【アメリカ駐在妻:生活立ち上げ編】勉強時間4hでカリフォルニア州運転免許の仮免を取得した話

 こんにちは、カリフォルニア州在住のねっこです。
 1月を振り返って思い出されるのは、カリフォルニア州運転免許の筆記試験に挑み、無事仮免を取得したことです。
 本noteは、私の筆記試験の勉強方法+手続の流れをまとめています。私の場合、トータルの勉強時間は約4hほどで、何の勉強に何時間かけたか、といった目安も記載しています。
 免許取得される方々は、日々のお仕事・家事・育児・学業の合間を縫って取得されるのだと思いますので、本noteが皆さんの勉強内容と勉強時間の目安になれば幸いです。

カリフォルニア州運転免許証を取ろうと思ったきっかけ

 パートナーと現地で合流して1週間で、わかっちゃいたけど、私の住む街では車がないと生活ができないと身に染みて理解したことに加え、
 完全に私の調査不足ですが、パートナーに合流して1週間で銀行口座開設にトライした際に、持参した住所証明書類がことごとく使えず「運転免許等のIDカードもないんだよね?住所証明に使えるあなた名義の書類がないから口座を開けられないよ!」と言われ、「アメリカで自分の住所を証明するのってこんなに難しいのか!でも、精神的にも自立したい&自分1人で行きたい場所に行ける様になりたいし、すぐにでも運転免許(IDカード)を入手して、次同じ様なことがあれば提出できるようにしよう!」と思い立ち、運転免許証の取得に向けて行動することにしました。

私の日本での運転歴

 私は、大学生のときに身分証明書用に運転免許証を取得し、その後も電車通学だったため、特に運転する機会もなく過ごしました。
 新卒時は地方配属で、交通手段の限られる生活に不便を感じてはいましたが、ひさびさの運転の恐怖から、少ない本数のバスと自転車で何とか生活を凌ごうとしたものの、さすがに生活圏の狭さに限界を迎え、ペーパードライバー歴5年ほどで自分の車を手に入れ、ペーパードライバー講習を経て街乗りメインの生活を開始しました。
 しかし、車入手後、数か月経過した頃に関東圏へ異動になり、再び車を手放し、ペーパードライバーへ逆戻り。その数年後渡米し、今に至ります。
 ですので、私自身については、日本の交通ルールについては一度勉強したことはあるが、実践経験は少ない、というスタートでした。

渡米前に準備するもの

 以前のnote記事でも紹介していますが、日本の運転免許証をお持ちの方は、渡米前に下記の準備をしておく必要があります。これにより、渡米直後から公道での運転が可能です。
・日本の運転免許証の更新
・国外運転免許証の発行

筆記試験の勉強

・基本的には、日本の運転免許試験の際に勉強した知識をベースに、「カリフォルニア州の法律が日本の法律とどこが違うか?」と「法律の”原則”と”例外”」に注目して勉強していくのがおすすめです。
・最終的にドライバーハンドブックの全て目を通すのは必要ですが、日本で運転経験がある方は、「①問題集を解く→②間違った問題をハンドブックで確認→③優先順位をつけてハンドブック全体をざっと読む」で取り組むと、試験に出るポイントを把握したうえで試験範囲全体を眺めることができるため、勉強効率が良いと思います。
・③で記載していますが、実際の試験では問題集にない問題も出題されます。しかし、まずは得点源である頻出問題の理解に集中し、余った時間でほぼでない問題のセクションを読んでいくのが、忙しい方等には良いと感じています。

①運転免許 筆記試験の問題集を解く
・ありがたいことに、インターネット上に、日本語訳された筆記試験の問題集が存在します。私は2つの問題集(「RISTA Driving School」と「くぱちのサンノゼライフ」さん)を使用させて頂きました。
・それぞれ150~200問の問題が掲載されています。私の場合、合計400問前後の問題をすべて解答・丸付けするのに2時間かかりました。
・問題を解く際は、わからない問題は考えすぎずに、印を付けてどんどんスキップし、解答を見て理解する方が早いと思います。

②①で間違った問題のみ公式ドライバーハンドブックで知識確認
①で間違った(+曖昧だった)問題に関するセクションについてのみDMV公式カリフォルニア州ドライバーハンドブックを読んで確認し、①で間違った問題が解けるかを確認します。
・私の場合、初回の正答率が70%程度であり、間違った30%の問題の復習に1時間ほどかかりました。
・ハンドブックの最新版には日本語訳版がありませんが、2019年度版には日本語訳版が存在し、忙しい方は特にそちらを読むのがおすすめです。

③優先順位をつけて公式ドライバーハンドブック全体をざっと読む
私の場合、下記の(1)(2)の作業に1時間ほどかかりました。

(1)出題範囲の優先順位付け
①②で出題された問題の傾向を下記の「(i)頻出」「(ii)ほぼでない」に区分します。例えば、以下のようなイメージです。

(i)頻出
<道路標示>
・標識と意味
・縁石の色と意味
・車線の色・パターンと意味
・Uターンできる場所・できない場所

<運転方法>
・ハンドサインと意味
・ヘッドライトの使用タイミング
・右左折時の方向指示器のタイミング
・バイクレーンに車が侵入できるタイミング
・複数車線ある場合の車線変更の方法
・自身の車を追い越したい車を認識した際の対応
・坂道で駐車する際のタイヤの向き

<運転準備>
・罰則関連
・DMVへの報告事項
・疲労運転時の回復方法
・医薬品の運転への影響
・21歳未満/以上の血中アルコール濃度
・運転中の禁止行為(携帯電話の取り扱い等)
・子供/動物を自分の車に乗せる際の留意点

<他車/他者>
・緊急車両に対する対応
・スクールバスに対する対応
・盲目の歩行者に対する対応
・トラックの操縦性と死角

(ii)ほぼでない
・歩行者のルール
・自転車・オートバイのルール

(2)複数色のマーカーを引く・読み込み
「(i)頻出」はガイドブックの文章中で出題された箇所を中心に、法律の原則と例外を意識してマーカーを引いていきます。このとき、【原則は黄色】【例外はピンク】等と決めておくと、文字と色の記憶がリンクして、覚えやすいと思います。下記にその例を載せます。
・「(ii)ほぼでない」は基本的にはざっと眺め、ポイントとなりそうな箇所があれば、マーカーを引きます。
・マーカーを引く作業が終わったら、改めて最初からハンドブックを読み、試験直前に曖昧なところだけ再度読みます。

日本語版ハンドブック p39(スクールバスに関する記載)
「【原則:黄色マーカ】バスが赤ランプ(バスの前 / 後面上部)を点滅させる場合は、児童が安全に道路を渡りランプの点滅が終わるまで、両方向車線の車両が停止しなければなりません。法律により、赤ランプが点滅している限り停止し続けなければなりません」…「【例外:ピンクマーカ】スクールバスが、中央分離帯 / 複数車線(片側2車線以上)のある高速道路の反対車線を走行している場合、あなたは停止する必要はありません」

筆記試験の申込

 筆記試験は、現地試験とオンライン試験が選択でき、私はオンライン試験を受けました。

(1)オンライン試験申込前に手元に準備するもの
・試験費用支払い用のクレジットカード
・パスポート
・SSN  
 ※SSNがない場合は、ID.meでアカウント作成すればOKとのこと

(2)試験申込方法
・試験の申し込みについては、DMVの公式サイトから実施できます。
・申し込みの実際の手続き手順については、「とらいまま」さんの記事が、実際の画面でのクリック箇所も丁寧に解説されており、非常にわかりやすかったです。
・一点、私が受験した2024年1月段階では、運転免許の申請を行うためにクリック箇所が、「Driver's Lisences」から「Apply for a New DL/ID」に変更になっていました。それ以外は、概ね同じ手順で回答すればOKでした。

運転免許の申請を行うためのクリック箇所

(3)オンライン試験受験方法
・(2)で申し込みが完了すると、登録したメールアドレスに、Virtual Test Center Access(オンライン試験用URL)が送付されてきます。
・試験可能時間(平日8am-4pm)にそのURLにアクセスし、指示に従って、試験環境整備のためのPCセットアップ(Google Chrome&DMV用試験アプリのDL※)→本人確認→試験中の留意点の説明、と進んでいき、いよいよ試験開始です。
オンライン試験の受験にはDMV試験用アプリのDLが必須ですが、このアプリはGoogle Chromeでしか動きません。よって、Edge等をデフォルトの検索画面に設定している方は、Google ChromeのDLをしておきましょう。

筆記試験の本番

(言語)
・試験問題の言語は多言語に対応していて、試験開始前に言語を選択でき、日本語も選択できます。ただ、最初の言語設定画面には「Japanese」がなく、右下の「そのほかの言語」をクリックすると、次の画面で選択できるようになります。
・私は日本語でオンライン試験を受けました。他の方も指摘されているように、翻訳が怪しげな部分があり、その誤訳が回答の正誤にまで影響する問題が1~2問ありました。とはいえ、数問間違えても合格はするようですので、日本語受験で問題ないかな、と思います。

(試験内容)
・日本語での試験を選択すると、「知識試験」「標識試験」の2つを受ける必要がありますので、試験の受け忘れのないようにしましょう。
※片方の試験を受け忘れてそのまま仮免発行に行くと、窓口で指摘され、その場で試験を受けるよう指示されるそうです(パートナーの体験談)。
・試験内容としては、「問題集と全く同じ文言の問題」or「聞き方が違うだけで聞いてるポイントは同じ問題」が80~90%、「初見の問題」が20~10%の印象でした。
・ちなみに、初見の問題はいずれも、筆記試験の勉強で紹介した「(ii)ほぼでない」からではなく、「(i)頻出」以外の部分からでした。よって、結果としても「(ii)ほぼでない」よりも、「(i)頻出」の問題周りの知識を優先的に勉強し、それ以外の部分については、日本の法律と違う部分はないかざっと確認する方針で良いのではないか、と思ってます。

筆記試験の結果

・筆記試験の結果は、試験終了後5分くらいに、「標識試験」「知識試験」それぞれメールで届きました(早い!)。
・タイトルに「DMV : Congratulations!」と書かれたメールが届き、中身を読むと、ざっくりとは「あなたは試験を合格したので、手続きを完了するために近くのローカルオフィスに来てね」と書かれていました。

仮免発行の手続き

(手続きに必要な書類)
ローカルオフィスで手続する際には、以下の書類の準備が必要です。
・本人確認書類:パスポート・VISA・I-94
・SSN
・住所証明:証明書類2つ
・コンタクト/眼鏡(装着していけばOK) ※視力検査用

(実際の手続きフロー)
・合格メールにはローカルオフィスへのアポイント予約を促すリンクが貼ってありますが、私が近くのローカルオフィスのは最速で2週間後の予約しか取れず、先に免許を取得したパートナーが「別のオフィスで手続したけど、アポイントなしでも行けたよ!」と言っていたこともあり、翌日にアポイントなしで近くのローカルオフィスへ向かいました
・朝一でオフィスへ行くと「No Appointment Lane」があり、すでに10人近く並んでいました。私もその列に続き、問題なく、受付番号を発行してもらうことができました。もちろん、「Appointment Lane」も存在し、そちらはスムーズに手続きを進んでいる印象がありました。
・受付番号を発行してから約1時間半後に窓口に呼ばれました。窓口で書類を提出し、その窓口でそのまま視力検査を行い、別レーンで写真撮影し、最後に仮運転免許を無事取得できました。(噂通りの薄い紙!)

ドライビングテストの予約

・ドライビングテストの予約もオンラインから可能です。
・仮免の紙に予約に関する説明書きがホチキス止めされており、そこに記載されたURLを検索するとアポイントのページに飛びます。
・「Schedule My Behind-the-Wheel Drive Test」で「Automobile」を選択した次のページで、「ドライビングテストを受けるオフィス」と「アポイント予約日時」を指定して、予約完了です。

これから

 今は次の実技試験に合格すべく練習中です。アメリカの右側車線の運転はなかなか慣れませんが、自分の運転で、自分の行きたい場所に行けるというのは、やっぱりいいですね。今度は、大好物のWhole Foodsの生ピーナツバターを買いに行こうと思っています(笑)

お読みくださり、ありがとうございます。

※本noteは、短時間で運転に関する部分的な知識を身に着けることを推奨しているものではなく、あくまで最終的には、公式ドライバーハンドブックをしっかり読んで、カリフォルニア州で運転するための法制度を理解するべきだと考えます。

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