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両親が選んだ近居の住まいは?【家族のケア*親の介護♯4】

父の難病が見つかり、将来的に両親と私たち家族が暮らしやすい毎日を送るために、徐々に話し合いを始めました。

横浜の自宅を売却して、私たちの住まいの近くへの住み替えの提案。
最初は、当然のことながら難航しました。

一番は、父の気持ちです。

後になって母が教えてくれましたが、近居を進めるにあたり「私(父)が病気になったから引っ越さなきゃいけないのか?」「私(父)のせいか?」と、母を責めたこともあったようです。

父の気持ちも、とてもよくわかりました。
年齢的に60歳を超えている夫婦が、これからまた住まいを探し引越しをする。。父は難病が見つかったものの、日常の生活にはすぐには支障はなかったので、仕事を続けていました。とはいえ、いつまで働けるかわからない。金銭的には恵まれていた両親でしたが、それでも住み替えは大きな買い物です。
また私や弟の子育てもしてきた、長年住み慣れた地域を離れることも、不安もあったと思います。
気力も体力も、30~40代とは全然、違います。

それでもなぜ、私が強く提案ができたか。

それは最後はやはり、家族、中でも私が両親をしっかり看たいという意思がありました。また前回の記事に挙げた通り、私自身も家族や仕事を大切にしていきたい、という目標も定まっていました。
今のままだとどちらも中途半端。
両親には申し訳ない気持ちもありましたが、私の気持ちを伝え、
多分今できるベターな選択だと思うこと。
父が元気なうちは、孫(息子)と一緒に沢山の思い出を作ってほしいこと。
どうしても体が動かなくなったら仕事をセーブしたり、夫と協力して手伝いたいと思っていること。

それらを何度か伝えるうちに、両親が納得をしてくれました。

それからは、私たちの家の住まいに近い距離で、60歳を超える両親が住みやすい家を一緒に探してまわりました。
父の病気が進行したとしても、安心して住める家。

最終的に2つの物件に絞り込みました。

  1. 我が家からは徒歩10分弱/新築マンション/閑静な住宅地/最寄り駅までは徒歩15分

  2. 我が家からは徒歩15分弱/新築マンション/最寄り駅までは徒歩2分

条件がここまで違うので、それぞれの物件の価格は明らかに違いましたが、両親は2の物件を選ぶことになりました。

これは、万一、父が杖歩行や車いすになったとしても、駅前には中堅の病院もあり、安心感があること。駅から近いのでタクシーもすぐにつかまり、万一何かあってもタクシーで移動ができること。そして父の趣味である駅前の映画館に両親二人で行けること。

八ヶ岳に別荘をかまえていたこともあり、閑静な暮らしやすさは片眼をつむり、東京の住まいは利便性と安心感を優先して選んでくれました。病気が進行したり、高齢になればなるほど利便性に勝るものはないと
この時の両親の賢明な選択に今も感謝しています。

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