から聞いたことがあります。とくに私立大学では入学定員を下げていないので、こうなっているそうです。

薬剤師国家試験は大学薬学部の入試偏差値が低く、入学時点で卒業後も薬剤師国家試験合格の見込みがないことが指摘されています。医師国家試験、歯科医師国家試験も薬剤師国家試験も不合格になれば、1年間宅浪し予備校に通い、再び不合格となる不安と戦いながら合格を志すことになります。それは学生にとって、とても大きな負担です。私のある友人は、宅浪するうちに自信をなくし、鬱屈した性格へとすっかり変貌してしまいました。またMRなどに就職したり、就職しながら再受験を志す人もいます。

この先、医師過剰時代が来ると言われており、医師国家試験合格率も下がり、大学医学部留年、放校という時代が来るのではないでしょうか。

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